サクラツツジ(JPG:25KB)
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リンゴツバキ(JPG:22KB)
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ヤクシマシャクナゲ(JPG:25KB)
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サツキ(JPG:25KB)
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枝分かれの多い常緑の低木であるが、大きいものは樹高が五mを超えるものもある。
屋久島の渓流沿いや道路沿いの岩場に多く自生し、比較的容易に見ることができる。
三月~五月に淡紅色の大きさ四cm程度の花をつけ屋久島の春を彩る。 |
別名ヤクシマツバキともいう。
葉は、ヤブツバキより少し小形、細長。
花は、鮮紅色大輪直径六~一〇cm果実は大形、球形、帯紅色、直径五~七cm皮は厚く一cm、種子小形。果実が帯紅色で梢下垂する状況がリンゴを思い出させる。 |
樹形剛荘、葉は有柄で小判形、縁辺が内曲し光沢が大きい。長さ七~一四㌢、巾二~三㌢、下面に淡褐色の綿毛厚く密生している。
花は、淡紅色稀に白色に近く、径四〇mm、長さ三五mm、花梗に軟毛あり花冠5裂、おしべ十本。 |
県下では、屋久島だけ自生する常緑または落葉生のかん木で、枝をよく分岐する。
高さは六十~一〇〇cm葉はやや厚く、花は大きく紅紫色で五裂し、上面に濃紅紫色の斑点がある。
梅雨期に白谷雲水峡をはじめ、島内の渓流沿いのいたるところに咲いている。 |
ヤクシマアジサイ(JPG:23KB)
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ハマボウ(JPG:17KB)
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ウラジロフジウツギ(JPG:24KB)
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エゴノキ(JPG:24KB)
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屋久島の山地に自生する落葉低木、高さは一㍍内外、枝はやや細く褐色、葉は対生し長楕円形、縁には鋭い鋸歯がある。質は薄く、表面には艶がない。小枝の頂きに小さな花が多数集まって咲き、周囲に大きなガク片をつけ、雄しべや雌しべの退化した、うす紫の飾り花が目立つ。
花期は、六月~七月。 |
海岸の泥土に生える落葉低木。枝は多く分岐し高さ一~二m、小枝は葉の下面や托葉がく等と共に灰色の星状毛が密生する。葉は、円形ないし倒卵状偏円形、やや厚く細歯牙があり長さ幅共に三~七cm。
花は、七~八月に開き淡黄色で心部は暗赤色、径約五cm。
果実は長さ約三cmに達し、褐色の蜜毛がある。
屋久島の海岸部で見られる。 |
屋久島では、「ほとんき」と呼ばれている。葉の裏が白いのでこの名前がある。
日当たりの良い山地に生え、高さは一~二mになる。枝は丸く稜がない。葉は、対生で長さ七~一五cmの狭卵形、裏面には、淡褐色の星状毛が密生する。七~十月、本年枝の先に長さ十~二十cmの穂状花片を出して、紫色の花を多数付ける。
花冠は、一・五~二cm(有害植物) |
落葉小高木、樹皮は暗灰褐色、老樹になると不規則に縦裂する。新枝は鮮褐色、葉は互生し、托葉を欠き、葉裏脈腋に星状毛を生ずる。
五~六月頃白花を垂下し、測枝に少数花よりなる頂生総状花序をなす。ガクは筒状鐘形、果実の、基部はがくに覆われ、先端残存花柱があり、八月以降に熟して果皮は皮規則に二~三裂し、通常一個の褐色種子を出す。 |
イイギリ(JPG:15KB)
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センリョウ(JPG:23KB)
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シキミ(JPG:40KB)
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ウリハダカエデ(JPG:36KB)
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落葉高木、幹は通直に伸び、樹皮は平滑で灰白色、大きい皮目がある。
葉柄は長く、先端に一対、基部に一~二対の腺体がある。托葉は小さくて早落性、花は五月~六月に咲き雄雌異株につき、黄緑色、垂下する頂生円すい花序をなす花弁はなく、ガク片は五枚。果実は、球形の液果で秋になって燈赤色に熟し多数の種子を有する。
材は軟軽で箱材、下駄材となる。 |
センリョウとマンリョウを生花にすると金がたまると縁起をかつぎ、正月にはよく床の間に活けます。
山地の樹下に生える常緑の小低木で高さは、七十~九十cm、幹は緑色で節が高い。葉は対生で薄いなめし皮質で縁には鋭い鋸歯がある。
長さは、十~十四cm、幅は四~五cm、枝先に短い穂を出して花をつける。花は一個の雄しべと雌しべがあり、果実は肉質で丸く、朱色の房実が美しい。 |
常葉小高木、全株無毛、樹皮は紫褐色から暗灰色、皮木は褐色で少なく、若木は平滑であるが、老木では浅く縦裂する。葉は互生、香気があり狭倒卵形又は、長だ円形、測脈は五~八対で表面に現れる。三月~四月に開花、花柄は長さ約二㌢、ガク片は花片とともに十~十二個。果実は袋果で九月~十月に熟して淡緑色。本州宮城、石川以南から屋久島まで分布する。材は、ろくろ細工、念珠、鉛筆等に利用、枝葉は仏前、墓前に供え、葉は、抹香、線香に利用されている。 |
落葉中高木、樹皮は帯黒緑色、斑があって平滑であるが老樹では縦裂する。葉は対生葉柄をはじめ赤褐色の獣毛を生ずるが次第にほぼ無毛となる。葉身は掌状に三~五裂、秋には黄葉または紅葉となる花は五月用とともに開き、黄緑食、下垂する頂生総状花序をなし、雄花と両生花を別株に生ずる。生育地は屋久島が南限で温帯山地に分布する。材は辺心材の区伐がなく、帯黄白色、軽軟であるが木埋は蜜であるから軽木材、箸材などに利用される。 |
シャシャンボ(JPG:45KB)
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ヤクシマオナガカエデ(JPG:22KB)
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ハマクサギ(JPG:21KB)
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マルバニッケイ(JPG:18KB)
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常緑低木~小高木、樹皮は暗赤褐色ほぼ平滑であるが、外皮は浅く縦裂する、小枝は灰褐色または灰色、若芽は緑色、葉は互生し枝に等間隔に着く、葉身は革質、狭だ円形花は下垂し、がく歯は五個、花冠は筒状卵形で帯黄白色、先は五裂して外反する。
六~七月に開花する、種子は多数あって卵形である。材は重硬、密で床柱、くり物等に利用する。果実は食用となる。 |
屋久島のみ自生する落葉高木、高さ一五㍍、径五〇cmに達する。樹皮は緑色で縦に黒稿があり、平滑だが老木では浅く縦裂する。
葉は対生し、卵形または卵状広楕円形、長さ七~一四cm、不整鋭鋸歯縁をなし、ときに五列し、上面は深緑色、下面は淡緑色でやや灰白色を帯びる。
開花は三~四月、一対の葉をともなった総状下序を頂生下垂し、雄花と両生花を別株に生ずる。材は黄白色、軽軟で軽木、箱くり物などに用いられる。 |
海岸又は海の近くにはえ落葉する小型の高木。高さ二~一〇m位、幹は多数枝分かれする。葉は対生し、長さ一~三cmの柄があり、卵形または広卵形で五~一二cm、幅は二・五~七㌢、膜質で先端はとがり、基部は急に細くなり柄に沿ってひれとなり、全円または上半部に荒い大型の鋸歯があり悪臭がある。屋久島では五月頃枝先に円錐状の集散花を出し、淡黄色の花を多数つける。ガクは鐘型で五歯があり花冠は筒状で先端は四裂し、唇型となり長さ八~十mm、果実は倒卵状球体で紫黒色に熟し、三~三・五mmになる。
材は、灰白色で浅く縦裂する。 |
葉は倒卵形、二・五~四×二・三cm、かたい革質。葉柄は六~七mm。若枝は角ばり、微毛をかぶり、折るとショウノウのにおいがする。海岸の崖に生じる亜熱帯の小高木。
鹿児島県南部以南に分布するほか、男女群島、福岡県大島と九州西岸にとびとびに出現している。 |
ハドノキ(JPG:54KB)
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タンナサワフタギ(JPG:24KB)
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サクララン(JPG:26KB)
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ナナカマド(JPG:20KB)
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雄雌異株の常緑低木、枝はやや細く多数分岐し、葉柄と共に若い時は短圧毛があるだけで粗毛はない。葉は互生し、革質、暗緑色で長楕円状広披針形、長さ五~一三cm、幅一・五~四cm、三行脈がありやや鈍頭の鋸歯がある。墓部は広いくさび形、葉柄は八~三〇mm、主脈の上面と共に紅色をおびることが多い。花は二~四月頃前年の葉腋に集合し、雄花の花序は無柄雌花の集団は三~五mmの柄がある。果実は一.五mm卵形。分布は、暖帯南部、亜熱帯、屋久島では標高三百m位までの道端で良く見かける。 |
山地に生える落葉低木、高さ三~四m、枝は灰白色でネジキのような縦に深い割れ目がある。葉は互生、広倒卵形長さ四~九cm、幅二~五cm、鋭くてやや粗い鋸歯があり先は尾状に鋭くとがる。葉柄は、三~七mm、上面は光沢がなくほとんど無毛又はまばらに毛があり下面は淡緑色特に中助沿いに毛がある。中錐花序は若枝の先につき、長さ四~十cm、花は白色で密につき六月に開く。ガクは小さく五裂で鈍頭、花冠は五深裂し、径六~七mm、熟すと藍黒色となる。 |
葉がツバキに似ているところから屋久島ではつばきらんとも呼んでいる。多肉な多年生のつる草で茎は樹幹や岩面をはい、葉は楕円形で厚く光沢があり有害で長さ五~十cm、巾三~五cm、花は六月~十月頃多数つき淡紅白色で径十二~十五mm、花冠の内面は凸起毛が密生する。
