盛岡森林管理署岩手森林事務所
「森林官紹介!」(平成25年10月)
盛岡森林管理署 岩手森林事務所
森林官 千葉 大輔
北上川源泉の町から
空は深く澄み渡り、さわやかな季節がやってきました、食欲の秋です。早いもので森林官として岩手森林事務所に赴任して半年が経ちました。岩手森林事務所は盛岡市より40km程北上した岩手県岩手郡岩手町に位置します。管轄としては岩手町のみであり、国有林面積5,296haとそれほど広くはありませんが、通常業務のほか3年前に雪害を受けた国有林の整備が大きな仕事となります。
平成22年末から年明けにかけて岩手県北東部に降った湿雪により岩手森林事務所管内の東部、特に岩手町から三陸方面へ向かう幹線道路となる大坊峠周辺のアカマツ林を中心に大きな被害を受けました。当時は落雷による停電や幹線となる国道を倒れたアカマツの大木が塞ぎ交通渋滞が起こるなど大きな騒ぎとなったそうです。現在は被害木の整理から秋植えを行い、下刈1~2年目にまで回復することができしました。森林官になってからは体を動かす時間が増えたためた非常に目覚めが良く、体調も優れます。初めての森林官で慣れないこともありますが、岩手町の国有林をよりよくするため精進して参りたいと思います。
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平成22年末から年明けにかけて降った湿雪により被害を受けたアカマツ林
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復旧したカラマツ造林地
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さて、岩手町の紹介をしたいと思います。岩手町は人口14,000人程でそれ程大きな町ではありませんが、新幹線が通っており、愛嬌の意味を込めて「日本一乗降客数の少ない新幹線駅のある町」といわれています。
観光としては、北上川の源泉といわれ由来について伝説が残されている「弓弭(ゆはず)の泉」が有名で、巨木の根元から湧き出る源泉はとても神秘的に感じられます。御堂観音の敷地内にあり観光客の他、夏場は涼みに来る人々もいます。
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御堂観音の敷地内にある北上川の源泉「弓弭(ゆはず)の泉」
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岩手町の道の駅「石神の丘」では青森方面や三陸方面へ行く人々で賑わい、休日は空きがないほど駐車場が埋まります。岩手町の農家で主に栽培されている「春みどり」という品種のキャベツがあるのですが、普通のキャベツに比べ柔らかく甘みがあり好んで食べられています。道の駅では春みどりソフトクリームというものも期間限定で売られていて、多くの方々に好まれています。ブルーベリーも有名で道の駅内のレストランにはブルーベリーカレーなるものもあります。
また、岩手町は「ホッケーと彫刻の町」をスローガンに掲げており、大人も子どももホッケーが盛んで、3年後の平成28年に岩手県で開催される岩手国体のホッケー競技は岩手町で行われます。それもあってか2年ほど前には岩手森林事務所から200m程のところに人工芝の立派なホッケー場を有した総合運動公園が作られました。人工芝のホッケー場がある街は全国でも数カ所しかないため、毎年夏から秋にかけては全国から高校や大学のホッケー部が合宿に訪れるそうです。
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岩手町総合運動公園内にある人工芝のホッケー場
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彫刻に関しては、町の至る所に世界中のアーティストが作った彫刻が飾られています。それに伴い、道の駅には美術館も入っておりますので、お立ち寄りの際は是非ご覧になり、岩手町を堪能してみてはいかがでしょうか。
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