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一ツ瀬川流域森林整備連絡会議の平成26年度最後の会合(第4回目)を開き、今年度の活動内容の報告・反省と次年度の活動計画についての検討を行いました。
来年度の活動については、今年度と同じく4回の会合を開催することとし、事前に意見聴取した活動要望案の中からメニューの絞りり込みを行い、①苗木生産及び天然林施業についての現地検討、②作業システム及び各種指標を用いた間伐の現地検討、③バイオマス発電施設の視察、④市町村森林整備計画のゾーニング及び保安林と自然公園制度の勉強会を行うことを決めました。
本連絡会議が発足して来年度で4年目を迎えますが、ここでの活動を通じて民国担当者間による意見・情報交換と知識・技術の向上を図りながら、一ツ瀬川流域の森林・林業の再生、活性化、一層の民国連携への寄与に繋げて行くことを確認しました。
小雨降る中、午前中の約2時間をかけ、新富町富田浜の海岸林のマツクイムシ被害跡地での植樹を、当署職員と地元新富町役場職員の共同で行いました。植樹した苗木は、抵抗生クロマツ400本、タブノキ100本、ヤマモモ50本、アラカシ50本、ウバメガシ50本の計650本ですが、客土と固形肥料を施して丁寧に植えたこと、また、雨で植地が十分に湿っていたおかげで、良く根付いてマツクイムシはもとより潮風や飛砂にも負けずにすくすくと生長くれるものと思います。
また、午後からは、植樹した箇所でのゴミ拾いを行い、2トントラック1台分のゴミを回収しました。
コウヤマキ保護協議会では、昨年7月から9月にかけて募集していた「森の巨人 コウヤマキ」の愛称とキャッチフレーズを選考委員会で決めましたが、その作品の発表と作者の表彰を現地のコウヤマキの前で行いました。
入選した愛称とキャッチフレーズ及びその作者は、以下のとおりです。
愛称:三納・吹山のマキちゃん(作者:本部みやこ さん/新富町在住)
キャッチフレーズ:西都見守るコウヤマキ(作者:相良莉沙 さん/西都市在住)
表彰式では、コウヤマキ保護協議会関係者や当署職員が見守る中、黒木協議会々長から愛称とキャッチフレーズをそれぞれ命名していただいたお二人に木製の表彰状と副賞が贈呈されました。愛称の名付親となられた本部さんからは「自分が付けた愛称が選ばれるとは思っていなかったので驚きました。この愛称が多くの皆さんに親しんでもらえるようになってほしいと思います。」、キャッチフレーズを付けていただいた相良さんからは「コウヤマキの巨木が、訪れる人や地域のことを見守ってほしいという願いを込めて、家族みんなで考えました。」の受賞の挨拶をいただきました。最後に、愛称とキャッチフレーズを入れたコウヤマキの新しい表示版のお披露目の除幕を行い、参加者一同、そのリニューアルプレートの設置を喜びました。
また、表彰式終了後は、協議会々員や当署職員で、コウヤマキ歩道の階段補修、枯損木の伐倒、ロープの張り替えなどの作業を行いました。
愛称とキャッチフレーズが決まったことを契機として、「マキちゃん」のことを多くの方々に知っていただき、みんなを「見守る」地域のシンボルツリーとして親しまれること期待しています。
子供の頃から、森林・林業・林産業のことを知ってもらい、木や木材に親しむ心を育むきっかけにしてもらおうと、西都市立銀上(しろかみ)小学校児童(全学年10名)を対象に『木と子どものふれあい教室』と題して木工教室を開催(共催:西都市みどり推進会議、後援:西都市林活議連、西都市木青会)しました。
当署長、西都市林活議連会長、銀上小校長からの「今日の木工教室でトンカチすることを楽しみながら、森や木のこと学び、森の恵みに感謝しましょう。」との挨拶と、当署職員による「森の子供クイズ」を楽しんだ後、木工品製作に取り組みました。
