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岩手南部森林管理署遠野支署森林官紹介!(平成26年12月)「地域の特色を活かして」森林官(宮守担当区) 木村 研士 私が勤務する岩手南部森林管理署遠野支署宮守森林事務所は、岩手県の内陸にある北上山地の中南部に位置する遠野市宮守町にあります。ここ宮守町は、宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」のモデルにもなった、JR釜石線の宮守川橋梁があることで有名で、橋梁は通称「めがね橋」の愛称で親しまれています。花巻駅~釜石駅間では、4月から11月までの間、東日本大震災からの復興を目的として、蒸気機関車のSL銀河号が運行されています。SLが牽引する車両には、宮沢賢治の童話に出てくる動物や夜空が描かれており、まるで物語の世界が飛び出してきたかのようです。黒煙をあげながら、大きな汽笛を鳴らし走り出すSLの姿はまさに圧巻です。また、休日ともなれば、めがね橋を通過するSL銀河号を見るため、鉄道写真家やファン、家族連れで賑わっています。
宮守森林事務所は、花巻市東和町田瀬地区、遠野市宮守町(達曽部地区を除く)、小友地区の約5,000haの国有林を管理しています。花巻市東和町と遠野市宮守町の境には、林況のほとんどがアカマツで構成された砥森山国有林があり、山麓には雄大な田瀬湖が広がっています。砥森山の歴史は、今をさかのぼること永承5年(1051年)、前九年の役で衣川に破れた安部貞任がこの地に逃れ、これを追って来た源義家は砥森山に登り、山頂で戦勝を祈願し宮を建てたと言い伝えられています。後に村人はこの宮を守るようになり宮守という村名(現宮守町)が生まれたそうです。信仰の山として地域の人々に親しまれている砥森山ですが、近年マツクイムシの被害により周辺のアカマツ林が甚大な被害を受けています。マツクイムシ被害は、遠野市宮守町の区域が被害先端地域として岩手県に指定されていましたが、被害の沈静化は困難であり、現在は、遠野市全体が被害地域として指定されています。貴重な資源及び地域の木として親しまれてきたアカマツが、これ以上被害が拡大しないよう、職員による被害箇所の早期発見、集中的な被害木調査を日々行っているところです。
このような地域の特色を活かした取り組みや、アイデアは地方にまだまだ沢山あるはずです。地方が元気になれるよう、これからも地域の方々と協力しながら、様々な仕事に取り組んでいきたいと思います。 |
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