ホーム > 報道・広報 > 広報誌・パンフレット > 広報九州 > 広報九州・平成19年8月号
当局大会議室で7月7日、「緑の循環」認証会議主催による「公開フォーラムin九州」が、関係者など約260人が参加し開かれました。
同フォーラムは、持続可能な森林経営と地域の活性化を目指した「『緑の循環』認証材住宅の拡大・普及を起爆剤に」と、(社)国土緑化推進機構が協賛し、当局、熊本県、熊本日日新聞などが後援。
はじめに、津元賴光九州森林管理局長が「持続可能な森林経営とともに、地球温暖化防止や都市を含む地域社会の生活に貢献する森林認証に大いに期待します」と祝辞を述べました。
続いて、熊本県農林水産部長代理の織田央森林整備課長の祝辞後、宮崎県木材利用技術センターの有馬孝禮所長が「変遷する住宅への国産材の対応」と題し基調講演を行い、「地球温暖化防止問題や資源循環型社会の形成に向けた木材利用、とりわけスギなどの地域材の利用は極めて重要」などと訴えました。
引き続いて、有馬所長をコーディネーターに迎え、北里耕亮小国町長、河津悦雄小国ウッディ協同組合理事長、小山幸治新産住拓(株)代表取締役会長、宮原美智子NPO法人くまもと温暖化対策センター長によるパネルディスカッションが行われ、川上・川下それぞれの立場から(ア)森林認証を活かした家づくり(イ)森林認証の一人歩きはいけない(ウ)今、私たちにできることを大切にしていきたい――など、貴重な提言や意見がありました。
当局でも取り組んでいる持続可能な森林経営の推進のための参考となる有意義なフォーラムとなりました。
(担当=計画課)
↑認証材住宅の拡大・普及目指しパネルディスカッション
日中緑化交流基金の活動の一環として、中国国家林業局及び外交部アジア局の職員ら7名が、7月5日、阿蘇の「サントリーの森」を視察しました。 間近で見られる活火山地形や広葉樹林の生態等の多様さに驚きながらも、案内役の安楽氏(サントリー「森と水の学校」校長)に様々な質問を浴びせていました。
梅雨時にも拘わらず中岳の姿が垣間見えた「サントリーの森」入口では、一斉に感嘆の声が上がり、しばし雄大な景色に見とれていた。
質問の第一は山火事。中国では広大な植林地が山火事で失われています。また、『法人の森林』制度のねらいや効果、国有林の多様な管理手法や組織体制にも高い関心を示していました。
九重の自然を守る会の協力を得て、長者原ビジターセンターからタデ原湿原と九重山国有林内を散策できる自然研究路に、樹名板50本を設置しました。これは、歩道が整備されて植物も豊富に分布し、多くの観光客や登山者が訪れることから、地域発案システムの一環として実施したものです。当日は、関係者約50人が参加し、同守る会の自然観察ガイド研修も兼ねて、職員が設置する樹木の特徴等を説明しながら取り付けました。
佐賀県鹿島市平谷国有林にある「平谷郷土の森」を野外学習、環境教育の場として多くの方々に活用してもらおうと、当署職員、鹿島市職員、地元の能古見振興会会員など約20人が参加し環境整備を実施。郷土の森のケヤキ林や炭窯跡等がよく見えるよう、小径雑灌木刈払い作業を行いました。参加者は、整備された森を眺め「大変良くなった」と汗を拭きながら満足していました。
当署が実施している桜島地区民有林直轄治山事業は、昭和51年度に着工以来約30年間継続しており、桜島住民の安全・安心のために渓間工や山腹工などの治山事業を積極的に進めています。本年度の事業計画について、鹿児島市桜島支所内で地元説明会を開催。地元の公民館長をはじめ市関係者など約30人が参加し、事業計画の説明、意見交換の後、長谷川流域等の施工現場を視察。参加者からは、施工現場を間近に見ながら良く理解できたとのご意見等を頂きました。
7月3日、九州地方環境事務所において、当局と環境省九州地方環境事務所との平成19年度九州地方連絡会議を開催しました。
この会議は、林野庁と環境省が緊密な連携、調整の下に行政を行う必要があることから、連絡調整を図るため設置されているもので今年度で17回目。
