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広報九州・平成17年9月号

低コスト路網整備

間伐の推進に向け九州北部ブロック現地検討会に123人

当局では7月21日と22日の両日、福岡森林管理署管内の内浦国有林(福岡県東峰村・旧小石原村)において、九州北部ブロックの低コスト路網整備現地検討会を開きました。
同検討会は、今後収穫量が主伐から間伐へと移行する中、トータルコストの低減を図る必要があり、昨年7月に林野庁において作成された「国有林における低コスト路網整備マニュアル」の定着と現地適合性の検証などが目的です。
同検討会には、低コスト路網の先進地である高知県大正町役場の田辺由喜男産業課長と武政光男オペレータを講師に迎え、局、森林管理署、関係事業体などから123人が参加しました。
21日は、はじめに小原文悟森林整備部長があいさつした後、概要の説明や現地踏査など行い、田辺産業課長が低コスト路網について説明しながら、武政オペレータがバックホーで作業道を開設。これらを踏まえ、当局における低コスト路網整備の推進方法について意見交換しました。
22日は、間伐木を伐倒・玉切りし、前日開設した作業道を利用して搬出を行い意見交換。最後に低コスト路網整備の推進に向け意思統一を図り、肥後賢輔計画部長が総括し終わりました。
(担当=森林整備課・販売課)

クリーン月間

地域などと連携し各森林管理署等で不法投棄ごみ撤去

当局では林野庁のクリーン活動に合わせ、7月1日から31日までを「『国民の森林』クリーン月間」に設定し、各森林管理署等において国有林内に不法投棄された廃棄物を撤去しました。
今年5月、各森林管理署等で国有林の一斉パトロールを行い、不法投棄369カ所を確認。今回は、そのうち、水源地や景勝地などの地域と関わりの深いカ所などを選定し、各森林管理署等で地元自治体や保健所、警察、関係団体、地域住民らのボランティアなどと協働しクリーン活動を行い、古タイヤや洗濯機、テレビ、建築廃材、空き缶など多くのゴミを撤去しました。
この模様は多くのテレビや新聞で報道され、国民に不法投棄防止をアピールする上からも大きな効果がありました。
不法投棄は深刻な社会問題となっており、国有林への不法投棄も後を絶たない状況にあり、今後も地域や関係機関などと連携し、このような活動を通じモラルの意識が高まる取組を進めることとしています。
(担当=国有林野管理課)

キャンプで森林教室

佐賀森林管理署

佐賀県鹿島市の本城国有林において、長崎県諫早市社会福祉協議会が、同市の小学校5・6年生35人を対象に、サバイバルキャンプを実施。当署も同キャンプに協力し、森林教室を行いました。児童らは、紙芝居などで森林の大切さを学んだ後、林内を散策し、木の名前や特徴などについて学びました。

矢岳林間学校で森林教室

熊本南部森林管理署

熊本県人吉市矢岳町で開かれている「JR肥薩線で行く矢岳林間学校」で、森林教室を行いました。同林間学校は毎年行われている体験学習で、今回、熊本県、宮崎県などから小学生ら15人が参加。児童らは署長から森林の役割などの説明を受けた後、職員の指導で木工品づくりを学び、森林の大切さを理解し、木の香り・温もりを体験しました。

業務のIT化を推進

森林GIS講習会を開く

当局では7月25日から28日までの4日間、局署等の職員を対象に3グループに分け、森林GIS講習会を開きました。講習会には約250人が参加し、森林GISのインストール、基本操作、GPSとの連携、活用事例を想定した操作などを学びました。
森林GISでは、基本図等をデジタル化した地図データと森林調査簿等などの各種データをリンクさせることにより、システム上で各種データ情報を様々な条件毎に抽出や確認を行うことができるほか、樹種や林齢別に色分けした図面などもシステム上で作成できます。また、GPSやデジタルカメラとの連携で現場の現在位置の特定や現況の把握・記録にも活用できます。
このように森林GISシステムは、基本図、森林調査簿等を使用する業務のIT化を推進し、業務の効率化、精度向上に活用できるツールとして期待されます。 (担当=企画調整室)

海岸林整備で3者が協定

西都児湯森林管理署

海岸線の白砂青松を取り戻そうと、当署会議室において、関係者ら約30人が出席し、署長と高鍋・新富町長の3者が、「高鍋・新富海岸の国有林と両町有林の森林整備等にかかる協定書」を締結しました。これは、当署が進めている地域発案システムの取組の一環で、国有林78㌶、高鍋町有林8㌶、新富町有林37㌶の123㌶を3者が連携・協働し、一体的に整備するものです。今後、地域住民や森林ボランティアなどの協力を得て、住民の憩いの場やレクリエーションの場となるよう整備し、地域に親しまれる森林づくりに取り組むこととしています。