副花冠は星状に開出して光沢があり、袋果は線形で長さ十~十四cm、巾六~七mm。九州南部以南に分布する。 |
落葉小高木、樹皮は灰褐色浅裂し、横に細長い皮目がある。小枝は紫紅色、冬芽は濃紫紅色、頂芽は大きく長さ二㌢になる。奇数羽状複葉を互生し、測小葉は五~六対まれに七対でほぼ無柄、頂小葉は長柄がある。葉縁には鋭尖単鋸歯又は重鋸歯を有しており両面ともほとんど無毛である。五~七月頃生の複散房花序に白花を密生する。
梨果は秋に紅熟して紅葉とともに美しい。北は樺太まで分布する。名前のいわれは材が燃えにくく七回竈で焚いても燃え残ったところからこの名がついたらしい。 |
カンツワブキ(JPG:19KB)
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ヒメシャラ(JPG:41KB)
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フカノキ(JPG:23KB)
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イスノキ(JPG:19KB)
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世界で種子島・屋久島だけに生育する常緑多年草。
花はツワブキと同様に十一月頃から咲きはじめる。
葉の縁に二重鋸歯があり、ツワブキよりやや小振りで、花の間隔も大きい。 |
屋久島を分布の南限とし、島内のスギ林地帯に普通落葉高木。淡い赤褐色のすべすべした木肌は目立ち、水分を多く含んでいるため、触ると冷たい、特に葉を落とした冬場は、常緑の樹々の中で特徴のある色彩を醸し出している。
初夏に三cm程の小さな白い花を着けるが、林内では目立たず、地上に落ちている花でそれと気づく。 |
大隅半島以南に分布する亜熱帯性常緑高木であり、屋久島では海岸近くの森林に多く見られる。
葉は、掌状複葉で、図のように七~十枚の輪生した小葉からなる。
晩秋から冬にかけて枝の先に散形花序を伸ばし、葉の濃緑と花序の淡緑白色のコントラストが面白い。 |
暖帯から亜熱帯に分布し、屋久島では照葉樹林帯の代表的な有用樹で、直径1㍍以上の大木になる。
生け垣にも利用され、葉の表面にしばしば大きな丸い虫瘤を生じる。
三月頃に葉の付け根から鮮紅色の総状花状を咲かせる。材は極めて重硬で、床板、床柱、算盤、楽器、鎌などの柄、家の構造材等に賞用される。 |
イヌガシ(JPG:16KB)
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オガタマノキ(JPG:23KB)
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ヒロハノミミズバイ(JPG:6KB)
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サザンカ(JPG:24KB)
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関東南部以西に分布し、暖帯林に生える常緑高木。樹皮はニッケイに似ている。花期は三~四月であるが、ランド・雲水峡では二月中旬に暗紅紫色の花を咲かせていた。イヌガシは春に咲き紅色、紫黒色の果実を秋に熟すのに対し、間違い易いシロダモは秋に咲き黄色、果実は翌年秋に紅熟するので判別できる。 |
関東以西の太平洋側、四国・九州以南に分布する常緑高木。花期は二~四月。
屋久島では低地の川沿いに大木が見られ、楠川の湯之河橋のたもとでは、例年より早くコブシの花を小さくした様な白い花が、咲いていた。
オガタマとは招霊のことといわれ神事に用いられてきた。 |
オニクロキとも言い、四国・九州の一部と種子・屋久以南に分布する常緑小高木。大川の滝などの海岸近くから標高千二百mまで分布する。
葉は濃緑色で厚い革質、光沢がある。一一~一二月頃、白花を葉の付け根に集まって咲かせる。今年は愛子岳で一一月中旬に開花。果実は二cm余りと大きく、黒く熟す。 |
常緑小高木。樹皮は灰白色で葉は互生・長楕円形で革質。枝先に平らに開く花弁五枚の白い花が咲く。ヤクスギランド周辺等では今、花の少ない時期に白い花が一際目立っている。
暖帯南部の山口県、四国、九州に分布し、ツバキと同様古くから栽培され、種々の色の園芸品種がある。 |
カラスザンショウ(JPG:23KB)
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アセビ(JPG:23KB)
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ホルトノキ(JPG:38KB)
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温帯から暖帯に分布し、大きいものは高さ十五m程になる落葉高木。枝に多数の棘があり、葉は奇数羽状複葉、小葉は多数つき広皮針形、縁には、低い鋸歯があり両面無毛、裏面は粉白色で葉脈が突出する。花は白色の花弁をつけ七~八月頃咲くが今なお里山で見ることができる |
高さ五~十mの落葉高木で、秋田、岩手県以南に分布白い花弁状のものは総苞片で花は中央に二五~三五個集まってつく、名前は白い総苞片を頭巾に見立てたもので、果実は赤く熟して食べられる。 |
本州以南に分布する常緑低木で、屋久島が分布の南限。樹高は二~九m、葉は互生し長さ三~八cmの倒披針形で革質、白い花は、釣鐘型や房状である。
馬水木とは、馬がこれを食べて酔った様になったところからついた。 |
千葉県南部以南の暖帯から亜熱帯にかけて広く分布する常緑高木。
葉柄は二cmと右短く、葉身は倒披針形または、長楕円状披針形で表面は、深緑色であるが一年中鮮やかな紅色をした老葉が一部にあるのが特徴。葉はヤマモモに似るが、ヤマモモを光にかざすと葉脈がよくわかるが、ホルトノキは不明瞭。
花期は、六月~七月で、多数の花をやや一方に偏ってつける。 |
ヤクシマサルスベリ(JPG:24KB)
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ノリウツギ(JPG:14KB)
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葉は卵状長楕円形で対生、夏季、枝の頂上に密で多数の白い円錐花序をつける。亜熱帯の琉球、台湾まで分布するシマサルスベリの変種で屋久島、種子島、奄美大島に分布する落葉高木。庭園に広く栽培されているサルスベリと同じ仲間で、日本ではこの一種のみ自生する。 |
高さ五m程の落葉低木。伐採跡地にまず初めに出現する先駆樹種の一つ。花序が円錐状であることが目立った特徴で、初めは白色だが後に淡紅色または淡緑色に変り、枯れた花序は翌年まで枝上に残り葉のない冬でも識別できる。県道屋久島公園線、安房林道沿いに白い花を咲かせている。 |
名は葉が枝先に輪生することからついた。葉柄は長く葉身と同じくらい、5~6月に黄緑色の花をつける常緑高木である。屋久島では屋久スギに着生して生長しスギを枯らすことから絞め殺しの木といわれる。一方、スギと共存関係にあるとの説もある。別名トリモチノキともいう。 |
伊豆半島以南に分布する落葉の低木である。花序は直径三~五cmで、若枝は紫褐色で伏毛がある。葉は長さ三~五cmの長楕円形または楕円形で縁にあらい鋸歯がある。枝先の散房花序に両性花と萼片三~四個の白い装飾花をつける。今、県道白谷線沿いを白く飾っている。 |
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ナンゴクウラシマソウ(JPG:16KB)
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サキシマフヨウ(JPG:23KB)
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屋久島の固有種で、標高六〇〇m以上の湿気の多い岩や樹皮についている。葉は羽状にさけており、一年中見られる。花は白色で直径八~十mm、花びらは五枚が普通である。花期は二~三月で、二月中旬から咲き始める。いま、白谷雲水峡の三本足杉付近で、白い可憐な花を咲かせている。 |
本州南部以西に分布する多年草。葉は一個で、葉柄の長さは十七~四〇cmとなり鳥足状に深裂する。
屋久島では、海岸林の中に多く見られ、一月に花が咲き始め花穂からムチのようなものが三〇cm程直立し、途中で折曲がって下向きに釣り糸のように垂れるのが特徴である。 |
茨城県以南・四国・九州に分布し、暖地の海岸や海近くの山地に生える常緑低木。
葉は枝先に集まり互生し、円形で「天狗のうちわ」を思わせ7~9個の深い切れ込みを「八つ手」に見立て名がつけられた。晩秋には茎の先に大きな白い花を咲かせ、庭木としても植えられています。 |
亜熱帯の九州南部以南に分布する落葉低木で、高さ2~4mに達し、葉裏に白い毛が密生するやや広い葉を持つ。
屋久島では、家庭で栽培されるフヨウとの間に種間雑種がある。秋~冬の花の少ない時期に、道路沿いで白色または薄いピンク色の美しい花を咲かせ目を楽しませてくれる。 |
ヤマハンショウヅル(JPG:25KB)
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ハリギリ(JPG:20KB)
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ナンバンキブシ(JPG:57KB)
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九州南部・屋久島・種子島・中国南部・台湾に分布するつる性の木本。日当たりのよい林縁で高木に巻き付く。葉は三出複葉で小葉は全縁、厚く光沢がある。十二~一月に直径二cmほどの白い花を多数つける。花の時期には遠くからでも見つけられる。 |
暖帯・温帯の全国に分布する落葉高木で、屋久島では標高五〇〇m以上の林道沿いに多く見られ、白谷雲水狭の飛流歩道の東屋から黄緑色に咲いた花を見ることができる。
新しい枝には刺があり、葉は枝先に集まって互生し、五~九片に切れ込み、縁には鋭い細きょ歯がある。 |
山口県以南の海岸近くに分布する落葉低木で、高さ四m前後になる。
