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京都大阪森林管理事務所

「京都伝統文化の森推進協議会」が高台寺山国有林で「斧入式」を開催

2009年3月3日

活動報告

3月2日(月曜日)に、高台寺山国有林において、「京都伝統文化の森推進協議会」の主催による「斧入式」が開催されました。「京都伝統文化の森推進協議会」では、常緑広葉樹のシイが優占しつつある高台寺山国有林を対象として、林相の多様化に向けた林相改善事業に取り組んでおり、今年度は、国有林内の3箇所において、試験的にシイやヒノキの間伐を行うこととなりました。今般、作業の開始に当たって、関係者の参加による「斧入式」が開催されることとなりました。

「斧入式」には、「京都伝統文化の森推進協議会」より、山折哲雄会長をはじめととして、田中和博森林整備・景観対策専門委員長(京都府立大学教授)、梶原康裕JR西日本京都交流推進委員会事務局長、大西真興清水寺執事長、森井保光京都市産業観光局長、高田研一森林再生支援センター常務理事ほかが来賓として参加しました。地元からは、田中博武清水門前会長をはじめとして、清水門前会、弥栄自治連合会、祇園商店街振興組合などから約20名の参加がありました。事務局の京都市からは、平嶋誠農林振興室長をはじめ、林業振興課、風致保全課、東山区の関係者が運営に当たりました。国有林側からは、協議会の顧問でもある朝比奈近畿中国森林管理局長のほか、当所より、福田所長、元山流域管理調整官、二宮造林係員が参加しました。

当日は、まず、清水寺境内にて、開会式並びに祈祷が行われました。開会式では、山折会長より、古来より、人間が山に入る際には祈祷が行われてきた、今回、林相改善事業の作業開始に当たって「斧入式」が開催されることを喜ばしく思う旨の開会挨拶がありました。続いて、大西清水寺執事長より、関係者の協力により東山の森林に手が入れられる日を心待ちにしてきた、東山における森林の状態は必ずしも良好ではない、これからも関係者の協力により着実に森林の手入れが行われていくことを期待している旨、田中清水門前会会長より、地元としても出来る限りの支援を行いたい旨の挨拶がありました。続いて、清水寺の僧侶による読経が行われる中、参加者による焼香が行われました。

 

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開会式の様子

 

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祈祷の様子

その後、徒歩にて高台寺山国有林内の作業箇所まで移動しました。今回は、事業実施予定箇所のうち、シイ大径木5本の間伐を行う予定となっている「A地点」において、樹高19m、直径56cmのシイの伐倒を行うこととなりました。作業箇所では、まず、山折会長の手により、伐倒されるシイを日本酒で浄めた後、山折会長、大西執事長、田中会長、朝比奈局長、森井局長、荒木東山区長の順に、手斧にて伐倒対象木への斧入れを行いました。その後、専門業者によるチェーンソーでの伐倒作業が行われました。シイの大木は、大きな音を立てながら、予定通りの方向に伐倒され、参加者は一様に驚きの声を上げていました。

 

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斧入れの様子

 

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チェーンソーによる伐倒

最後に、朝比奈局長より、高台寺山はもともと清水寺の寺領であったが、明治以降は国有林として管理されてきた、昭和9年には室戸台風により大規模な風倒木被害を受けたが、その後の復旧作業により立派な森林が成立してきた、しかしながら、その後の自然の遷移プロセスにより、現在ではシイを中心とする単純な構造の森林となっており、より多様性の高い森林への林相改善が求められている、本日の「斧入式」により、高台寺山国有林の新たな歴史が始まったものと感じている、今後も、地元関係者との密接な連携により、国有林の管理経営に努めていきたい旨閉会の挨拶を述べて、解散となりました。

 

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朝比奈局長による閉会の挨拶の様子

 

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参加者の皆様による記念撮影

当所としては、今後も、「京都伝統文化の森推進協議会」による取組を積極的に支援していく方針です。

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