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藤里森林生態系保全センター「署長が語る!」平成27年7月 藤里森林生態系保全センター 所長 田中 直哉 1 白神山地世界遺産白神山地には、秋田県と青森県にまたがる白神山地森林生態系保護地域があり、全域16,971haが白神山地世界遺産地域に指定されています。そのうち秋田県側の4,344haが当センターの管内です。 世界遺産に指定された理由は、氷河期以降に成立した東アジアで代表的かつ最大の面積を有するブナ林が高い原始性を保ちながら現存し、世界的にも稀な多雪環境を反映した純度の高いブナ林であり、稚樹から老木までブナの更新ステージが循環的に進行していることからです。 このような環境を反映して絶滅危惧種を含む多種多様な動植物が生息・生育しています。生態系の頂点に立つイヌワシなど希少猛禽類や、ブナの大木に巣を作るクマゲラが生息していることなどは、白神山地には原生的なブナ林が育む豊かな森林生態系が存在する証と考えられます。
2 管内の見どころ白神山地世界遺産地域の周辺にも白神山地が育む美しい景観が多数あり、白神山地の恵みを体感できるとともに、多くの人々の癒やしの場となっています。
3 白神山地の保全活動巡視活動により、遺産地域とその周辺の動植物などの自然環境の現況把握や歩道の点検整備、巡視管理棟の保守管理などを行っています。また、入山に際しての注意事項などを指導し、遺産地域の保護意識の普及啓発に努めています。
4 ニホンジカ監視モニタリング ニホンジカは群れで発生し、森林の下層植生や農作物への食害が懸念されています。このように森林生態系に大きな影響を及ぼす可能性があるニホンジカの目撃情報が、近年、白神山地遺産地域の周辺で相次いだことから、平成26年度からニホンジカの生息状況を把握するため、センサーカメラを設置し、モニタリングを行っています。 センサーカメラの設置 5 森林環境教育への取組世界自然遺産・白神山地の保全の重要性を普及啓発したり、白神山地ならではの自然の豊かさや魅力を広くPRするため、地域の小中学校や一般の方を対象とした森林教室や自然観察会等を実施しています。
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