児童たちは、この日のために予め自分で描いて用意しておいた設計図を基に、当署職員等のアドバイスやサポートを受けながら、ノコギリでスギ板を挽いいたり、トンカチで釘を打ったりして、ぎこちない手つきで四苦八苦しながらも、椅子や本立等のオンリーワンのオリジナル作品を作りあげてたことに大変に喜んでいました。
最後に、西都市木青会会長から、「お父さん、お母さんに自慢できる すてきな作品が出来上がりましたね。」との講評と、児童代表による「木材で椅子や本立を作れてとても楽しかったです。」とお礼の言葉をいただいて、怪我もなく予定どおり終わりました。
ノコギリ、トンカチを使い、木材の肌触り、温もり、心地良さを体感できたことは、子供の頃の思い出として記憶に残る良きウッドスタートになってくれたものと思います。
銀上小の児童から可愛いいお礼状 が届きました。
平成26年度第3回目の「一ツ瀬川流域森林整備連絡会議」の会合(研修会)が2日間にわたって行われ、当署職員、児湯農林振興局、管内市町村、林業事業体の関係者15名が参加しました。
初日は、耳川広域森林組合を訪問して、同組合が平成25年度から導入している高性能林業機械タワーヤーダによる間伐の取り組みについての説明を受けたあと、耳川木材加工団地内にある同組合の木材乾燥センターに移動し、木屑焚きボイラーを利用した人工乾燥によるスギ柱材等の加工工程の様子を見学、続いて宮崎県林業技術センターを訪問し、同センターが開発し普及に努めているMスターコンテナ苗(※波形シートを筒状に丸めた容器で育苗したもの)の概要説明を受け、育苗棟での試験生産の様子を視察しました。翌日は、日向市の細島工業団地内にある中国木材日向工場を視察し、製材・乾燥加工・集成材工場のほか、バイオマス発電施設を視察しました。
今回の研修会は、全国トップクラスの林業地帯である耳川流域における先進的な取り組みについての視察でしたが、参加者の皆さん、一ツ瀬川流域の森林・林業の発展に繋がる知識の習得や見聞を広めることができた大変有意義な二日間であったと思います。
毎年、11月の第2日曜日は、宮崎県下全域で一斉に環境美化活動を展開する「クリーンアップ宮崎」となっていますが、当署でも、高鍋町の蚊口浦海岸林において、地元住民等の皆さんのボランティア参加をいただき、朝8時から約1時間ほどゴミ拾い等の清掃活動を実施しました。
当日の朝はあいにくの小雨模様となったため、参加者は例年に比べ少人数となりましたが、それでも軽トラック1台ほどのゴミが集まりました。中でも缶コーヒーの空缶のポイ捨てが多く見受けられ、参加者一同、その量の多さとマナーの悪さに憤り感じました。
人はゴミの無い所でのゴミ捨ては躊躇しますが、ゴミが散乱していればためらわずに捨ててしまいがちです。一向に無くならないゴミ投棄とポイ捨て、一人一人が後ろめたさや罪悪感を感じ取ってくれればな~と願ってこの日の清掃活動を終わりました。
毎年恒例の『さいとふるさと産業まつり』が西都原イベント広場で開催され、当署も出展して木工教室等を行い、木材の良さをPRすることで些細ながらも利用拡大に務めました。
当日は、朝から曇天で雨の心配がありましたが、予想が外れて秋らしい晴天の下、多くの来場者で賑わい、当署のブースにも子供連れの家族などが訪れて、スギの丸太切りと本立、座椅子製作の体験教室を楽しんでいただきました。本立、座椅子の製作には先着40名分の材料を用意していましたがイベントの閉会を待たずに終了し、予想以上の好結果に参加スタッフ一同うれしい悲鳴をあげていました。
来訪者の中にはお父さんやお母さんに連れられた幼児もいて、そのぎごちない動作とあどけないかわいい仕草に、サポートしていたスタッフや周りの人たちを和ませていました。この子供達にとって、この日に触れた木材の感触が、木の優しさや温もりを感じ取れたウッドスタートになってくれたことと思います。また、木材は金属やプラスチックと違い使い込むほどに味わいが増し心地よい感覚を醸し出してくれる素材なので、この日製作した作品をいつまでも使用していただきたいものです。
