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朝日庄内森林生態系保全センター

「所長が語る!」

平成27年9月

朝日庄内森林生態系保全センター

所長   加藤 重義

はじめに

   当センターは平成16年4月「朝日庄内森林環境保全ふれあいセンター」として設置され、平成25年4月に現在の「朝日庄内森林生態系保全センター」に改組して活動しています。  森林生態系保全センターは全国で7つのセンターが設置され、日本の世界自然遺産(屋久島、白神山地(2つ)、小笠原諸島、知床)以外では、西表島と当朝日山地となっており、面積は7万ha(関東局管内含む)で全国30箇所の森林生態系保護地域のうち4番目の広さを誇っています。

   当センターでは、広大な朝日山地を管理するため、当該地域に関係の深い有識者、自然保護団体及び関係行政機関等からなる常設の管理委員会を組織するとともに、約100名のボランティア巡視員等の皆様からご協力いただき、広大で原生的なブナ林等の自然の生態系保全管理に努めています。

   また、親子での体験型による森林とのふれあいや森林の公益的機能及び森林生態系の重要性などについて、森林環境教育等による普及啓発活動に取り組んでいます。

パノラマ写真 

1 モニタリング調査

   生物多様性への実態と動態の把握に向け、平成15年度から5年を一期とした調査区「植生調査等(5箇所を5年毎)と渓流魚調査(2箇所を毎年)」を設定して、毎年度継続調査を実施しています。

 

ブナの直径を計測

イワナを捕獲

ブナの直径を計測、根元にナンバー表示

イワナを捕獲(計測後放流)

 2 朝日山地森林生態系保護地域の巡視業務(合同パトロール)

   朝日山地森林生態系保護地域では職員による巡視の外、ボランティア巡視員と職員による合同パトロールを実施して「入山者へのマナーの啓発と同地域内の保護・管理」を目的に平成16年度から継続的に職員等の巡視活動技術の向上も兼ね実施しています。

○大朝日岳コース:平成26年9月27日(土)~28日(日)総勢8名で実施。

       古寺鉱泉~大朝日岳(1,870m)~朝日鉱泉まで縦走。2日間で約20時間のパトロール。 

マナーパンフの配布

大朝日岳山頂からの遠望

ハイマツの食害被害調査

マナーパンフの配布

大朝日岳山頂からの遠望

ハイマツの食害被害調査

○障子ヶ岳コース:平成26年9月27日 総勢3名で実施。

      西川町大井沢出合~障子ヶ岳(1,481m)を縦走。日帰りで約11時間のパトロール。 

マナーパンフの配布

障子ヶ岳へ

マナーパンフの配布

障子ヶ岳へ

○スノーモービル:平成27年4月29日 総勢13名で2コースで実施。

      朝日山地森林生態系保護地域内へのスノーモービルの乗り入れを制限するとともに、乗り入れ利用区域(月山特別ルール)の利用状況(エンジンの騒音やトラックベルトによる樹木の損傷等)を環境省、行政機関、東北森林管理局(山形署、当センター含む)により合同パトロールを実施しています。 

トラックベルトによる損傷表示

乗り入れ利用区域の確認

冬山の歩行技術を学ぶ

トラックベルトによる損傷表示

乗り入れ利用区域の確認

冬山の歩行技術等を学ぶ

3 山地の魅力の発信

    平成25年度に朝日山地森林生態系保護地域巡視員発足10周年を記念して、巡視員及び職員等(一般の参加含む)を対象に、写真の募集を行い、朝日山地の魅力を発信するとともに、撮影時の森林の生態系のデータ化による自然の推移や変化を捉えることを含めた取組を行っています。

    特に巡視員等の山歩きのプロによるこだわりの写真等も当センターのHPでご紹介しています。(以下の写真は、巡視員「山形県山岳連盟の庄司光幸さん」撮影)

 

紅葉の大朝日

大朝日から飯豊を望む

紅葉の大朝日(平成26年度最優秀賞)

大朝日から飯豊を望む

夕暮れの朝日連峰

以東、狐穴小屋、北斗七星

夕暮れの朝日連峰

以東、狐穴小屋、北斗七星

4 保護林及び緑の回廊等における活動 

    朝日山地森林生態系保護地域内の人工林を天然林へ誘導するための取組や回廊内のスキー場跡地を戸沢村及び地域の代表者並びに山形大学と連携して自然再生実施協議会を組織し、緑の少年団との森林環境教育などの活動と合わせ自然再生事業に取り組んでいます。

○人工林の天然林への誘導(鶴岡市大鳥) 

雪害等で折れている杉

雪害木等の伐採

段ボール製の鉢を伐採跡地へ設置

雪害等で折れているスギ

雪害木等の伐採

段ボール製の鉢を伐採跡地へ設置

○土湯の森自然再生事業(戸沢村) 

緑の少年団

ボランティアによる下刈

山大生のモニタリング調査

緑の少年団の山取苗・ブナの播種

ボランティアによる下刈

山大生のモニタリング調査

5 朝日自然塾

    平成18年度から朝日自然塾連絡協議会(鶴岡市、西川町や自然保護団体等の9団体)を設置して、朝日庄内森林生態系保護地域及びその周辺を利用して、小中学生の親子(一般の参加者を含む)を対象に体験型森林環境教育を実施しています。 

大井沢湿原での昆虫採取

伝説のタキタロウ

大鳥池登山

大井沢湿原での昆虫採取

伝説のタキタロウ(大鳥池)の下流での釣り

大鳥池登山

6 森林環境教育

    庄内地域では出羽庄内公益の森づくりを考える会(事務局:庄内総合支庁)を組織して、庄内海岸林(クロマツ林)を保全整備することで、森林生態系や公益的機能の発揮に向け、森林環境教育を通じた各種取組が行われており、当センターも同組織に参画し活動しています。

    また、平成19年度から遊々の森の協定相手方(保育園)への森林環境教育に取り組んでいます。

 ○庄内地域での森林整備活動

遊佐中学生ニセアカシア除去

砂防林を育てよう

松陵小学校森林整備

遊佐中学校ニセアカシア除去

砂防林を育てよう(酒田市飯森山)

松陵小学校森林整備

○遊々の森(保育園)の森林環境教育

保護者の森林整備

きのこの駒内体験

アオサギを探しています

年2回保護者の森林整備

きのこの駒打ち体験

アオサギを探しています

7 地域との連携

    地域の各種イベント活動に参加して、朝日山地森林生態系保護地域の取組を紹介し、森林の大切さ等を理解いただくとともに、木工制作体験等のふれあいを楽しんでいただいています。

    平成27年度は鶴岡市のタキタロウ祭り、月山ダムの集いに参加。今後は平成16年度より参加している庄内森とみどりのフェスティバル(鶴岡、酒田会場)など、地域との連携に取り組んで参ります。 

木工品制作

松ぼっくり釣り

木工品制作(月山ダムの集い)

木工品制作(タキタロウ祭り)

松ぼっくり釣り(タキタロウ祭り)

木工品制作(月山ダムの集い)

木工品制作(フェスティバル)

松ぼっくり釣り(フェスティバル)

木工品制作・写真展示

木工品制作(フェスティバル)

松ぼっくり釣り(フェスティバル)

木工品制作・写真展示

 

お問い合わせ先

朝日庄内森林生態系保全センター
〒997-0404 
山形県鶴岡市下名川字落合3
電話:0235-58-1730
FAX:0235-58-1731

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