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メールニュース「平安」第38号配信しました。

                      *******平安*******
                      *******第38号******
                        === 平成22年12月 3日 ===
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            ┃    林野庁近畿中国森林管理局                                            ┃
        ┌╂┐京都大阪森林管理事務所メールニュース                     ┃
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(目次)
1.11月のニュース
(1)JICA研修「ブルキナファソ国苗木生産支援プロジェクト」の研修生が来所
(2)「古都のマツの緑復活」を目指した植樹祭を開催
(3)COP10のパートナーシップ事業「生物多様性森林対策事業」近畿地区現地見学会を開催
(4)JICA研修「震災後森林植生復旧対策研修」の研修生が来所
(5)「森林・林業交流研究発表会」で近畿中国森林管理局長賞を受賞
(6)オムロン(株)が長刀坂国有林において森林整備体験イベントを開催
(7)2010衣笠山森林教室を実施
(8)「由良川流域における森林共同施業団地設定に関する協定」締結箇所の現地見学会を開催

2.12月の予定

 

 

1.11月のニュース

(1)JICA研修「ブルキナファソ国苗木生産支援プロジェクト」の研修生が来所

11月2日(火曜日)に、JICAによる国別研修「苗木生産支援プロジェクト」の一環として、ブルキナファソの研修生2名が当所を来訪しました。同研修は、日本における苗木生産技術等を習得させることを目的とされています。
 当日は、まず、所内にて、外山所長より、国有林の成立や当所の概要、最近の主要取組などについて説明を行いました。
その後、車にて、高台寺山国有林の東山山頂公園に移動しました。現地では、外山所長の案内により、高台寺山国有林を1時間半ほどかけて、林内の視察をして頂きました。林内では、カシノナガキクイムシ被害対策、「世界文化遺産貢献の森林」としての森林施業、「京都伝統文化の森推進協議会」による林相転換試験などについて紹介を行いました。国有林を下り終えた後、清水寺境内の「清水の舞台」から高台寺山国有林を見て頂き、世界文化遺産の背景林としての重要性を理解して頂きました。研修生からは、カシノナガキクイムシの防除方法、「京都伝統文化の森推進協議会」の組織形態などについて、熱心な質問がありました。
午後は、箕面国有林(大阪府箕面市)に移動して、レクリエーションの森「明治の森箕面自然休養林」の「勝尾寺園地」や平成22年度から箕面自然環境保全ふれあいセンターと共同で取り組んでいる「オオクワガタの棲める森づくり」のクヌギやコナラの落葉広葉樹植栽箇所を視察して頂きました。研修生からは、シカの頭数管理方法や同自然休養林内におけるスギ・ヒノキ人工林の伐採方法などについて熱心な質問がありました。
研修生には、京都及び大阪の国有林が、日本の伝統文化及び観光(レクリエーション)と密接に結びついていることを実地で学んで頂きました。国有林で学んだことを自国での森林の管理・経営に役立てて頂くことを期待したいと思います。

(2)「古都のマツの緑復活」を目指した植樹祭を開催


11月6日(土曜日)、「古都のマツの緑復活」を目指した植樹祭を、銀閣寺山国有林において、マツの里親等43名が参加して開催しました。
外山所長から、平成19年3月に「古都のマツの緑復活プロジェックト」として発足し、古都の森の復活を目的に取り組んできた経緯について説明するとともに、里親制度により、皆様方に大切に育てていただいたマツの苗木を植樹できることへのお礼の挨拶を述べました。
次に、来賓を代表して、今尾モデルフォレスト推進課長からは、「皆様方が種から育てた苗木が、30年~50年後には銀閣寺山国有林が緑多いマツ林へと成長し、次の世代に引き継ぐことができるよう気持ちを込めて植樹しましょう」との挨拶がありました。
続いて、参加者は、マツの苗木(ひとり5本程度)と植え付け鍬を受け取り、植樹会場に移動しました。大文字保存会の長谷川氏より、マツの苗木の植樹説明を受けた後、職員の指導のもと、枯れ葉を除き腐葉土を掘り起こしながらマツの苗木を一本一本ていねいに植えました。最後に乾燥を防ぐために枯れ葉をよせ、全部で170本の苗木を植えました。植え付け終了後、参加者を代表して5名の方に、記念標柱の埋設を行っていただきました。
最後に、片山上席調整官より、閉会の挨拶を述べて植樹行事は無事終了しました。参加いただいた「マツの里親」の方からは、「これからのマツの成長を楽しみにしています。」「機会があれば、マツの苗木の手入れ作業にも参加したい。」などの声が聞かれました。
当所としては、今後ともマツの里親の皆様方をはじめ、地元関係者のご協力を得ながら、マツの再生に努めていきたいと考えています。