花期は四~五月で、愛子岳の麓にうす黄色の花をすだれ状に垂らしている。果期は八~九月で直径1cm長さ二㌢程の果実を房なりにつける。キブシに比べ枝が太く、葉も果実もやや大きい。 |
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ハシカンボク(JPG:22KB)
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タラノキ(JPG:18KB)
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オオムラサキシキブ(JPG:23KB)
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クロバイ(JPG:24KB)
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種子島・屋久島を分布の北限とする、高さ一m弱の常緑低木。葉は対生し、卵形~卵状長楕円形で、枝には赤褐色の刺のような毛がある。
花期は七~九月。標高二百~五百m位の県道ヤクスギランド線沿いで、枝先に咲いているピンクの愛らしい花を灌木の間に見ることができる。 |
北海道~九州までの温帯から暖帯にかけて広く分布する山野に生える落葉低木。幹や枝、葉柄に鋭い刺が多数あり、葉は枝先に集まって互生し小葉は対生。花期は八月で、県道白谷雲水峡沿線に小さな白花を咲かせている。新芽はタラノメと呼ばれ山菜料理として珍重されている。 |
南日本の海岸近くにあり、暖地に生える落葉の低木で、高さ3~4m。屋久島では、低地の林縁で多く見られる。紫式部の名をとったムラサキシキブの一変種で、葉(対生)が大きくて厚く光沢があり、夏(6~7月)に葉の付け根から花茎を出して、小さい淡紫色の花を多数つける。 |
千葉県以南に分布する常緑高木。大きなものは高さ一〇m、幹は直径三〇cm以上にも達する。樹皮が黒いのでクロバイという。
花期は4~5月、通称県道安房公園線をはじめ屋久島のいたる所で多数の小花をつけて樹皮を覆い、山裾一面を真っ白く飾っている。 |
リュウキュウイチゴ(JPG:20KB)
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サツマサンキライ(JPG:25KB)
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マンリョウ(JPG:23KB)
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トクサラン(JPG:25KB)
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種子・屋久を分布の北限とする。藪や路傍に普通にあり、高さ一.五m程に達し、全体に棘がほとんどないので苺を採りやすい。
花期は三~四月で、果実は橙色の球形で5月頃熟する。
食用になり、美味しい。 |
つる 性半低木。茎にはまばらに棘があり、葉は卵形から長楕円形で、巻きひげは長い。サルトリイバラに似ているが、サルトリイバラの実が赤いのに対して、黒くて楕円形である。また、花期が四~五月に対して、一二~二月である。両種とも葉を「カカラ」と呼び団子に使う。 |
本州以南に分布する常緑の小低木で、茎は高さ約百cmくらい。葉は長さ十cmほどの長楕円形で、質は厚く、縁はやや波打っている。夏に白色の小花が下向きに咲き、果実は赤く熟し、下垂して美しい。
屋久島では、標高六百mくらいまでの低地の林内によく見かける。果期は一月。 |
九州南部に分布する多年草で、茎は直立し円柱状で硬く、多くの節があり高さ約七十cmになり、葉は幅五cm、長さ二五cmほどの長楕円形である。屋久島では、低地から標高五〇〇m程度の林内に群落が見られ、今黄色の花を咲かせている。花期は十一~一二月。 |
ヤクシマツチトリモチ(JPG:19KB)
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シマサクラガンピ(JPG:20KB)
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屋久島と種子島に分布し、主にクロバイに寄生する多年草。ツチトリモチ属の中にあって最も小型で、高さ二~四cm位である。
花期は十一月で花穂の色は橙赤色であり、白谷雲水峡とヤクスギランド内の足元を良く見ると、赤い坊主頭のようなものに出会うことができる。 |
四国以南から沖縄にかけて分布する一年草。
屋久島ではスダジイの根に寄生し、標高二〇〇m前後の所に群生地が見られる。花期は九~十一月で、開花時には全体が乳白色であるが組織が死ぬとその部分は褐色に変わる。奴さんの踊る姿に似ているのでこの名がついた。 |
本州以南に分布する暖帯・亜熱帯の常緑高木。
葉は細長い楕円形、へりが下にそり返り、葉の裏には黄褐色の綿毛を多くつけている。 花期は九~十月で、屋久島では海岸近くの林内に生え、秋に黄色の花をつけ、緑色の果実のままで冬を越し、翌年春に灰紫色に熟する。 |
大分県以南の東側一帯と甑島及び屋久島だけに分布する高さ二m前後の落葉低木。屋久島では標高五00m辺りから、陽当たりのよい林道脇や尾根筋で見かける。八~九月にかけて小枝の先が枝分かれして、黄色の小花を十数個ずつ咲かせる。 |
ツルアジサイ(JPG:22KB)
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フトモモ(JPG:20KB)
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シャリンバイ(JPG:34KB)
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アオモジ(JPG:20KB)
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全国の山地に広く分布し、屋久島を分布の南限とするつる性の低木で、岩や他の樹木をはい上がる。花はイワガラミと同じような場所に同じ時期に咲くが、ツルアジサイは夏に咲く装飾花の、花びらのように見える美しい白いがく片四枚に対しイワガラミは一枚なので区別できる。 |
屋久島を分布の北限とするインド原産の帰化植物で、高さ十m程になる常緑高木。葉は対生し、花は四cm程で雄しべが多く、花弁より長い。花期は五~六月で、屋久島ではホトとよばれ、川筋を探せば白く美しい花がみられる。 果実はうすく黄みを帯びた白色。熟すると甘く美味しい。 |
山形県以南に分布し、暖地の海岸に生える常緑の低木。枝は車輪状に、葉は質が厚く枝先に密に互生する。
屋久島では芳香のある白い五弁の花を県道沿いに咲かせ
ている。(花期は五~六月)
葉が枝先に車輪状で、花が梅に似るので車輪梅という。 |
九州以南に分布する暖帯・亜熱帯性植物で落葉高木。枝は緑色で葉の裏は白い。屋久島では日当たりのよい山野に三~四月にかけて枝もたわわに黄緑の花芽をいっぱいにつける。幹は芳香があるので妻楊枝、樹皮は香料の原料に、花は切り花として利用され実の花と呼ばれている。 |
アクシバモドキ(JPG:20KB)
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シシアクチ(JPG:20KB)
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ヤクシマノギク(JPG:25KB)
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オニカンアオイ(JPG:29KB)
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樹上に着生する落葉低木で屋久島の固有種。標高五〇〇m以上。 枝・葉共に緑色をしていて、枝には稜がある。花は、紅色を帯びた白色で、花期は二~五月。果実は六mm程の球形で九~十月黒紫色に熟する。 |
高さ二~五m、よく分枝し、枝は灰褐色、小枝は円柱状で細い。葉は互生し、薄く、狭長楕円形、表面深緑で光沢があり、裏面は淡緑色、乾いて暗褐色となる。花は五、六月に開き、白色。果実は球形、時にやや五角状となり、黒く熟す。[分布]亜熱帯 |
茎は六十cm以上、葉は長楕円状披針形で長さ十~十三cm、短い葉柄がつく。花色は、淡青紫色。大型の野生菊。
標高三百~四百mのいつも濡れている花崗岩の上などに見られる。
屋久島の固有種。花期は十~十二月。 |
屋久島の固有種。
屋久島には、カンアオイの仲間は二種。オニカンアオイは標高九百m程度の花崗岩の風化土壌に生育している。
花は、径三~五cmで地面に直接接して咲く。葉の形はアオイのようである。 |
ヤクシマタツナミソウ(JPG:34KB)
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ヤクシマリンドウ(JPG:24KB)
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ヤクシマコオトギリ(JPG:22KB)
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ヒメウマノアシガタ(JPG:30KB)
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標高千mを越える辺りで、歩道脇によく見られる。
高さ五cm程の茎に、その割には大きい長さ十五mmほどの青紫色の花を数個咲かせる。和名は、屋久島産の立浪草の意味で、立ち上る波に見立てたという。
花期は七月から十一月。 |
屋久島の固有種。標高千七百mを越える山頂の岩のすきまに根を下ろして生育している。茎は高さ七~十五cm。花は長さ約三cmで、茎の先端に青紫色で筒形の花を一個つける。花期は八月。
細い葉を輪生する点が特徴で他の種から直ぐ識別できる |
屋久島の固有変種で、高層湿原では、ミズゴケに混じって咲き、人目につきやすく、登山道にも見かける。
茎は長さ約十cmで、地を這うように伸びている。長さ約八mmの長楕円形の葉をつけ、黄色い花が咲く。花期は、六~八月。 |
屋久島の固有種で、標高千六百~千七百mの高層湿原に、ミズゴケに混じって生育する。
茎は長さ十五cmほどで、地表近くをはっている。花は、直径一cm足らずで、黄色い光沢のある五枚の花弁を持つ。花期は、七~八月。 |
