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津軽森林管理署

岩木山・後長根沢の土石流対策について

1 土石流の概要

  1200m付近

 

平成25年9月15日から16日にかけて台風第18号の影響による豪雨(弘前気象観測所アメダスデータ:累加雨量202.5mm 最大時間雨量40mm/h  16日の12時から14時の累加雨量97.5mm)により、岩木山南東斜面、後長根沢で土石流が発生しました。後長根沢上流の標高1,200m付近で表層の比較的浅い部分で斜面崩壊が発生し、勾配が30度を超える渓床を土石が流下しました。

土石は標高800m付近で左岸の支流と合流し土石流化したと見られ標高約510m付近まで、途中蛇行しながら渓岸を侵食し、側方に高さ数メートルの土石を堆積しながら流下したものと見られます。標高510m付近から下流は渓床勾配が5度から8度と緩やかになるとともに、渓床幅は30m~40m程度と広くなるため、流速が低下し泥流はそのまま流下したものの、流木及び大小の土石は渓流内に堆積したと見られ標高510m付近を境に、上流部は土石流により渓岸が侵食し土石が流下した区間、下流部は土石流 による土石が堆積した区間となっています。

 

 

2 治山事業による土石流対策の概要

土石流により流下し多量に堆積した不安定な土石を固定して、下流への再流出を防止するとともに、渓床・渓岸の侵食の拡大を防止するため、治山ダムを設置し渓床の安定、山脚の固定を図るものです。治山ダムは成26年度から28年度までの3年間に3基設置する予定です。

治山ダムを階段状に3基設置することで、不安定土砂を固定するとともに渓床勾配を緩くすることにより今後、土石流が発生した際の土石流の流下速度を減速させ、渓床・渓岸の侵食を緩和することで、下流域への土石の流出を抑止するものです。また、後長根沢では青森県が砂防事業を行っており連携を図り、一体的な土石流対策を行い山地災害の未然防止を図ることとしています。

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3 実施状況

平成26年5月下旬から工事用道路の作設を進め、治山ダム本体の工事は6月下旬から着手しました。また、平成26年7月8日弘前市長が現地を視察した際、土石流の発生状況や今年度の工事の概要、今後3年間の治山ダムの整備計画について説明を行いました。

  

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今年度の工事は年内完成を目指しており、治山ダムは高さ5m、長さが61.5mあり使用するコンクリートは約850m3です。

今後、完成までの工事経過を更新していきます。

 

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平成26年6月20日

治山ダムを施工するため工事用道路を作設しました。

(写真左側が下流です)

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平成26年7月7日

土砂を掘削して治山ダムの基礎を仕上げています。

 

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平成26年7月18日

基礎の上にコンクリートを打設(1回目)し、型枠を設置していきます。

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平成26年8月4日

型枠内にコンクリートを打設(3回目)しました。

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 平成26年8月20日

型枠内にコンクリートポンプ車を使用してコンクリートを打設(4回目)しています。

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 平成26年9月10日

右岸側の工事を進めてきましたが左岸側も基礎の上にコンクリートを打設(6回目)し、型枠を設置しま

した。

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 平成26年9月17日

治山ダム下流側からの全景です。

コンクリートの打設作業は10月上旬に終わる予定です。

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 平成26年9月26日

右岸側のコンクリート打設作業が終わり左岸側のコンクリートを打設(10回目)しました。

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 平成26年10月14日

コンクリートの最終打設(12回目)が終わり治山ダムの堤体が完成しました。

堤体の完成によって渓流内に堆積している不安定な土石を固定するとともに、土石流出の抑止が図られ

ることとなります。

今後、治山ダムの周りを整地してすべての工事が完了となります。

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平成26年12月16日 工事の完成

堤体の完成後、治山ダムの周りを整地し緑化マット等の敷設と流水が安全に流下できるよう河床整理を

行い、全ての工事が完成しました。

施工期間中は豪雨等が少なかったことから工事が順調に進み、降雪前の早期に完成することができま

した。

これにより下流域の安全・安心の確保につながります。

なお、平成27年度も引き続き治山ダムの設置を計画しております。

後長根沢の土石流対策は地域の関心も高く、五所川原農林高校及び弘前工業高校の生徒の現地実習

等フィールドにも提供し、当署の治山担当者から工事概要の説明を行い、治山事業の理解を深めていた

だきました。

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               平成26年10月20日五所川原農林高校現地実習

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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FAX:0172-27-0733

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