(3)COP10のパートナーシップ事業「生物多様性森林対策事業」近畿地区現地見学会を開催

11月10日(水曜日)に、cop10(生物多様性条約第10回締約国会議)の「生物多様性森林対策事業」として、近畿地区現地見学会参加者18名、事業運営スタッフ3名が高台山国有林を来訪しました。同事業は、日本における森林の生物多様性保全にかかる取組の国内外への発信を目的とされています。
当日は、まず、京都会館会議室にて、外山所長より、国有林の成立や当所の概要、最近の主要取組などについて説明を行いました。
その後、車にて、高台寺山国有林の東山山頂公園に移動しました。現地では、外山所長及び髙山流域管理調整官、今井業務調整官の案内により、高台寺山国有林を1時間半ほどかけて、林内を見学して頂きました。林内では、カシノナガキクイムシ被害対策、「世界文化遺産貢献の森林」としての森林施業、「京都伝統文化の森推進協議会」による林相転換試験などについて紹介を行いました。国有林を下り終えた後、清水寺境内の「清水の舞台」から高台寺山国有林を見て、世界文化遺産の背景林としての重要性を理解して頂きました。
参加者からは、カシノナガキクイムシの防除方法、「京都伝統文化の森推進協議会」と連携した生物多様性の保全活動などについて、熱心な質問がありました。また、参加者からの感想は、「人の手を入れることで保全されるという考えを理解することができた。」「単に森林が維持されていることが必ずしも生物多様性保全とはいえないということがわかった。」「住民を巻き込んだ形での生物多様性保全活動の重要性がわかった。」「積極的に参加してみたいと思う。」等かなり満足していただけたと思っています。
参加者には、京都東山の国有林が、日本の伝統文化及び観光と密接に結びついていることや地元関係者と連携した生物多様性の保全活動などを実地で学んで頂きました。各地の森林において、生物多様性の保全活動に積極的に参加頂くことを期待したいと思います。

(4)JICA研修「震災後森林植生復旧対策研修」の研修生が来所

11月11日(木曜日)に、JICAによる国別研修「震災後森林植生復旧対策研修」の一環として、中国四川省の研修生10名が嵐山国有林(京都市西京区)を来訪しました。同研修は、日本における災害後の森林植生回復技術等を習得させることを目的とされています。
当日は、嵐山国有林の現地において、外山所長より、国有林の成立や当所の概要、最近の主要取組などについて説明を行いました。
その後、外山所長及び高山流域管理調整官、野村治山調整官の案内により、嵐山国有林内を2時間ほどかけて、風致に配慮した森林施業・治山工事、地域との連携などの取組について視察をして頂きました。林内では、シカの生息状況(密度)や植栽樹種、植生による保全効果などについて、熱心な質問がありました。
研修生には、嵐山国有林での取組から学び取ったことを、自国での森林の管理・経営に役立てて頂くことを期待したいと思います。