モウセンゴケ(JPG:22KB)
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フタリシズカ(JPG:18KB)
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ホウロクイチゴ(JPG:16KB)
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ヤマザクラ(JPG:16KB)
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日当たりのよい湿地に生える食虫植物。葉は根生で、表面に多数のネバネバした腺毛が生え、小さな虫はこれに触ると動けなくなり腺毛から分泌する液で消化される。
夏季葉の間から十五~二〇センチの花茎を出し五~六ミリの白い花を付ける。 |
屋久島を分布の南限とする多年草。花穂はほとんどが二本。葉は対生で、四枚の輪生のように見える場合でも、対生する二対の間には、数ミリの段差がある。
花期は四~八月で、ヤクスギランドに多い。 |
本州南部以南に分布する常緑のいちご。枝は太く棘をまばらに付け、葉は大形で革質、裏はざらざらしている。
屋久島では、標高一OOOm位までの日当たりの良い林内に普通に見られ、今の時期五弁の白い花を咲かせる。
実は赤く熟し食べられる。 |
この時期,山の所々に艶やかに彩りを添えているのがこの植物。宮城・新潟県以西の本州,四国,九州に広く分布している。(3月下旬~4月上旬)
これより少し遅れて咲く代表的なサクラが,染井吉野で,オオシマザクラとエドヒガンの雑種。観賞用として広く植栽されている。(4月上旬) |
ヒメヒサカキ(JPG:20KB)
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タイミンタチバナ(JPG:19KB)
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サツマイナモリ(JPG:19KB)
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シラタマカズラ(JPG:24KB)
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屋久島固有の常緑低木。
標高一〇〇〇~一七〇〇mに生育。ヒサカキを小さくしたようなもの。
七~九月に黒色の実を熟す。 |
海岸林の中など比較的低地の林内に多く見られる。
花は、紫がかった直径三~四ミリの小花がびっしりと三から四月頃から咲きはじめる。果実は黒紫色に熟す。
雌雄異株。 |
千葉県以西に分布する多年草。高さ二五cmほどで、林内の水のしたたる岩の上などに生育する。
一月から枝の先に、白い数個の花を咲かせている。乾燥標本にすると、葉は赤紫色が増して、別もののような美しい仕上がりになる。 |
紀伊半島以南に分布するつる性の常緑低木。岩や杉等の樹幹をはい上がる。
六月頃から目立たない白い小花をつけ、一一頃に白い五mm程の球形の果実をつける。和名「白玉カズラ」。岩にはうので「岩伝い」の名も。 |
ヤクシマダイモンジソウ(JPG:23KB)
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イッスンキンカ(JPG:26KB)
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グンバイヒルガオ(JPG:22KB)
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マムシグサ(JPG:21KB)
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屋久島の固有種。標高一〇〇〇m以上の湿った岩面に生育。屋久島以外に生育するダイモンジソウの矮小種。花期九~一〇月。長い花弁と、短い花弁で「大」の文字になることから。
「人」の時を構成するジンジソウという種もある。 |
屋久島の固有種。一二〇〇以上の山頂近くの岩はだに生育。高さ一〇cm前後で、黄色の花をつける。花期は八~九月。
和名「一寸金花」 |
四国以南の海岸の砂地に生える多年生のつる植物。
葉は、広楕円形で、先端が大きくくぼみ相撲の軍配ににている。花は、直径五センチメートルほどで、ひるがおに似た紅紫色。午後にはしぼんでしまう。
花期は七~八月 |
平地から山地の野原や林縁・林下に自生している。茎の模様と色は、マムシにそっくりな様相を呈している。更に、花もマムシが鎌首をもたげた様な形をしている。
花期は、三~五月で、果実は八~九月頃赤く熟する。 |
コケスミレ(JPG:51KB)
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マルバフユイチゴ(JPG:19KB)
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アコウ(JPG:21KB)
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ギョボク(JPG:20KB)
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ツボスミレが極めて小型化したもので、屋久島の高層湿原だけにある。
葉は三角状扁心系で、低い鋸歯がある。幅三~七mmで、硬くて光沢がある。
花は白色に紫色のすじが入る。花弁の長さ四~五mm、四・五月に咲く。 |
本州以南に分布。葉は、直径約四cmのほぼ円形で毛と細い棘に包まれ、茎は、地を這う。
屋久島では、標高五百m以上の高所に見られる。
花は白く咲き、果実が赤く熟する。
花期は七月、果期は九月。 |
紀伊半島以西に分布する常緑高木。巨木は高さ二〇mにも及び、いろいろな樹木を着生させているものを見る。幹の途中から気根を垂らすのが特徴。常緑樹ではあるが、年に何回か一斉に葉を落として新芽と入れかわるのが見られる。 |
常緑の高木で、熱帯や亜 熱帯に分布する。小葉は長さ七~一五cm、六月~七月にかけ黄白色の花を咲かせ、後長い柄をもった卵形の果実を着ける。
材は軽く軟らかいため擬餌の材料とされる。
ツマベニチョウの食草。 |
ヒメユズリハ(JPG:23KB)
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タシロルリミノキ(リュウキュウルリミノキ)(JPG:22KB)
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アマクサギ(JPG:23KB)
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ヤクシマツルリンドウ(JPG:23KB)
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関東以西に分布する常緑高木。葉は幅三cm、長さ十二cmほどあり、基部はくさび形で先端はとがり、葉面に光沢がある。雌雄異株。屋久島ではユズリハとヒメユズリハは混成している場合が多いが、ヒメユズリハは低地に多い。 |
屋久島付近を分布の北限とする常緑の低木。屋久島では低山に普通に見られ、高さ一・五m。晩春からずっと蕾だったものが、十月に入って直径5mmほどの毛の多い白く美しい花を一斉に咲かせる。そして十一月中旬には果実も見られる |
クサギは屋久島では確認されていない。屋久島で、クサギと呼ばれているものはアマクサギで、葉には毛がなく光沢がある。夏には白かった花弁のように見えるがくが、秋になると赤色になり、がくの赤と果実の黒の対比が美しい。 |
屋久島の固有変種で、標高五〇〇m以上に見られる多年草。茎の高さは二〇~三〇cmほどで、葉は地上近くに出る他には多くはつかない。花は青紫色で、直径七mmほどの赤紫色の果実がつく。花期九~十月、果期十~十一月。 |
ヤンバルセンニンソウ(JPG:26KB)
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ヤクシマヒロハノテンナンショウ(JPG:19KB)
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ヤクシマショウマ(JPG:15KB)
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ギンリョウソウ(JPG:25KB)
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種子・屋久を分布の北限とするつる性植物。
全体に無毛。葉は三出複葉、小葉は長卵形で、分厚くて光沢がある。葉の付け根から伸びた茎に、長さ一〇~一五mmで、四弁をもつ白い花を多数咲かせる。特に、多数の長い雄しべが目立って美しい。 |
屋久島の固有変種。高地の、やや明るい林床の腐葉土の上に生育。高さ三〇cm前後、葉は七枚ほどの小葉に分かれている。小葉の幅は約五cm、長さ一〇cmほどで、花茎は茎の途中からでる。花期は六月下旬から七月上旬で、中旬頃には果実に変わる。 |
アカショウマの変種。屋久島の固有種。標高三〇〇m以上の沢近くに生える多年草。高さ四〇cm、花穂二五cm程度に成長するが、高所では、三cm程の小形で花をつける。集散花序をなし、白い小花を密につける。
花期七~九月 |
全国に分布する腐生殖物。根は魂状で、茎は高さ約一五cm、全体が透き通るような白色で、葉はうろこ状になって茎に密着している。花は茎の先に一個うつむきかげんに咲く。花期五~七月。 |
キバナノコマノツメ(JPG:23KB)
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ヒメアリドオシ(JPG:23KB)
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ナワシログミ(JPG:9KB)
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タマザキヤマビワソウ(JPG:19KB)
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本州中部以北の亜高山帯から高山帯の湿った草地や岩の隙間などに生育しているが、屋久島の標高一,八〇〇m付近にも見られ、高さ五~二〇cm、五~六月に黄色の花を咲かせる。 |
