ホーム > 森林管理局の案内 > 森林管理署等の概要 > 京都大阪森林管理事務所 > 情報コーナー > 過去のinfomation・お知らせ > 嵐山植林育樹の日(2/24)と老松の枝の採取!!


ここから本文です。

京都大阪森林管理事務所

嵐山植林育樹の日(2/24)と老松の枝の採取!!

2007年3月5日

嵐山植林育樹の日

2月23日(金曜日)は嵐山植林育樹の日でした。
嵐山は13世紀に吉野からヤマザクラを移植してきたといわれています。
何もしないと自然に戻り、常緑広葉樹の森林になっていまします。保護するだけでは森林を維持することはできません。時には樹木を伐採し、嵐山らしい樹木を植え、育てていくことで、嵐山の景色を維持することができるのです。
こうした考えのもと、嵐山保勝会と共同で、26年間植林と育林活動を嵐山で続けてきています。
最近になって、「さくらが増えましたね」と言われることが多くなりました。森林の手入れというのは、20年以上続けてようやく目に見える効果が現れる、気の長~い取組なのです。先人のたゆまぬ努力に感謝です。

嵐山保勝会中西会長のご挨拶

植樹の様子

シカに食べられないように、網で囲って、特大の苗木を植えます

老松からの枝取り

嵐山には今から30年ほど前は、100年を越える松がたくさんありました。江戸時代の絵図を見ても、嵐山には赤松がたくさん描かれています。
ところが、北米から入ってきた松の木を枯らすマツノザイセンチュウの影響で、全国で松が枯れています。嵐山の100年を越える赤松は、中腹部では1本になってしまいました。

こうした生き残り松には、マツノザイセンチュウに対する抵抗力を持っていることがあります。林木育種センターという研究機関が、抵抗力を調べて、これまで170以上の抵抗性松品種を登録しています。ところが、抵抗性松品種は、幹が真っ直ぐで枝振りも良くなく、京都らしい松風景を取り戻すには、少しもの足りないという指摘を受けてきました。
そこで、枝振りが美しいこの嵐山で生き残った赤松から枝を採取して、抵抗力を調べることになりました。また、貴重な最後の一本ですので、遺伝資源を守るために、苗木を作ることにしました。

貴重な老松ですので、幹などに負担のかからない方法を検討したところ、ツリークライミングジャパンのジョン・ギャスライト代表にお願いすることになりました。

ツリークライミングジャパンによる詳しいリポートはこちら

http://www.treeclimbingjapan.org/treetalk.html

/kyoto/information/kotomatu/190223/img/pct05_1.jpg

老松にロープを引っかけ、そのロープを登ります(写真:自然堂提供)

最初のロープを引っかけるために巨大なパチンコを使いました(写真:自然堂提供)

/kyoto/information/kotomatu/190223/img/pct06_1.jpg

元気の良い枝から20cmくらいの枝先を切り取りました(写真:自然堂提供)

林木育種センターの方に枝先をチェックしてもらいました

無事枝の採取終了、ギャスライトさんと握手です(写真:自然堂提供)

最後に、これまで誰も見たことがない風景をどうぞ

/kyoto/information/kotomatu/190223/img/pct09_1.jpg

老松の上からみた桂川と渡月橋(写真:ツリークライミングジャパン提供)

森林管理局の案内

リンク集