(5)「森林・林業交流研究発表会」で近畿中国森林管理局長賞を受賞


11月11日(木曜日)から12日(金曜日)にかけて、近畿中国森林管理局にて開催された「平成22年度森林・林業交流研究発表会」において、当所の坪倉上賀茂森林官と赤木治山主幹が「地域密着型の治山事業の実行について~貴船区におけるソフト整備のさらなる充実を図って~」と題する研究成果の発表を行いました。
発表では、まず、貴船地区の概要(位置、地形、歴史)について説明し、地区の特性から必要な治山事業(ハード事業)の実施状況及び地域住民と連携したリスクマネジメント(ソフト事業)の重要性について説明しました。その上で、地域のお年寄りが体験した災害の概要や、災害の前兆として昔から言い伝えられている事柄を聞き取りし作成した貴船地区防災マニュアルを紹介しました。
質疑応答では、出席者より、『治山事業でこのような取組を実施していることに驚いた。全国的に同様の取組を行っているのか。』『貴船地区の要望で、最近気になることはあるか。』『こういう取組は、重要なので、他の地域でも広げてもらいたい。』との質問や意見がありました。これに対して、坪倉森林官、赤木主幹より、全国的には数少ない取組であると考えていること、シカ等の獣害対策について要望があることなどを回答しました。
  坪倉森林官、赤木主幹の発表は、審査員より高い評価を得ることができ、審査の結果、「近畿中国森林管理局長賞」を受賞することができました。当所では、今回の研究成果を踏まえて、引き続き、地域住民と連携したハード事業、ソフト事業に取組む考えです。

(6)オムロン(株)が長刀坂国有林において森林整備体験イベントを開催


 11月13日(土曜日)に、京都市右京区嵯峨の長刀坂国有林において、オムロン(株)及び(社)京都モデルフォレスト協会の主催による森林整備体験イベントが開催されました。長刀坂国有林は、当所と(社)京都モデルフォレスト協会が協定を締結した「ふれあいの森」となっており、オムロン(株)は(社)京都モデルフォレスト協会による長刀坂国有林での活動を支援しています。イベントには、オムロン(株)より35名が参加するとともに、(社)京都モデルフォレスト協会から1名、当所から坪倉上賀茂森林官、野村治山調整官がスタッフとして参加しました。
当日は、まず、長刀坂国有林の麓にある後宇多天皇陵前において、開会式が行われました。開会式では、京都府モデルフォレスト推進課の川戸副課長より、今回のイベントの目的や作業内容について説明がありました。その後、4つの班に分かれて、前回の作業地に通じる歩道の整備を行いました。
参加者は、約半数がイベント初参加となる方で、普段のデスクワークでは体験できない、鍬やノコギリを使った作業に汗を流しました。約1時間半の短時間の作業でしたが、参加者それぞれに充実感を味わっていました。自らの手で開通させた歩道を参加者達は振り返り、それぞれの苦労話や達成感を語り合う姿も見られました。

(7)2010衣笠山森林教室を実施


平成22年11月19日(金曜日)秋晴れの中、京都森林インストラクター会の主催により、衣笠山国有林において、金閣小学校の3年生(3クラス100名)及びにじの子学級(16名)の児童を対象とした「2010衣笠山森林教室」が開催されました。この衣笠山国有林は、当所と金閣小学校の間で協定を締結した「遊々の森」となっています。                                  当日は、京都森林インストラクター会から11名、学校から8名、引率保護者14名、当所からも3名の職員がスタッフとして参加しました。
開会式では、髙山流域管理調整官より、「今日の訪れる衣笠山国有林をきっかけに森林に、森林に興味を持っていただきたい。」との挨拶を行いました。次に、磯野森林インストラクターより、今日の注意事項と目的を説明した後、10班に分かれて衣笠山一周コースに出発しました。
今日の課題等は、(ア)森林の観察:インストラクターの説明を集中して聞く。(イ)実体視鏡・双眼顕微鏡での観察:金閣小学校周辺の立体写真、木の年輪の拡大を見る。(ウ)どんぐりのキーホルダー作成:山で各人一個だけ気に入ったものを拾う。(エ)落ち葉のパウチ:秋色に染まったさまざまな色や種類の葉っぱを見つけて拾う。の4項目で行いました。
児童たちは、森林インストラクターによる樹木やキノコなどに関する説明を熱心に聞いていました。衣笠山山頂(標高201m)では、坪倉上賀茂森林官より国有林の仕事や境界標識について説明を行いました。また、来年2月頃に行う予定の巣箱掛けの説明では、どんな鳥が卵を産み雛を育てるのか待ち遠しい様で、目を輝かせて聞いていました。
学校に戻ってからは、児童たちが楽しみにしてた、落ち葉のパウチとどんぐりのキーホルダー工作を行いました。林内で、どんぐりや落ち葉を拾うことの出来なかった児童もいましたが、京都森林インストラクター会や当所職員の事前準備により、対応することが出来ました。児童たちは、時間いっぱいまで熱心に、作品作りに取り組んでいました。出来上がった作品を手にして満足そうな児童達の姿を見て、スタッフ一同は達成感を得ることが出来ました。

