由利森林管理署
森林官紹介!(平成26年11月)「風光明媚な地域との関わりを大切に」
森林官(矢島担当区)
木村 博臣
私が勤務する矢島森林事務所は、秋田県の南西部に位置する「鳥海山麓の町」由利本荘市矢島町にあります。
矢島町は、かつての城下町だったということで、路地と通路が複雑に入り組んだ武家町や商人町など昔の町割りを残し、平地には田や畑が作られ、傾斜地に建物が建っているというような所が多く見受けられます。多くの建物は戊辰戦争で焼失してしまったようですが、土田家住宅(国指定重要文化財)や水堀・城の石垣など所々に古い建築物も点在していて、当時の風情をあちこちで感じることができます。
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土田家
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また、自然豊かな鳥海山麓の町で、良質な伏流水が豊富なことから、「天寿」や「出羽の富士」といった酒蔵が2つもあり、年に1回の蔵開きには県の内外から熱心なファンが訪れ、にぎわっています。
当事務所はこの矢島町と鳥海町の一部を管轄しています。法体の滝や桑ノ木台湿原などの観光名所、矢島矢朔まつりや紅葉まつりなどのイベントはここでは紹介しきれないくらいたくさんありますが、管内で行われている多彩なイベントのひとつに矢島カップMt.鳥海バイシクルクラシックという自転車のレースがあり、毎年参加している前任の森林官もいるようです。
矢島町は自然豊かですごく良い所なのですが、唯一の難点は盆地であるため夏は「非常に暑い」ということです。管轄する国有林は比較的標高が高いところが多く、事務所と比べると6~7度は涼しいため、現場業務終了後は蒸し暑い事務所に戻るのが億劫になることがあります。逆に冬は積雪が多いことから極端に寒くなることがなく、降雪量を除けば過ごし易い所だと思います。
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桑ノ木台湿原
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法体の滝
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管内には国有林に隣接する田畑や民家がたくさんあることから、ゲリラ豪雨や融雪災害によって民有地へ土砂や倒木等が流出し、被害を与える案件がたびたび発生しますので早期解決に向けて署の担当者と連携し、迅速・丁寧な対応に心がけています。対処に当たっては、私ではなく署の担当職員の力によるところが大きいのですが、地権者の方々から苦情ではなく、ありがたいと喜んでいただいた声を聞くと、すごく嬉しくなりますし、励みにもなります。
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融雪災害の状況
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復旧後の状況
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これからも地域との係わりを大切にしながら、少しでも国有林野事業に貢献できるように頑張っていきたいと思います。
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