同会議には、当局から黒川正美計画部長ら8人が、環境省から佐々木仁統括自然保護企画官ら7人が参加しました。
会議では、当局から保護林保全緊急対策、緑の回廊整備特別対策、綾の照葉樹林プロジエクト、世界自然遺産保全緊急対策、森林生態系保全・再生対策事業等について、環境省からグリーンワーカー事業、ツシマヤマネコ保護増殖の状況、国内希少種保護増殖事業等について、それぞれ説明した後、意見交換を行い意思疎通を図りました。
(担当=計画課)
森林官、署内関係職員を対象に佐賀県伊万里市のラミナ・集成材工場、合板工場視察を実施。工場では、曲がり材の有効活用を図ることを目的にカーブ製材機が導入され、「量は力」の取り組みが行われていた。また、乾燥などの品質確保がユーザーとの取引上大変重要であること、針葉樹合板へのシフトがさらに加速していくことなど最新の情報を学ぶことができました。今後、安定供給を図るため、どのように効率的な間伐を実践していくか、さらに国有林が率先して新たな生産・販売システムの取り組みを広めて行くか、重要な時期にきていることを参加者全員が確認しました。
6月28日、熊本市立日吉東小学校の先生20人を対象に森林教室を行いました。
日吉東小学校は校内の樹木のほとんどに樹名板をつけており、学校の緑化活動に意欲的に取り組んでいる学校です。
森林教室では、学校のシンボルであるケヤキや校内にあるタイサンボク、カクレミノなどの樹木の特徴や葉の見分け方について局職員から説明を受けました。先生たちは、樹木の葉の形や付き方などに大変関心を寄せられ熱心にメモを取っていました。その後室内に移動し4グループに分かれ、付箋紙やマジックを使い、イメージする森林を模造紙に描きグループごとに発表してもらいました。
各グループの森林は、生態系を的確に表している森林やたくさんの食べ物がある森林といった個性豊かな森林となり、先生たちは森林のもつ多様性を感じ取っていました。
(担当=指導普及課)
宮崎県串間市で保安林を含む海岸約2.5キロの清掃活動を行いました。当日は当署をはじめ、地元住民、漁協船主会、市役所、消防署、県土木事務所、森林組合、土木協会など約200人が参加。波で打ち上げられたペットボトルなどのゴミ、人力では処理できなかった流木は機械の助けを借りて取り除き美しい海岸が再生しました。参加者は、天気と海風にも恵まれ心地よい汗を流し、清掃活動を通じてゴミの不法投棄について改めて認識を深めることができました。
宮崎県日向市にあるお倉ヶ浜の国有林において「ふれあいの森」のクリーン活動や標識版の整備を行いました。当日は、日向市ふるさとの自然を守る会会員と当署職員、総勢25人が参加、歩道沿いの草払い、空き缶等のゴミ拾い、標識類の設置など3班に分かれて作業を実施。空き缶等のゴミは5袋も集まるなど、海岸林はすっかり綺麗になりました。この模様は地元新聞やケーブルテレビでも報道され、地元の皆様へも広く伝えられました。
林業関係者による情報交換・意見交換の場とし、会員相互の技術向上と地域林業の活性化を目的に、会員約20名が参加して「第32回森林・林業情報懇話会」を開きました。今回は、「壊れにくい低コスト路網の導入について」をテーマに、それぞれの立場から活発な意見が交わされました。
当センターでは、本年度の重点課題「コスト半減を目指した誘導伐システム(帯状伐採による複層林施業)の開発」で低コスト路網づくりを実証することにしています。
大分県森林整備センター(研修所)による林業作業士育成研修生17人が星岳間伐展示林を視察しました。同研修生の受入は平成17年度から始まり今回で3回目。本研修は間伐技術の習得を目的としており、当展示林の列状間伐や放射状間伐など多様な間伐方法に対する研修生の関心は高く、質疑も盛んに行われました。
7月19日宮崎県綾町役場会議室において、報道機関をはじめ多数が傍聴する中、綾の照葉樹林プロジェクト連携会議各機関5者(森林管理局、宮崎県、綾町、日本自然保護協会、てるはの森の会)全員の出席の下、第6回の連携会議を開きました。