アリドオシの変種。高さは、三〇cmほどで、多くの小枝に分かれて、枝の分かれに鋭いトゲが対生にある。白い花を咲かせ秋に赤い実が成る。
花期4~5月。 |
伊豆諸島以南に分布する常緑低木で海岸近くの低地に生育。葉の裏は白っぽく褐色の小さな点が散在している。ツルグミやマルバグミと同じく果実が垂れてつくことから、屋久島ではひとまとめにして「さがりぐみ」と呼んでいる。 |
琉球以南にあるヤマビワソウの変種で、大隅半島以南に分布する半低木状の多年草。
高さ四〇cmほどで葉は上部に集まり、裏面には褐色の毛が多い。一~二月に葉の付け根に白い小花を咲かせ、白っぽく透き通る感じの果実をつける。 |
サツマノギク (JPG:23KB)
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リュウキュウアオキ(JPG:10KB)
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モミジバキッコウハグマ(JPG:11KB)
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オオキダチハマグルマ(JPG:23KB)
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熊本・鹿児島両県の東シナ海側と甑島・屋久島の海岸部で見られる常緑多年草。
高さは五十cm程度、花は園芸品種とも思えるような美しさで、葉の裏には毛が密生しているため銀白色で表側から見ても葉の周囲が白く縁取られているのがわかる。 |
種子・屋久を分布の北限とする常緑低木。
高さは二~三mほどで、海岸近くの林内に普通に見られ、長楕円形の葉が枝先に四方に広がってつく。十~十二月に直径五mmほどの果実を付け、緑色から黄色、赤色へと熟す。別名ボチョウジ |
屋久島の固有品種。
標高一、〇〇〇m以上の林道脇や木陰に生える多年草。 葉は茎の下部で互生し、モミジの葉のように切れ込む。秋頃、葉の中心から長さ一五cmほどの花軸が伸び、白色の管状花をつける。 |
鹿児島県大隅半島の佐多と屋久島以南の南西諸島の海岸近くに分布するつる性の多年草。葉は幅七cm、長さ十三cmほどと大きく、茎は樹木にもたれかかるようにして伸び上がり、高さ三m以上に達するものも見られる。七~十一月に黄色の花を咲かせる。 |
ヤクシマコウモリ(JPG:22KB)
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ヤクシマシオガマ(JPG:24KB)
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ヤクシマホツツジ(JPG:23KB)
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ヒメコナスビ(JPG:23KB)
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屋久島の固有変種。
標高一,〇〇〇m以上の高地の林内に生育している。葉はコウモリが翼を広げた形に似ている。直径一cm、長さ一・五cmほどの白色の花が横向きに半開きに咲く。一〇月にはきく科に共通の冠毛で種子を飛ばす。 |
屋久島の固有種。標高一,八〇〇m付近の草地に生える多年草。他の低木の下にシダのような葉を広げ、花のない時期はシダと間違いやすい。高さ二〇cm程の花茎を伸ばし、その先に葉とは結びつきにくい程の美しい紅紫色の花を八~十月頃に咲かせる。 |
屋久島を分布の南限とする落葉低木。標高一、五〇〇m付近から見られる。
高さ一~一.五m程。小枝を多く分け、幹がやや赤い。小枝の先に、やや赤みがかった小さな白い花を多数つけ、七~九月頃に見られる。 |
屋久島の固有変種。コナスビの矮小種。標高一,六〇〇m~一,七〇〇m付近の湿原や登山道脇に多い。長さ三cm程、全体は小形で柔らかく、葉は五mm程である。葉のつけ根に一cm程の黄色い花をつけ、とても可愛い花が六~七月頃に見られる。 |
ヤクシマツリガネツツジ(JPG:20KB)
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ヒカゲツツジ(JPG:22KB)
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キランソウ(JPG:49KB)
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アマクサギ(JPG:23KB)
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屋久島の固有種、深山の渓谷や雲霧帯の岩上に着生する。葉は枝の先端に六枚ほどが輪生し、花は毛の密生した長さ約一cmの花茎の先に五~六個がまとまって下向きに咲き、深紅~紅色で先端ほど濃く、ロート型で、先端が四枚に分かれる。 |
関東以西に分布し、屋久島を分布の南限とする常緑小低木。屋久島では、標高一,二〇〇m付近の林道脇の岩上に生育しているものが人目に付きやすい。直径三cmくらいの淡黄色の花が、枝先に数個ずつ横向きに咲く。 |
畑地や路傍などに普通に見かける多年草。全体に白い毛があり茎は地面をはい四方にひろがる。葉にはヘラ状で縁にあらい鋸歯がある。全草、薬用として人気が高い。別名「イシャイラズ・ジゴクノカマノフタ」。花期は一~五月 |
アマクサギは、九二号に掲載しましたが、がくの赤と果実の黒の対比が美しいので、再度掲載します。葉に特有の匂いがあるが、加熱すると消えるので、クサギ同様に若葉を煮たり油で炒めて食べる。また、材はイカの餌木(えぎ)によく使われる。 |
ウスベニニガナ(JPG:8KB)
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ハマヒサカキ(JPG:23KB)
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ツワブキ(JPG:18KB)
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ホソバワダン(JPG:10KB)
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本州以南に分布し、高さ四〇cmほど。花は春から秋にかけていつでも見られる。葉は茎の下に集まる。頭花は大きく開くことはなく、薄紅色の花を筒状につける。花後は白い冠毛を球形に広げて、風に飛ばされるのを待っている。花期は四~一〇月(屋久島では、ほぼ一年中) |
暖地の海岸近くに生える常緑低木。高さ四~五m程度。よく枝を分け、葉が密につくので、生け垣に使われる。初冬に白い小花を枝の下いっぱいに咲かせ、一年後に黒く熟す。花期は、十一~十二月 |
海岸や低地に普通に見られる多年草。葉は大型でフキに似て濃緑色でツヤがある。花は原色の黄で人家にもよく植えられる。花茎は円柱形で高さ六〇㌢、黄色の頭状花をつける。若芽を食用にする。花期は一〇~一二月。 |
中国地方の一部以南に分布する常緑多年草。海岸近くの崖にへばりつくように生えていたものから、一〇月に入って一斉に黄色い頭花を開く。根生葉はロゼット状で、茎は木のようになる。葉は細長く白っぽい緑色で、茎を抱くようにつく。茎や葉を摘みとると白い乳液がでる。 花期は十~十二月 |
ヤクシマママコナ(JPG:17KB)
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ヤクシマアザミ(JPG:22KB)
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ハマユウ(JPG:22KB)
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クマノミズキ(JPG:24KB)
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屋久島の固有変種。ママコナの仲間はどれも半寄生植物である。標高一四〇〇m以上で見かけるが、花は赤紫色で、幅5mm、長さ1cmほどの唇弁をもち茎の上部では、葉の付け根ごとに1個ずつ咲く。高さ20cmほどである。花期は8~9月 |
世界で種子・屋久だけに生育する固有のアザミ。登山道沿いでは、標高一五〇〇m辺りから出現する。全体に小形で、高さ二五cmほどである。葉はとげが鋭く、先が細長くとがる。頭花はあまりこみあってつかず、すっきりして見える。花期は八~九月 |
関東以西に分布する常緑の多年草で、海岸やその近くの砂地に多く見られる。茎の高さは約七〇cmで、葉は幅約一〇cm、長さ六〇cmほど。六〇ほどの花茎の先に、多数の白色の花が咲く。雄しべは六本。花後、株の近くに直径三cmほどの種子が多数落ちている。漢字で書けば浜木綿。 |
本州以南に分布する落葉高木。屋久島では、低地の林内から1000m付近まで分布し、6~7月頃枝先に散房花序をつけ、4弁の白い花を多数咲かせる。和名は「水木」で、水分が多く、枝を折ると樹液が滴ることによる。クマノは、和歌山県熊野で発見されたことによる。 |
クワズイモ(JPG:20KB)
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ヤクシマミヤマスミレ(JPG:24KB)
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シロノセンダングサ(JPG:21KB)
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ムラサキカタバミ(JPG:23KB)
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四国と九州に分布する常緑多年草。屋久島の林内にはどこでも普通に見られ、大群落をなしている。大きなものは2m近くになる。花は包葉の筒状の部分に雌花が収まり、その上に雄花の集まりがつく。五~六月に白い花を咲かせる。 |
種子島、屋久島の固有変種でヒメミヤマスミレの矮小種。標高約三〇〇~一七〇〇mの林内の歩道で、湿り気のある岩の上などに苔に混じって生育している。
