ホーム > 森林管理局へようこそ > 自然保護対策 > 四国の「保護林」について紹介します。 > 佐喜浜躍動天然杉郷土の森
更新日:25年3月31日 28.佐喜浜躍動天然杉郷土の森この森は佐喜浜川上流の野根山街道に続く段の谷山国有林にあり、平成24年10月30日に室戸市との間で協定が結ばれました。 標高675mから900m付近に33本の天然杉の巨木が群生しており、中には幹周りが12mを越える杉や、切り株の上に生えた杉、幹が数本に分かれた杉など、個性的な杉を見ることができます。 また、平成23年度には室戸市全体が世界ジオパークとして認定され、このエリアは「大地と生態系と人とのつながりが見られる場所」として注目されています。 そして、段の谷山の尾根沿いへ足を運ぶと、野根山街道※があり、岩佐の関所や宿屋杉など歴史や文化を感じることもできます。 また、近くの「加奈木のつえ」は大規模な崩壊跡で、現在は緑に覆われていますが、大正6年(1916年)から昭和39年(1964年)まで国有林直轄で工事が行われ、石組みの堰堤や筋工など、当時の人々の知恵と工夫を随所で見ることができます。 注)天然杉の保護のため、根株周辺には立ち入らないようお願いします。 ※野根山街道:奈良時代に整備された南海道の一部で、江戸時代には参勤交代に使われた街道。 保護林マップ上空から見た保護林周辺は人工林や天然林が混生しています。
郷土の森に生育する樹木林内では天然杉以外にも様々な樹木を観察できます。 主な樹木は、ヒロハノミミズバイ、カクレミノ、ヒイラギ、ユズリハ、リンボク、モミ、ヤブニッケイ、アカシデ、イヌシデ、スダジイ、カナメモチ、ウンゼンツツジ、ウラジロガシ、ヤブツバキ、ヤマザクラ、カラスザンショウ、イヌザンショウ、ソヨゴ、オンツツジ、カイナンサラサドウダン、クスノキなどで、暖温帯の常緑樹が主に生育しています。 ▲ヒロハノミミズバイ(高知県絶滅危惧Ⅱ類) ハイノキ科の常緑樹で四国から沖縄にかけて分布する珍しい木。 ▲カクレミノ ウコギ科の常緑樹。全縁の葉と3裂の葉が混在する面白い木。 ▲ヒイラギ モクセイ科の常緑樹。葉には鋭いトゲがあり、さわるとヒリヒリ痛むことからこの名前が付けられました。 11月ごろ写真のような花を咲かせます。 ▲アオジクユズリハ ユズリハ科の常緑樹。通常は葉柄が赤く染まるユズリハに対して、葉柄が緑色です。
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