県議会が教育林視察

鹿児島森林管理署

鹿児島県議会環境生活厚生委員会(小幡兼興委員長)11人が、鹿児島県名瀬市の金作原自然観察教育林などを視察しました。これは、野生動植物の生息及び生育環境の実態を把握するために行われたもので、当日は署長、名瀬首席森林官が現地の植生や希少野生動植物の実態・保護管理事業の状況などを説明。小幡委員長から「素晴らしい自然が残されている。日本にこのような森林があることをもっと広く国民に知らせるべきである」とのコメントがありました。

研修生が間伐展示林視察

大分森林管理署

大分県林業研修所の林業作業士育成研修生(大分県下5森林組合と民間事業体)10人が、整備中の間伐展示林(星岳国有林)を視察しました。研修生は、列状間伐方法などの説明を熱心に聞いていました。同展示林は現在整備中ですが、年内完成を目指して取り組んでいます。

宮大生ら6人国有林視察

宮崎森林管理署

宮崎大学農学部の甲斐重貴教授や大学院生ら6人が、学外実習で石坂国有林を視察。同国有林を管轄している宮崎森林事務所の森林官が、現地で森林施業の概要や森林官の日常業務、「国民の森林」への取組などについて説明。大学院生らは、同森林官の説明を聞き、国有林の仕事に興味を持ったようでした。

 


 

7月21日~31日 森と湖に親しむ旬間 各森林管理署等が森林教室

 

小学生ら200人に森林教室

北薩森林管理署

鶴田ダムで「森と湖に親しむ集い」が開かれ、当署はダムに隣接する国有林「大鶴の森」において、小学生など約200人を対象に森林教室を実施。マグネットパネルを活用しての森林教室や、森林クイズ、本立て・カズラ篭づくりなど多彩な催しを行いました。また、昼休みには職員手作りのアスレチックやツリークライミングも行い、大好評でした。

森と湖の祭典で木工教室

大分西部森林管理署

「森と湖に親しむ旬間」の行事の一環として、松原ダムと耶馬渓ダムの2会場で「森と湖の祭典」が開かれ、多くの親子連れなどで賑わいました。当署も2会場で木工教室を行い、水鉄砲やモックン、虫かごづくりなどを指導。特に、水鉄砲と虫かごづくりに人気が集中し大好評でした。また、パネルの展示や国有林ガイドマップを配り、森林・林業の大切さをPRしました。

親子木工教室は大盛況

沖縄森林管理署

第12回「漢那ダムまつり」において、親子木工教室、郷土樹種名当てクイズやフォトコンテスト入選作品の展示などを実施。毎回実施している親子木工教室には多くの参加者が抽選待ちで並ぶなど大盛況でした。また、郷土の樹種名当てクイズには外国人が親子で挑戦し、対応に職員も四苦八苦でしたが、「開かれた国有林」のPRに一役買いました。

緑の少年団70人に森林教室

西表森林環境保全ふれあいセンター

沖縄県石垣市の名蔵ダムにおいて「森と湖に親しむ旬間」の行事の一環として、同市内7校の緑の少年団70人が参加し、森林教室が開かれました。当センターも協力し、沖縄県、石垣市の職員とともに団員らの指導などを行いました。団員らは、島の最高神は水の神様であることや島に150日間も雨が降らなかった言伝えがあることなど、水にまつわる島の歴史を勉強した後、森林散策や野鳥観察、水鉄砲作りを楽しみました。

重大災害の絶滅を期す

かかり木処理で現地安全研修会

当局では6月28日から7月20日にかけて、当局管内を北部・熊本・宮崎・鹿児島の4ブロックに分け、請負事業体等の現場代理人・作業班長を対象に、林材業労災防止協会と九州国有林林業生産協会の協力を得て、事業体等現地安全研修会を開きました。
同研修会は、伐倒作業におけるかかり木処理作業に関する知識・技術を習得し、労働災害の未然防止とりわけ重大災害の絶滅を図る目的で行いました。
参加者は各研修会場で、安全管理の基本的な考え方や、かかり木の処理作業について学んだ後、現場で実際にかかり木の処理器具を用いてかかり木処理実習を行いました。意見交換では、現場で抱えているかかり木処理上の問題点などについて活発に討議されました。
最後に、かかり木の適切な処理の実施と自分の会社からかかり木による重大災害は絶対出さないことを強く誓い、研修を終わりました。
(担当=販売課)

ゴイシツバメシジミ観察会を開く

熊本南部森林管理署

熊本県水上村市房国有林において、同村の湯山小学校緑の少年団と保護管理事業関係者約50人が参加し、国の天然記念物で絶滅危惧種であるチョウ(ゴイシツバメシジミ)の観察会を開催。参加者は、九州大学の三枝豊平名誉教授の案内で、チョウの幼虫のエサとなるシシンランが着生している付近を双眼鏡で熱心に探しましたが、残念ながらチョウの確認はできませんでした。三枝名誉教授は「チョウを守っていくにはシシンランが自生できる環境づくりが大事」と話されました。