出席者紹介の後、津元賴光局長が「官・民一体となった綾の照葉樹林プロジェクトは、全国的にも関心が高く期待も大きい。発足して3年目を迎えているが、そういう意味においても、綾プロの特徴は何か、何を目指し、どのような方向性を持つのか等、より具体的な中長期目標等を掲げ、前面に打ち出して行く必要があるのではないかと考えている。そのために当局としても最大限努力していきたい」とあいさつ。
その後、審議に入り、18年度事業報告、19年度事業計画(案)等について連携会議各機関から報告がありました。
主な質疑意見としては、(1)各機関の取組はできるだけ連携する形で実施すべき(2)町民等が自発的に参加する仕組を考えるべき(3)中長期的目標を設定すべき(4)サポーター会員の確保に努力すべき(5)広報活動の充実を図るべき――などの意見が出されました。
連携会議としては、今後、出された意見等を踏まえて検討していくことを確認し、事務局からの提案事項を全会一致で了承しました。
また、同プロジェクトの個別具体的な課題等については、新たにワーキンググループを設置し、議論を深めて行くことを確認するとともに、ワーキンググループの在り方などについては、今後連絡調整会議などで意見交換等を行い、次回連携会議に報告することとしています。
(担当=計画課)
保育間伐(活用型)請負事業のより一層の安全対策を確立するため、菊池労働基準監督署、4林業事業体、当署関係者約30人で連絡協議会を開催。現場の安全パトロールを行った後、安全対策についての会議を開きました。会議では各事業体で取り組んでいる安全対策を発表するなど、参加者全員でゼロ災を誓いました。
九州・沖縄にある国の関係出先機関、県及び運動の趣旨に賛同する製紙会社や事務用品メーカー等の企業がメンバーである「国民が支える森林づくり運動」推進協議会の今年度の総会を7月18日に開きました。同協議会は、九州産の間伐材を原料の一部とする紙製品の利用拡大を通じて間伐の推進を図ることを目的として昨年12月に設立されました。
総会では、新たな企業会員の追加、これまでの取組実績の報告、今後の活動計画、九州間伐紙製品「木になる紙」シリーズのスペック(間伐材配合率等)、間伐協力金の徴収方法、金額及び使途について活発な議論を行いました。
議論の結果、運動の一般市民や企業への普及のためのシンポジウムの開催、既に製品化されている「紙ファイル」や「事務用封筒」について行政会員での調達促進、「木になる紙」シリーズのスペックについて間伐材配合率を紙ファイルでは20㌫以上、事務用封筒では15㌫以上とし、それ以外の原料は国のグリーン購入基本方針と同様とすること、協力金の徴収方法については紙製品の流通上流部で要となっている企業会員が販売量に応じた金額を推進協議会の基金に支払うこと、基金の使途については、当面運動の取組の普及啓発のために使用することとなりました。なお、間伐協力金の金額は事務局からの提案を持ち帰り、後日意見照会し決定することとしました。
また、PPC用紙については国のグリーン購入基本方針の見通しの動きを注視しながら引き続きスペックや協力金額等を検討していくこととなりました。
協議会の運営については、ようやく動き出した感はありますが、政府が提唱し、官民一体の国民運動として取り組んでいる「美しい森林づくり推進国民運動」と連携を図りながら、幅広く一般市民の賛同を得られるよう運動を進めていきたいと考えています。
(担当=企画調整室)
署長等4人が小学校へ出向き、校長先生をはじめ16人の先生方と遊々の森「芳野みんなの森」をいかに教育・学習に活用できるかをテーマに意見交換を行いました。遊々の森は、小学校校庭に隣接する1.8㌶のスギ・ヒノキ・クスノキを中心とする103年生の立派な森林で、給食を食べたり、音読などに活用しています。先生から「ミニキャンプに利用したいがどんな制限があるか」「樹木の名前を覚えるこつは?」といった様々な質問があり、その後、遊々の森へ場所を移動して、子供達が楽しく学べる具体的な利用の方法について理解を深めました。
