屋久島は、植物の宝庫で、屋久島固有の植物や高山植物もたくさんあります。ほとんどの地域が国有林で、かつ、国立公園区域であり、登山道沿いの植物の採取は禁止されています。珍しい植物やきれいな植物があっても、目でみて楽しむか、写真に撮るだけにしましょう。
また、屋久島では、ヤクジカやヤクザルが里地から山頂部まで生息しており、登山道でもよく出会いますが、これら野生の動物に危害を加えたり、餌を与えたりしてはいけません。
なお、屋久杉の切り株で最大級のウイルソン株は、近年登山者に踏まれるなどにより現況保全にも支障が出てきています。「株に上らない。」、「株を傷つけない。」など皆様の協力をお願いします。
屋久島では、指定された場所以外では勝手にテントは張れません。テントを張ってキャンプができるのは、上屋久町の一湊、屋久町の栗生、小島のキャンプ場だけです。
屋久島の山岳部は、緊急避難時のキャンプを除いて、山小屋を利用することになっています。山小屋やトイレ等の施設は、登山者の利便を図る前に、無秩序な利用を避けて森林環境を保全するため設置されているものです。
山中でのたき火は、火事の原因となりますので止めてください。
ゴミを持ち帰るのは今や常識となっています。捨てたり、焼いたりせず、指定された場所まで持ち帰りましょう。
美しい屋久島の自然を維持するために、ご協力をお願いします。
水場周辺でのトイレや、水場での食器洗いは水質を汚染します。トイレは決まった場所で、食器は洗わないで紙でふき取り持ち帰りましょう。
トイレは、次の場所に設置してあります。
美しい屋久島の自然を維持するために、ご協力をお願いします。
世界自然遺産地域は森林生態系保護地域にも指定されており、森林に入る場合は森林生態系を壊さないために衣服や靴などに植物の種子がついていないかチェックするぐらいの気持ちが必要です。特に、ミカンやブドウなど果物を食べた場合は、種子をうっかり捨てないよう気をつけましょう。
主要な登山道のほとんどが、森林生態系保護地域(保護林)や国立公園の特別地域であるとともに世界自然遺産地域となっており、自然環境の維持・保全に努めている地域ですので、山道から外れ、植物を踏み荒らすことがないようにしましょう。
また、登山道を外れると遭難の危険があります。毎年、登山道から外れたことによる遭難者(死者や行方不明者など)がでています。山岳部で道に迷ったときは、決して谷に降りてはいけません。谷にはいたるところに滝があり危険ですから、尾根の方に登って、登山道を探すことが助かる秘訣です。
宮之浦港観光案内所、屋久島空港、白谷雲水峡、荒川林道入口、警察署、町役場などに登山届が備えてあります。登山する場合は、自分自身のため必ず登山届を出しておきましう。
屋久島の山岳部は険しく、天候が急変しやすいので、日帰りの登山でも万一のことを考えて準備しておく必要があります。登山道の載っている地図はもちろんのこと、雨具、懐中電灯、非常食、救急薬品(小分けして必要最小限度)、防寒対策衣類、警笛、携帯電話等を持参しましょう。