有明海を豊かな漁場に

佐賀森林管理署

佐賀県鹿島市の音成矢答国有林の分収造林地「海の森」において、下刈り作業を実施。「海の森」は、平成7年に同市内4漁協の合併を記念して始められた事業で、これまで同市と10カ所、約12㌶を分収造林契約。当日は、当署、同市、漁業者、ボランティア団体など約200人が参加し、有明海が豊かな漁場となることを願い、ケヤキ・クヌギなどの植樹カ所を下刈りし、さわやかな汗を流しました。

「吹上浜治山の森」を整備

鹿児島森林管理署

潟国有林のふれあいの森「吹上浜治山の森」において、桜島治山安全協会(諏訪園末雄会長)35人が、下刈り作業を実施。当署も参加し、下刈りの指導など行いました。参加者は猛暑の中、白砂青松の復元を願い、額に大粒の汗を流し、鎌を振りました。

小学5年26人が職場訪問

福岡森林管理署

福岡市立百道小学校5年生の26人が、環境学習で当署を訪問しました。児童らはスライドで世界・日本・福岡県の森林や、森林の役割、国有林の仕事などについて学びました。また、行者スギの切り株には、その大きさと年輪の多さにびっくりしていました。児童から「森林は減っているのか。どんな木が多いのか」など、多くの質問が出されました。

一ッ葉の松林整備を確認

宮崎森林管理署

「みんなで創ろう一ッ葉の森林」の1回目の実行委員会を開きました。これは、地域発案システムの取組の一環で、宮崎県一ッ葉の松林を地域と連携し整備することとしているもの。委員会には、宮崎県、宮崎市、佐土原町、宮崎県連合、(財)日本野鳥の会宮崎支部、地元NPOの檍振興会、フェニックスリゾート(株)、その他関係企業体など12団体が参加。会議では、一ッ葉地区松林830㌶(国有林250㌶、県有林270㌶、私有林310㌶)を県民の憩いの場、レクリエーションの場として、保全・整備していくことを確認しました。

小学校の先生が職場体験

北薩森林管理署

鹿児島県出水市立西出水小学校の先生2人が、出水森林事務所で職場体験をしました。はじめに管内の概要や森林事務所の仕事などの説明を受けた後、基幹作業職員の指導で、保育間伐や除伐作業を実施。鋸や造林鎌を必死に振る先生の姿は真剣そのものでした。作業を終え、先生は「この貴重な職場体験を子供たちの指導に生かしたい」と話しました。

自然観察会に親子ら30人

熊本南部森林管理署

熊本県水上村の市房山キャンプ場周辺において、国土交通省の自然環境アドバイザー乙益正隆さんを迎え、「人吉・球磨自然観察会」を開催。参加した親子連れら約30人は、乙益さんから木々の生態や特徴、樹木と民俗のかかわりについて学び、特に、「昔の人は、杉は物や心をきれいにするとして、集落の湧水の汲み場に植えたり、運動会の入退場門を杉の枝で飾ったりした」との話しには、興味深く聞きました。

宮崎の森林・林業、木材産業再生を

1200人が参加し危機突破大会

宮崎県森林・林業、木材産業危機突破大会が8月10日、社団法人宮崎県林業協会主催で、宮崎市シェラトン・フェニックス・ゴルフリゾート国際会議場で開かれ、民有林・木材市場関係者や国有林関係者など約1200人が参加。当局も来賓の島田泰助局長はじめ、局と県内の各森林管理署等から多数の職員が参加しました。
はじめに主催者を代表して(社)宮崎県林業協会の丸山裕三会長が、「関係者が一堂に会して現下の危機的状況を明らかにし、関係者の連携強化と、森林・林業、木材産業の再生をめざして、国・県の関係行政機関に対し緊急支援対策を請願しよう」と訴えました。

持続可能な森林経営の確立など決議

意見発表では、各代表者がそれぞれの立場から1.危機的状況にある林業経営の再生をめざして2.森林整備のための新たな財源を確保すること3.国産材の流通の安定化と違法伐採木材の輸入禁止措置の実現を図ること4.増大する国産材の一層の需要拡大を図ること5.今、山村に必要なことーなどについて、現状と課題を発表しました。
続いて、来賓を代表して黒木幾雄林野庁次長や安藤忠恕宮崎県知事などがあいさつ。
最後に、持続可能な足腰の強い林業経営の確立を図ること、森林環境税など森林整備のための新たな財源を確保することなど、5項目の大会決議を採択し閉会しました。

森の巨人たち百選 6 九州国有林の巨樹・巨木

「小松神社御神木」・・・熊本県山都町

巨木の概要
所在地=熊本県上益城郡山都町大字菅字菅内大臣国有林
(熊本森林管理署管内)
樹種=スギ
樹高=30m
幹周=496cm
樹齢=500歳(推定)。

巨木周辺の状況
巨木の周囲には160年生以上のマツ・モミ・ツガの針葉樹や、ケヤキ・アカガシ・ブナ・クリ・カエデ等の有用広葉樹が生育している。また、ここは内大臣植物群落保護林に指定。
巨木に至る内大臣林道は、急峻な地形のため落石等の危険があり、通行の際には要注意。

森林管理局の案内

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