熊本県人吉市にある「千年の森林」周辺のクリーン活動を行いました。これは、地域住民と一体となって清掃活動を行い、深刻な社会問題となっている不法投棄防止への意識高揚を図ることを目的とするものです。当日は、当署職員、人吉市大畑・矢岳校区住民、関係土木業界など約40人が参加し、人目に付きにくい道路沿の森林にある家庭ゴミ、家電製品、古タイヤなど軽トラック8台分の不法投棄物を回収。今後も地域住民と協力し合って不法投棄が少なくなるまで啓発・クリーン活動を続けていくことを確認しました。このことは、地元のテレビ局や新聞社の取材を受けました。
長崎県島原市宇土町の杉谷公民館において、島原市立第四小学校4年生と保護者約80人を対象に森林教室を行いました。これは当小学校の保護者から「親子で自然に親しみ森に対する知識を深めたい」との要請に応えたものです。当日は、あいにくの雨模様で屋内での開催となりましたが、児童らは紙芝居や木の葉のこすりだし図鑑つくり、丸太切り等をとおして、森林の大切さについて学びました。また、保護者も参加した丸太渡り競争では、抜きつ抜かれつの好レースに児童らから大きな歓声があがっていました。
北岳国有林にある北獄神社周辺において、環境省希少野生動植物種保存推進員の乙益正隆氏を講師に今年度2回目の「人吉・球磨自然観察会」を開催。約40人が参加し、標高600㍍に位置しながらも温暖な地域の植生となっていること、野生の猿がイチイガシの実を求めて集まることなど動植物の生態や特徴、民族との係わりなどを学びました。また、下層植生のミヤマトベラなどの貴重な植物を観察。参加者からは「野生猿やミヤマトベラなど珍しい動植物を見ることができて感動した」との感想がありました。
本年度も地域発案システムによる森林環境教育を積極的に展開することとし、7月までに日置市立扇尾小学校全校児童15人、霧島市立陵南中学校1年生54人に対して森林教室をそれぞれ実施。陵南中学校では、当日が雨天となり室内で森林・林業、地球温暖化、旧溝辺町の森林、海外林業協力など参加職員が分担して講義を実施。本年度新採の志水技官も、新人とは思えない堂々たる講師ぶりで地球環境問題や進路指導等を講義し、生徒らも真剣に聞き入っていました。
日向市において、請負事業体等の重大災害の絶滅や労働災害の未然防止を図るため、管内の請負事業体等の事業主、現場代理人など約50人が参加し、安全会議を開催。会議では、請負事業体等による安全活動の発表など行い、請負事業体等相互の安全対策の認識を深めました。また、延岡労働基準監督署の監督官より、林業等における災害発生状況や防止対策等について講義を受け、林業労働や建設工事等における具体的な安全対策について、理解を深めることができました。
7月18日、熊本市立楡木小学校4年生とその保護者約100人を対象に森林教室を実施。
今回の森林教室はPTA主催による学年活動の一環として行われたものです。
はじめに、木の名前当てクイズや森林のはたらきと水、樹木の種についてスライドを活用して説明を行いました。木の名前当てクイズでは、初めて聞く木の名前やその由来に驚いた様子でした。
また、森林のはたらきと水、樹木の種の話では、森林の水源涵養機能や種の散布の仕方について熱心に職員の話に耳を傾けていました。
次に、翼をもった種の模型を自分たちで作り、種の飛ぶ様子を保護者と一緒に観察しました。種の模型が高く舞ったり遠くまで飛ぶと子どもたちは「わぁ~!」という大きな歓声を上げ、翼をもった種の仕組みを学び、笑顔あふれる森林教室となりました。
(担当=指導普及課)
鹿児島県鹿屋市立笠之原小学校4年生46人を対象に森林教室を実施。当日は、南九州特有の照葉樹林が原生林に近い形で残されている「たかくまふれあいの森」内を、約午前1時間かけて散策し、パネルを用いて森林の働きや大切さを説明しました。児童らは森林への関心が高く、さまざまな質問が飛び出していました。