高さ約四cmの小形のすみれで春から下弁に筋模様のある白い花を咲かせる。 |
北米原産の帰化植物で、日本へは江戸時代後期に渡来した。全島に見られ、海岸近くの路傍に一年中花が見られる。高さ三〇~五〇cmの茎に直径三cm余りの純白の頭花が咲き、園芸種と勘違いするほど美しい。センダングサの仲間にしては、果実が衣服について困ることはないようである。 |
南米原産の多年生帰化植物。葉が根元から直接伸びる。葉柄の長さは約十五cmほどで、葉は三つの小葉に分かれていて、それぞれ直径三cmほどのハート形。花は直径二cm程で淡紅色がきれいである。 |
テリハノイバラ(JPG:24KB)
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キダチチョウセンアサガオ(JPG:13KB)
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ヘツカリンドウ(JPG:9KB)
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ヤクシマヒヨドリ(JPG:22KB)
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本州以南に分布する落葉低木で、海岸近くで、茎は長く地を這い、トゲがある。葉は小さくて、厚く、縁に鋸歯があり表面は光沢がある。花はやや大型で、約三~三、五cmで白色である。果実は球形で、晩秋から赤く熟し、いつまでも堅い。(花期は一~七月) |
熱帯アメリカ原産の低木。屋久島では、人里近くのヤブの中に野生化している。高さは三~四mに達する。葉は、長楕円形で長さ二〇cm程で洋質紙。葉の腋から、長さ二〇cmほどでラッパ状の白い花を下向きに咲かせる。
屋久島ではほぼ一年中花をつけている。別名ダチュラ |
九州南部に分布する二年生草本。幅六cm、長さ二〇cmほどのロゼット状の葉から、秋に花茎が六〇~七〇cmに伸び、それに一〇対ほどの側枝が対生し、多数の蕾をつける。花弁は五枚が多いが四枚のものもある。満開の花では花弁は反り返り、表側は黒ずんだ赤紫色に黒色の斑が入る。 |
屋久島の固有種。標高五〇〇mくらいの、川岸などの湿った場所に生息している。茎の高さ三〇~四〇cmで、葉は幅三cm、長さ五cmくらいで先はとがり、縁には鋸歯があって深く何回も切れ込む。秋に淡紅紫色の花が咲く。花期九~一〇月 |
チャボホトトギス(JPG:20KB)
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ツクシゼリ(JPG:23KB)
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ヤクシマショウマ(JPG:15KB)
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コミヤマカタバミ(JPG:21KB)
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伊豆地方以西に分布する多年草で、屋久島では標高五00mほどの歩道脇などに点々と見かける。葉は長楕円形、幅二cm、長さ五cmほど。節間が狭く。葉は五枚ほどが接近してつく。花は黄色に紫褐色の斑点が入り、茎の頂や葉の脇に一~二個咲く。花期は八~九月 |
屋久島を分布の南限とする多年草。標高一、五〇〇m以上で見かけ、高さ三cmほどの小形のもの。せり科特有のニンジンのような葉を広げ、夏頃白色の花を密につけた散形花序を出す。
花期は七~九月 |
アカショウマの変種で、屋久島の固有変種である。標高四〇〇m以上の、水気の多い場所に生育している多年草。標高四〇〇m付近では、茎と花穂合わせて六〇cm程に成長するが、高所では茎の高さが三cmほどしかないものまである。
花期は七~九月 |
全国の亜高山帯の林下に生育する多年草。屋久島では、五〇〇mを越える林内の登山道沿いでよく見られる。葉は柄が細長く三枚の小葉の角は丸くなっている。株の中心から伸びた柄の先に白い花を一個ずつ咲かせる。
花期は五~六月 |
スジヒトツバ(JPG:15KB)
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イワニガナ(JPG:18KB)
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ハルノノゲシ(JPG:18KB)
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ポインセチア(JPG:20KB)
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本州南部以南の海に近い暖地の林内の斜面や崖、岩壁に極まれに見られるシダ植物。カサカサとした革質の葉が特異な常緑性で胞子葉は栄養葉に比べて幅が極端に狭く、裏にはすきまなく茶褐色の胞子嚢群がつく。 |
庭や畑に普通に見られる多年草。元株から細枝と柔らかい葉を八方に広げ、葉ごとに根を下ろして広がることで、「ジシバリ」の別名がある。四月頃になると一斉に開花し、日暮れにはしぼむ。
花は黄色で径2cmで春の到来を告げているようである。(花期は、三~七月) |
全国に分 布する多年草。低地の路傍に普通に生育し、茎の高さ五〇㌢~一〇〇㌢で、葉は切ると白い乳液が出る。花は黄色又は黄白色で、径は約二㌢。葉は基部がハート形で茎を深く抱いているのでアキノノゲシと区別できる。
花期はほぼ一年中。 |
日本には明治中期に渡来した。冬の観賞用植物、特にクリスマス用の鉢植えや切り花として利用される。普通は温室で栽培されるが屋久島では路地で育つ。一二~二月に枝先に多数花序が集まってつく。花弁のように見えるのは苞葉で赤く色づく。原産地はメキシコ。
花期は一二~二月 |
キケマン(JPG:25KB)
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ノアサガオ(JPG:10KB)
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ホソバハグマ(JPG:10KB)
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ハナヤマツルリンドウ(JPG:17KB)
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本州以南に分布する多年草。海岸や低地の草地。荒れ地に生える。茎は太くて四〇~六〇cmで葉はニンジンのようである。全草が水っぽい。花は黄色い唇形で上唇に茶色の模様がある。全草有毒植物。
花期は一~七月 |
多年生のつる植物で、花はアサガオに似る。屋久島でノアサガオの花を見かけないのは冬の二ヶ月ほど。葉は通常、サツマイモの葉に似たものが多いが、秋になると、いわゆるアサガオの葉に似たものが多くなる。開花して数時間は青紫色をしているが、後に赤紫色に変わる。花期三~一二月 |
屋久島の固有種。どちらかというと、低地の、水しぶきのかかるような岩上に多く生息する多年草。環境が良ければ標高五〇〇m足らずの人里近くの谷川でも見られる。細長い葉を根元にロゼット状に広げ、長さ一五~二〇cm程の花茎を伸ばし、直径一cmほどの花を一〇個くらいつける。 花期は九~一〇月 |
屋久島のの固有種。秋に、ヤクザサ原に多く見られる。形全体は他のツルリンドウの仲間に似ているが、果実が細長くて、やがて縦に裂けるので区別しやすい。一〇月中旬に宮之浦岳登山道の投石から先でリンドウを見かけたら、ハナヤマツルリンドウに間違いない。花は青紫色。 |
センニンソウ(JPG:24KB)
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マルバヤマシグレ(JPG:16KB)
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サンゴシトウ(JPG:26KB)
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ヒメコイワカガミ(JPG:25KB)
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全国に分布するつる性の多年草または半常緑の亜低木。屋久島でも山野や道脇の日当たりの良いところに生育している。葉は対生で小葉が複葉につく。葉柄がつる状で木などに絡みつく。葉のつけ根に円錐形の花序をつけ、径二~三cm程の白い花を多数つける。有毒植物。花期は八~九月 |
屋久島の固有変種。霧島山や高隈山に産するヤマシグレに比べて、葉の幅が広く、卵状長楕円形をしている。一〇〇〇m以上の高所に普通に見られ、秋には紅葉して美しい。高mくらい、果実は、鮮やかな赤色に熟し、ナナカマドの果実などとともに美しい。 花期六~八月 |
海岸近くの道路沿いに見られる小高木。高さ二~三m程度。葉は三出複葉。花期に葉がついて、枝の先に真っ赤な筒状花を多数つける。
この種はカイコウズの改良種である。屋久島には、旗弁(外側の大きな花弁)のあるカイコウズ(アメリカデイゴ)とサンゴシトウがある。
花期は四~一二月 |
屋久島の固有品種。標高一八〇〇㍍ほどの、高山の岩の間などに生育する多年草。葉は長さ幅ともに一〇㍉前後で、厚く光沢がある。花は白色~淡紅色で、5月下旬から咲く。花が終わる頃から光沢のある鮮やかな紅葉が混じり始め、とても美しい。花期五~七月 |
ハイノキ(JPG:22KB)
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ウマノアシガタ(JPG:25KB)
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クロキ(JPG:21KB)
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オオバライチゴ(JPG:22KB)
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近畿以西に分布し、屋久島を分布の南限とする常緑の小高木である。枝先に白く美しい花をいっぱい咲かせる。目につくのは高さ二mほどの小木であるが、大きいものは直径三五cm、高さ一二mくらいまで成長する。花期は五月~六月 |
