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由利森林管理署

海岸防災林造成 

海岸防災林造成は、海岸砂地等に森林を造成して、飛砂、潮害、波浪、高潮等による被害を防止又は軽減することを目的とします。

由利森林管理署管内には、田尻海岸・水林海岸・西目海岸の3地区(以下、3地区を総称する場合「本荘海岸」とします。)があり、現地の状況に合わせて森林整備や森林土木工事を行っています。

 

被害と事業実行の経緯

 

本荘海岸では、昭和58年頃にマツクイムシの被害が確認されたため、伐採や薬剤処理を行い被害の拡大防止に努めていましたが、平成10年の豪雪や台風により、マツクイムシ被害で弱った海岸林は甚大な被害を被りました。

そこで、平成11年度以降、治山事業における海岸防災林造成として海岸林の復旧・再生を行うこととしました。

 

取り組みの紹介

治山事業

森林整備

植栽工

(クロマツ)

海岸林は、強風、塩害といった気象条件や、砂地のため栄養分が少ない土壌であることから、植物が成長するには過酷な環境です。

そこで、過酷な環境にも耐え、海岸防災林に適したクロマツを植栽します。

しかしながら、過去のマツクイムシ被害の経験から、広葉樹と混植し、病虫害に強い海岸林の研究も行われています。

写真:クロマツ植栽-1

写真:クロマツ植栽-2

下刈工

下刈は、植栽木の生長を阻害する雑草木を除去する作業です。

植栽直後の苗木は周りの雑草木に被圧されてしまい、十分に生長できなかったり、場合によっては枯れてしまいます。

そのため、植栽木が一定の樹高に達するまで(概ね5~6年間)下刈を行います。

写真:下刈の様子

森林土木工事

砂丘造成工等

砂丘は、海からの風の勢いを減少したり、飛砂の防止や砂地の固定などの役目があります。

波浪や高潮により被害を受けた砂丘は、そこから浸食が拡大し、その被害は背後にある海岸林まで及ぶ場合があります。

砂丘造成工では、砂丘を整備し、海岸線を保護するとともに、砂丘そのものを保護するため、消波ブロック工などが行われます。

写真:浸食された砂丘

写真:整備された砂丘と消波ブロック

防風垣工

強風から苗木を保護するため、防風垣を設置します。

写真:防風垣工

写真:防風垣工-2

造林事業

治山事業では、植栽や保育作業(下刈・除伐など)まで実行しますが、成林したマツ林の管理などは造林事業で実施しており、特に、マツクイムシ被害対策として薬剤散布や被害木処理を重点的に行っています。 

 

マツクイムシ

被害と対策

マツクイムシ被害(マツ枯れ)には、「マツノマダラカミキリ」と「マツノザイセンチュウ」という2種類の虫が関係しています。

マツノマダラカミキリが若枝の樹皮を食い荒らし、そこへマツノザイセンチュウという人の目で見えるか見えないかの小さな線虫がマツの中に侵入し、やがて枯れさせてしまいます。

マツノザイセンチュウは自分で移動できないため、マツノマダラカミキリの体内に入って移動します。

そこで、マツを守るために、被害にあったマツを切って焼いたり、予防のための薬をまいたりして松くい虫駆除を行い、被害拡大の防止に努めています。

(林野庁ホームページ「こども森林館」より一部抜粋)

地上散布

マツノマダラカミキリが移動を始める6月上旬~下旬にかけて薬剤を散布し、マツノマダラカミキリを駆除します。

薬剤散布の際は、周辺住民の皆様のご理解とご協力を頂きながら実行します。

写真:地上散布の様子

被害木処理

(破砕処理)

秋から冬にかけて枯損木(枯れ木)の調査・伐採を行い、伐採したマツを1.5cm以下のチップ(破砕)にし、マツの中で越冬したマツノマダラカミキリを駆除します。

被害木の処理は、破砕のほかに薬剤燻蒸(やくざいくんじょう)がありますが、由利森林管理署では破砕を主に行っています。

写真:マツクイムシ被害木処理の様子

 

  

お問い合わせ先

由利森林管理署 
担当者:治山課
ダイヤルイン:0184-22-1076
FAX:0184-22-2274

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