当署職員、児湯農林振興局、管内市町村、林業事業体の関係者約40名を超える参加者が集まり、一ツ瀬川流域森林整備連絡会議の今年度第2回目の会合を開催し、架線集材と誘導伐(モザイク伐)をテーマにした勉強会を行いました。
はじめに、当署会議室において、当署職員により、架線集材の種類や仕組み、架線集材と車両系集材の比較等についての概要説明を行った後、保育間伐(活用型)を実行している国有林の現場に移動、集材機による架線集材の実演を見学しました。
続いて、国有林の誘導伐跡地現場に移動、当署職員から、国有林における誘導伐施業の体系や誘導伐跡地の概観によるモザイク状の林分配置と密着造林により昨秋植栽された当該地のスギコンテナ苗の生育状況等について説明、児湯農林振興局職員からは、民有林における誘導伐施業の体系と県内民有林の実行状況の説明がありました。
今回の勉強会は、現地への移動に時間を費やしたため架線集材と誘導伐を学ぶ正味時間は短時間となりましたが、普段あまり見ることのない架線集材や誘導伐について、市町村の担当者等は興味深い眼差しを向けていました。また、その中で、かってはよく見受けられた集材架線も、車両系集材が主流となりつつあるなか、急傾斜地では必要な継承しばければならない林業技術であること、誘導伐による小規模伐採は、国土保全や公益的機能の発揮に資する森林施業であること等、参加者の皆さんそれぞれに、その重要性、必要性を認識していただけたものと思います。
コウヤマキ保護協議会主催により、西都市及び児湯郡内に在住する方を対象にした『森の巨人「コウヤマキ」』に会いに行く吹山登山(ハイキング?)が行われ、当署もスタッフの一員として参加しました。
今回の登山には、下は5歳から上は71歳までの老若男女の総勢24名の参加をいただきましたが、参加された皆さんコウヤマキに会うのは初めてという方ばかりで、登山道中、子供たちのキャーキャーというにぎやかな歓声とともに、「早く見たいね~!」との会話も聞かれ、皆さんの興味ワクワクの気持ちが伝わってきました。
コウヤマキに到着すると、何百年もの間、風雪や落雷に耐え抜いた威厳と風格のあるその姿・大きさに感動と驚きの声を上がるとともに、「実際に見られて、うれしい!!」という喜びの声が聞かれたり、尾根をムンズと掴んだコウヤマキの勇姿をじっと眺めている姿や、コウヤマキの前で家族や仲間と和気あいあいの記念撮影をされる姿が見受けられました。
幸運にも3連休中日の当日だけが晴日となり、参加者、スタッフともに「日頃の行いがいいからね!」と勝手に果報に結びつけたり、往路ではチャーターバスがオーバーヒートして予定のスケジュールが遅れるハプニングもありましたが、これら話題を種に歓談の花が咲いたことで、一層思い出深い一日となり、森の巨人「コウヤマキ」の存在を友人・知人にも教えてあげて、また会いに行きたいな~という気持ちを抱かれたのではないかと思います。
当署と駄留地区鳥獣被害対策協議会(木城町)において、同地区に隣接する国有林13.40haを「ふれあいの森」(命名:駄留桜々の森(だどめささらのもり))として設定し、鳥獣の潜み場を撤去するための除間伐等の森林整備と、植栽、歩道整備、自然観察会等を実施し、森林・林業教育活動の場や地域住民の憩いの場として活用するための協定の締結調印式を、同地区公民館において、地区住民のほか、宮崎県児湯農林振興局、同鳥獣被害対策支援センター、木城町にもご来賓いただき執り行いました。
本協定の締結により、集落の鳥獣被害区域の緩衝帯として、同協議会が自主的に「ふれあいの森」の森林整備等を行えるようになり、併せて、本協定を軸として森林・山村多面的機能発揮対策交付金を活用しながら、駄留地区の田畑や民有林と併せた一体的な鳥獣被害防止対策への一層の取り組みが期待されています。
なお、当初の予定では、「ふれあいの森」の現地で調印式を行うセッティングをしていましたが、 台風11号接近に伴う雨の影響で公民館に場所を変更することになり、出席された皆さん、現地で行えなかったことを惜しんでいました。