全国の荒れ地や道路脇に普通に生える多年草。高さ五〇cmほど。葉は三つに深く切れ込む。花は直径約二cmで光沢のある黄色の花びらをもち、葉は三つに深く切れ込む。よく似たキツネノボタンは、花びらがやや小さく実がやや大きい。いずれも有毒植物。花期は三~五月 |
常緑の小高木で、低地の林内に普通に見られる。樹皮が黒いことから名がついた。葉は濃い緑色で光沢がある。花は白色で、葉のつけ根に固まって咲く。屋久島では、葉を仏前や墓に供える。
花期一~四月 |
本州中部以南に分布する常緑低木で、低地のやぶで普通に見られる。茎は高さ二㍍程で、茎には鋭いトゲが多くつき、葉は対生である。早春に三~五㌢の白い花が咲き、五月頃赤く熟し食べられる。
花期三~四月
果期五~六月 |
ハマエンドウ(JPG:21KB)
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ツルソバ(JPG:22KB)
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ゲンノショウコ(JPG:23KB)
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ヌルデ(JPG:24KB)
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全国の海岸に生育する多年草。屋久島では、海岸やその近くならどこでも見られる。茎は地を這って長さ一㍍になる。葉は小葉が八~一二枚の羽状複葉で先端は巻ひげになる。枝のつけ根に赤紫色の花が美しい。実は親指ほどのさや状で黒褐色になる。
花期は一~四月 |
本州中部以南の低地に生える多年草で、地をはって繁殖する。白い花が初夏から咲き、花のない時期はわずかで、花後、黒く熟す。花がソバに似て、ツル状であるため、ツルソバの名がある。
花期五~一一月
果期一一~一二月 |
低地の日の当たる道端や草むらに普通に見られる多年草。茎は毛に覆われ、葉は対生で、三~五裂する。夏から秋にかけて一、五cm程の紅紫色の五弁花を点々とつける。(花は白色もある)和名は、煎じて飲めば、薬効がすぐあらわれることから、その名も「現の証拠」 |
全国の山野に分布する落葉小高木で、林縁等に生育している。葉は互生し、大型の羽状複葉で、長さ三〇cmほどで、中軸の両側にひれがあるので、ハゼノキとくべつできる。秋に枝の先に円錐花序をだし多数の花をつける。 |
ヤクシマフウロ(JPG:13KB)
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シャクナンガンピ(ヤクシマガンピ)(JPG:21KB)
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ハマゴウ(JPG:20KB)
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タケニグサ(JPG:17KB)
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屋久島の固有変種で、標高一、八〇〇m前後の岩場に他の植物と混じって生育する。草丈は一五cm前後と小さいが、その割には、花は直径二cmと大きい。夏に、うすい赤紫色のすじのはいった整った美しい花を咲かせる。
花期は七~九月 |
屋久島の固有種。標高一七〇〇m付近から見られる落葉低木。高さ五〇㌢~一㍍程。葉は柔らかく枝先に輪生する。長さ五㌢程の花柄を伸ばし、赤紫色の花をまとめてつける。
花期は六~八月 |
本州以南の海岸の砂浜に生える落葉低木で高さは一mない。茎は長く砂の上をはい群落を作る。葉はまるくて対生、毛が密生していて白い。枝先に円錐花序を出し、青紫色の美しくて香りのよい花をつける。
花期は六~八月 |
本州以南に分布する多年草で、山野の日当たりのよい荒地に多く見られる。茎は直立して高さ一~二㍍、葉は大きく、裏面は毛が密生していて白く見える。夏に白い花が集まって咲く。葉や茎を切ると黄色い汁が出る。有毒。花期は六~七月 |
アブラギリ(JPG:23KB)
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ハマボッス(JPG:25KB)
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ヒメフタバラン(JPG:43KB)
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ハコベ(JPG:20KB)
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中国原産の落葉高木。種子から桐油をとるために、江戸時代にもちこまれ、鹿児島県本土でも各地に見られる。屋久島では林内の各地に大木がある。5月上旬から林道脇の木に白い大盛の花を咲かせる。秋には直径二~三cmの果実が成熟し、中に三個の種子をおさめている。花期は五~六月、果期八~九月 |
全国に分布し、海岸の岩場や砂地に生育する多年草。茎は高さ三〇cmほどで、普通は赤みを帯び肉厚の葉をつける。茎の先に白い花を多くつける。花冠は一~一、五cmで深く五裂する。
花期は四~七月 |
本州から琉球までの低地の林内にはえる小さな多年草。茎は高さ一〇~二〇cmで、無柄のハート形の葉が茎の途中に対生につき、少数の花が穂になる。花は緑色から紫褐色で先の二裂した唇弁形が種を見わける決め手となる。
花期三~五月 |
日本各地の道端や畑に生える越年草。葉は対生し、卵型で長さ一~三cm、緑色がやや薄い。集散花序に五弁の小さい白花を多数つける。高さ一〇~二〇cm。春の七草のひとつ。
花期はほぼ一年中。 |
スミレ(JPG:24KB)
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ヤクシソウ(JPG:16KB)
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ヤマヒヨドリ(JPG:21KB)
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トキワカンゾウ(JPG:25KB)
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北海道から九州の日当たりのよい山野や道端に生える高さ五~二〇cmの多年草。花は濃紫色で稀に白色で、径一~二cm程。葉は根元から多数立ち上がり、直立する葉もある。和名は花の形が大工道具の墨入れに似ているため。
花期一~五月 |
全国に分布する多年草。屋久島では、海岸沿いの道路脇に多い。秋に二cm程の黄色い頭状花を多数つける。茎を折ると白い乳液が出る。根茎付近の葉は葉柄があるが、上部の葉は葉柄がなく、互生して茎を抱く。
花期一〇~一二月 |
南九州から沖縄にかけて分布する多年草で、海岸近くに多い。茎の高さ五〇~一〇〇cm程、葉は対生し、長楕円形で鋸歯がある。花は枝先に小さな白い花を散房花序につける。頭花を作っているひとつひとつの花は直径二mm、長さ五mm程。花期は九~一一月 |
ヤブカンゾウの変種で、低地の草地に生える多年草。屋久島では道路沿いでよく見かける。秋に高さ三十cm程の花茎の先に、径七~九cm橙赤色でラッパ状の花を数個つける。(別名アキノワスレナグサ)
花期九~一〇月 |
オオバボンテンカ(JPG:8KB)
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ノギラン(JPG:25KB)
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トサムラサキ(JPG:21KB)
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アズキナシ(JPG:10KB)
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大隅半島以南の低地の道脇に生える高さ一m程の常緑低木。葉は広卵形で五~七に浅く切れ込み、下面には星状毛を密生する。夏から秋にかけて、葉の脇に淡紅色で直径三cmほどのきれいな花を咲かせる。
花期は八~一〇月 |
本州~九州に分布する多年草で、標高一四〇〇m以上の登山道脇や岩の割れ目に生える。やや厚い葉を根元から広げロゼット状になる。夏頃、高さ五~一〇cmの一本の花茎を出し、穂状の淡黄色の花をつける。
花期は八~九月 |
暖帯南部(四国・南九州)に分布する落葉低木で、屋久島を分布の南限とする。花は、淡紫色で多数つける。果実は直径二~三mmで、赤紫色の果実をびっしりとつける。花の白いのをシロバナトサムラサキという。
花期七月果期一〇月 |
全国の山地に生育し、高さ十㍍程の落葉小高木。屋久島では、標高約一、七〇〇㍍に見られる。葉は互生し、長さ五~一〇㌢の長楕円形で、ふちに重鋸歯がある。花は、枝先に複散房花序をだし白い花がまとまって咲く。花期は五~六月 |
オオカメノキ(JPG:20KB)
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タブノキ(JPG:21KB)
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アオツリバナ(JPG:34KB)
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テッポウユリ(JPG:23KB)
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全国に分布する落葉低木。葉は対生し長さ一〇cm前後の卵円形で、縁に鈍鋸歯がある。若葉には両面に毛が密生する。五月頃、小さな両性花の周りに、大きな白色の装飾花が取りまいて美しい。屋久島では、標高一七〇〇m付近で見られる。花期五~六月 |
本州以南の海岸近くの森林や照葉樹林帯に普通に見られる常緑の高木。三月頃から、枝先に黄緑色の小さな花を沢山つける。果実は夏に黒紫色に熟す。屋久島の常緑広葉樹林を代表する樹木のひとつ。
花期三~四月
果期六~七月 |
宮崎県、霧島山、屋久島に分布する落葉低木。屋久島では、岩壁や他の樹木に着生している。幹は緑色で、六月頃から柄のある黒紫色の花を下向きにつける。葉は対生で、秋に紅葉し美しい。
花期は六~七月 |