(8)「由良川流域における森林共同施業団地設定に関する協定」締結箇所の現地見学会を開催


11月25日(木曜日)に、古屋国有林(綾部市古屋)及び水源林外2(京丹波町仏主(ほどす))において、森林共同施業団地協定締結関係者及び京都府国有林野等所在市町村長協議会関係者による現地見学会を開催しました。古屋国有林では、本年度において作業道新設を実行中であることから、水源林作業道と連結した作業道を視察して頂きました。見学会には、協定締結関係者20名及び京都府内の市町村協議会関係者3名と仏主(ほどす)区長1名が出席しました。当所からは、片山上席調整官、髙山流域管理調整官、竹原総務調整官、野村治山調整官、松岡総務主幹の5名が運営に当たりました。
当日は、集合場所(京丹波町内)において、冒頭、片山上席調整官より、関係者が定期的に情報交換を行うことにより、相互に協力できる事項を見いだしていくため、積極的な情報交換により意義のある見学会となるようご協力をいただきたい旨、開会の挨拶を述べました。続いて、出席者の自己紹介を行いました。次に、髙山流域管理調整官より、当日の日程説明を行った後、各車輌の乗り合わせ、まず最初の目的地である(社)京都府森と緑の公社有林(以下公社有林という。)へと出発しました。
公社有林では、大前業務室長から資料により、概要及び平成22年度事業である保育間伐及びクマ剥ぎ防止のロープ巻き事業について、説明が行われました。今後の課題としては、間伐材を利用するにも道から離れた事業地が多いことから、作業道等の新設が大きな課題であり、関係者と連携した取組を行いたいとの発言がありました。意見交換では、ロープ巻きについて、シカ害への効果の有無や巻段数の4段の根拠など、技術的な質疑応答を行いました。
場所を移動して、京都水源林整備事務所の水源林では、関所長から資料により、概要及び平成22年度事業について説明がありました。今後間伐を進めるにあたり、材の搬出に対して、現在国有林が新設中(作設予定箇所を含む)の作業道に、大いに期待しているとの発言がありました。意見交換では、列状間伐や既設の作業道について、技術的な質疑応答を行いました。
続いて、国有林では、髙山流域管理調整官から資料により、古屋国有林の概要、協定の締結のメリット、平成22年度事業である下刈り及び作業道新設、今後5年間で見込まれる森林整備及び作業道新設予定について説明を行いました。作業道新設及び今後の計画については、野村治山調整官から新設の目的や規格などについて具体的な説明を行いました。意見交換では、作業道作設に伴う切土法面勾配など、技術的な質疑応答を行いました。
次に、府有林では、古屋主査から資料により、概要及び22年度事業について説明がありました。府有林は分収契約であり、現在60年契約から80年契約に向けての延長交渉を行っているなど、抱えている課題について質疑応答を行いました。
最後に、全体での意見交換では、来年度の現地見学会は、綾部市側を主体とした開催の希望や国有林が新設中の作業道について、砂利を敷き込んで欲しいなどの要望が寄せられました。また、京丹波町仏主(ほどす)地区の藤田区長からは、国有林が新設中の作業道は、地元としても迂回路として活用できるになれば、大変喜ばしいとの発言がありました。
今回の見学では、各協定締結関係者が抱えている課題や国有林に対する強い期待を知ることの出来た有意義な現地見学会となりました。
今後も、関係者の連携を密接に図るため、継続して開催していきたと考えています。

 

2.12月の予定

12月6日(月曜日)安全祈願祭
12月7日(火曜日)出所日
12月18日(土曜日)    京都伝統文化の森推進協議会森林保全サポーター活動
                                          「使って守ろう京都三山の森~ナラ枯れ木搬出薪割り大作戦~」

12月28日(火曜日)御用納め

 

 

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