学校では夏休みに突入し、夏真っ盛りの暑い日続くなか、石河内集落や「日向新しき村」が一望できる『フォレストピア石河内』に訪れらてる方々が、快適に林内散策を楽しんでいただけるように、フォレストピア石河内保全協議会の会員と九州電力宮崎支社、地元土木業者のボランティア参加をいただいて、下草刈り等の環境整備を行いました。
参加者は、草刈り、ヒラドツツジへの施肥、落枝の除去、看板掃除等の作業に各々に別れて行いましたが、例年行事でもあり、慣れた手つきで手際よく作業をしていただいたので、暑い中、怪我や事故もなく、無事に環境整備を終えることができました。
下草が刈り払われて、真夏での林内散策や森林浴を気持ち良くできる絶好の環境が整いましたので、この夏の思い出づくりの一幕としてお立ち寄りされてはいかがでしょうか。
地域の発展に寄与できる人材育成を図りたいという県立妻高等学校側からの要請により、同校2年生3名の男子生徒を受け入れての体験実習(インターンシップ)を行いました。
署長から森林・林業の現状や国有林の役割等の概要についてのレクチャーを受けた後、保育間伐「活用型」の請負現場と潮害防備保安林箇所での消波工、防風工の見学や、猛暑の中、実際の現場での下刈作業を汗だくになりながら実地体験しました。
職員等の説明に熱心に耳を傾けメモを取る生徒たちのまじめな姿勢を通じて、この体験が、将来の森林・林業に携わるきっかけとなってくれるんじゃないかな~と大いに期待を寄せています。
なお、体験実習に参加した3名の生徒からの感想が寄せられましたので、ここに掲載 します。
一ツ瀬川流域森林整備連絡会議の今年度第1回目の会合が行われ、当署職員、児湯農林振興局、管内市町村、林業事業体の関係者25名が参加しました。
今回の会合は、市町村の林務担当者の方を主な対象として、森林がどのように管理されているのか、その仕組みである「森林計画制度」についての基礎を理解してもらおうと企画したもので、児湯農林振興局の担当者からは、民有林における森林計画制度の体系、地域森林計画樹立の流れとその計画事項、市町村森林整備計画の策定及び森林経営計画の認定に当たって手続きや留意事項等について説明、当署の森林技術指導官からは国有林における森林計画制度の体系と新たな機能類型による国有林の管理経営について説明がありました。
短時間の研修会ではありましたが、地域における森林、林業行政の中心的役割を担っている市町村の林務担当者の方への少なからずの森林計画業務の支援となり、長期的視点に立って計画的に地域の森林を管理することの重要性を認識していただけたものと思います。
ゴールデンウィークを間近に控えての本格的なレジャーシーズンの到来に伴い、登山、森林浴、ハイキング等による国有林内への多くの方々の入林が予想されるため、当署のレクリエーションの森(尾鈴風致探勝林)において、施設等の不備による事故の未然防止を図ることを目的に、キャンプ場や遊歩道等の各種施設及び枯損木等の点検を、施設管理者である児湯農林振興局、都農町、都農町観光協会と合同で行いました。
点検の結果、施設の一部老朽化や遊歩道沿いの枯損木等の不備が見られましたので、各施設管理者が早急に対処することを確認しました。
川南町の国有海岸林に隣接する砂浜(ヤフー地図)にマッコウクジラ(雄、体長16m、推定体重約30㌧以上)の死骸が打ち上がっており、その死骸を砂浜に埋却処分したいので国有林との境界を確認したいとの連絡が高鍋土木事務所からありましたので、その境界の立ち会いを行いました。
当日は、関係者以外にも、話を聞きつけた人たちが打ち上げられたクジラを一目見ようと続々と駆けつけ、漂う異臭に見舞われながらも、初めて見る巨大なクジラの姿に驚いたり、めったに見られない珍客(?)ということもあり、触ったり一緒に記念写真を撮ったりする人もいました。
なお、このクジラは、解体されて歯や肉片などを標本採取した後に砂浜に埋却し、2年後には骨格標本とするために掘り起こされることになると聞いています。