屋久島を分布の北限とする多年草で、海岸近くの岩場や草むらに自生する。茎は太くて、高さ八〇cmにも達する。茎の先に長さ一五~二〇cm程の芳香のあるラッパ型の白い花を数個横向きにつける。
花期四~五月 |
ヤクシマキイチゴ(JPG:24KB)
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イワガラミ(JPG:21KB)
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リョウブ(JPG:21KB)
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ナンバンギセル(JPG:23KB) (JPG:23KB)
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屋久島の固有種。標高五〇〇~一五〇〇mの林道や歩道でよく見かける。高さ一~二mで、茎と葉にトゲがある。葉は先端が三~五つに切れ込み、主脈も測脈もすべて赤みを帯びている。直径二cmの白い花が咲き、果実は黄色く熟し食用になる。花期三~四月 |
北海道から九州に分布するつる性落葉樹で、屋久島が分布の南限である。気根を出して岩や木にはいのぼる。花はツルアジサイと同じ時期に同じような場所に咲くので間違いやすいが、装飾花の花弁のような白いがく片が一枚なので区別できる。
花期は六~七月 |
全国に分布する落葉小高木。屋久島では標高五〇〇m以上の林道や登山道脇に見られる。葉は輪生状で、葉柄が赤己を帯びる。夏に白色の小花が集まり総状花序を上向きにつける。多くの蝶が吸蜜しているのが見られる。
花期は七~八月 |
葉緑素を全く含まず、ススキなどの根に寄生し、宿主から養分をもらって成長する一年草。高さ二〇cm程で黄褐色の花茎を伸ばし、赤紫色の筒型で横向きに咲く。花弁の長さは約3cm。和名は形がマドロスパイプに似ることによる。
花期は八~一〇月 |
タニワタリノキ(JPG:43KB)
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ハダカホオズキ(JPG:24KB)
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サルトリイバラ(JPG:24KB)
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レンゲソウ(JPG:27KB)
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暖帯から熱帯の谷沿いの湿地に生え、高さ五~六mになる常緑低木。葉は長さ六~九cmの倒披針形。初秋、枝先についた球形の頭状花序に、淡黄色の小さな花を多数つける。谷沿いのやや湿った所に生えるのでこの名がある。
花期八~九月 |
山野などに普通に生える多年草。高さ五〇~七〇cm程で、葉は互生し鋭尖頭。夏頃、葉の脇から数個の淡黄色の花をつける。晩秋、径約8mmの真っ赤に熟れた美しい果実を吊り下げる。
花期八~一〇月
果期一一~一二月 |
全国に分布する落葉のつる植物。葉は丸く、質は厚くて光沢があり、二本の巻きひげを出して他の植物に巻きつく。果実は七~九mmの球形で赤く熟す。葉は餅を包むのに使い、根系は薬用になる。
花期四~五月 |
緑肥として栽培されていたが、野生化する越年草。茎は高さ一〇~二五cm、小葉は七~一一個で先はまるい。花は長い花茎の先に紅紫色の花が七~一〇個輪状にならぶ。室町時代に中国から輸入されたもの。別名ゲンゲ。
花期一~三月 |
メヒルギ(JPG:16KB)
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ハイビスカス(JPG:23KB)
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ハマヒルガオ(JPG:20KB)
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カナクギノキ(JPG:22KB)
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鹿児島市喜入町と屋久島(栗生川)以南に分布する亜熱帯性の常緑小高木。河口近くの海水と淡水が混じる水域の砂地に生育している。水に浸る部分から下部には板根が出て独特な姿をしている。種子(胎生種子という)には、木に下がっている間に根が生える果期四~八月 |
中国南部原産の高さ二~三mになる常緑低木または亜高木。鹿児島県南部から奄美、沖縄にかけて広く栽培される。ブッソウゲは、葉に鋸歯があり、花は普通鮮紅色で、筒状の雄しべは花からつきでる。屋久島では江戸時代から海岸線の道路沿いに植栽されている。
花期ほぼ一年中。 |
海岸の砂地に生えるつる性の多年草。砂の中に地下茎をのばして増える。茎は互生し、二~五センチの楕円形であつく徹夜がある。葉の付け根から花茎を出し、先端に淡紅色の花をつける。花期は、三~五月。
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本州中部以西に分布する、雌雄異株の落葉高木。花期は四~五月で、淡黄緑色の小さな花を多数つける。果実は球形の赤色で秋に熟す。葉は長さ十センチ前後の長楕円形または倒披針形で互生し、晩秋に美しく黄葉する。屋久島では標高千メートル前後のヤクスギ帯に多くみられる。 |
キキョウラン(JPG:20KB)
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ヒメヒオウギズイセン(JPG:25KB)
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ゴンズイ(JPG:24KB)
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イソマツ(JPG:26KB)
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紀伊半島以南の海岸近くに生える常緑の多年草。葉は革質で幅二cmほどで長さは四〇~六〇cmと細長い。四月末頃から長さ五〇cm前後花茎を伸ばして、先に横向き又は下向きに青紫色の花をつける。花期は四~六月 |
アフリカ原産の多年草で、明治の中頃屋久島に渡来した。園芸用であったのが野生化し、道路脇などに普通に見られる。高さ八〇cmくらいになり、葉は細長く、直径四cmほどの黄赤色の花を多数つける。
花期六~七月 |
山野に生える落葉小高木。植物全体に独特の匂いがある。春に黄白色の花が咲き、夏に赤い果皮が割れると中から黒い種子が現れ、赤と黒の対比が美しい。
花期五~六月
果期八~九月 |
九州南部以南に分布する常緑の多年草。海岸の、岩の間などに生育しており、古い茎は木質化し硬くなってクロマツの幹に似ている。葉はへら形で多肉質。葉の間から高さ一〇cm程の花茎を伸ばし淡紫色に花をびっしりとつける。
花期は八~一〇月 |
ミヤマウズラ(JPG:26KB)
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ソヨゴ(JPG:22KB)
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カミヤツデ(JPG:20KB)
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本州以南に分布する多年草。屋久島では比較的低地の薄暗い林内によく見られる。葉は茎の根元にまとまってつき、その上に約一五cmの花茎が伸びて、淡紅色を帯びた白い花をつける。葉に白い斑点があるのが特徴的。
花期九~一〇月 |
本州中部以西に分布する雌雄異株の常緑低木。初夏から夏に、葉腋から長い柄を出し小さな白い花をつける。晩秋から初冬には赤い小さな実になる。屋久島ではヤクスギ帯で見られ、縄文杉に着生しているものは遠くからでもその実を確認できる。 |
中国原産の常緑低木。高さ二~三㍍。葉はヤツデに似るがひとまわり大きく、七~九裂する。十一~十二月に球形の散形花序を円錐状につける。花は淡黄白色。
花期十一~十二月
果期十二月 |
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ヒサカキ(JPG:25KB)
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ミヤコグサ(JPG:24KB)
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コンロンカ(JPG:22KB)
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コオニユリ(JPG:44KB)
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四国以南の低地に生える常緑の小高木。高さ五~六m程。葉は枝先に集まって互生つき長さ一〇~一五cmやや厚い。六月頃枝の先に半球状の花序を出し、薄紅色~白色の小さな花を多数つける。神事、仏事に使用される。
花期は六~七月 |
全国に分布する多年草。低地の道路沿いで草丈の低い草むらなどに生育している。茎は地を這い三〇cmほど立ち上がり、春に一.五cmほどの黄色い花を多数つける。花の後に二~三cmのさや状の実をつける。
花期二~五月 |
屋久島付近を分布の北限とする半つる性の常緑低木で高さ二~三㍍になる。葉は対生。枝先に集散花序をだし、目立たない小さな黄色い花と、純白の花びら状のものはがく片で、これと濃い緑の葉との取り合わせが美しい。
花期五~六月 |
日当たりのよい山野に生える多年草。高さ七〇cm~一m。オニユリに比べ全体的に小型で、花も径七~八cmとやや小さい。花は朱赤色で斑点は黒紫色。葉のわきにオニユリのようなムカゴはつかない。
花期は六~七月 |
モクタチバナ(JPG:26KB)
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四国以南の低地に生える常緑の小高木。高さ五~六m程。葉は枝先に集まって互生つき長さ一〇~一五cmやや厚い。六月頃枝の先に半球状の花序を出し、薄紅色~白色の小さな花を多数つける。花期は六~七月 |
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