【趣旨】
日本は「もりのくに」と呼ばれるように、森林が国土面積の７割を占めており、古くから日本人は森林の中で暮らし、森林を大切に利用し、森林との日常の関わりの中から生活様式・文化・伝統を育くみ、受け継いできました。さらに、今日、地球温暖化を防止するための二酸化炭素の吸収源としての森林の役割にも期待が寄せられています。
しかし、都市化が進み多くの若者が日常生活における森林との関わりを失い、山村の過疎化・高齢化が進み林業活動が低迷する今日、山村で受け継がれてきた森林と関わる知恵・生活技術・生業等も失われようとしています。
私たちは、日本だけでなく地球環境にとっても大切な森林を守り育てていくとともに、地域の生活様式・文化・伝統・技能等を次の世代に引き継いでいくために、今まさに忘れられようとしている山の暮らしや埋もれかけている生業や技等を語り継いでいかなければなりません。
こうしたことから、次代を担う高校生に、『森の名手・名人１００人（森林にかかわる分野において優れた技や知見をもってその業を究め生活者の模範となっている達人）』に直に接していただき、若者としてのみずみずしい感性と感動とともに、名手・名人の言葉を「聞き書き」し、社会一般に広くアピールしてもらいたいと思います。（注）この取組は、文部科学省が、林野庁と連携して、１９６６年に米国ジョージア州において始められた教育プログラム「FOXFIRE BOOK」の手法をモデルとして、山村の自然や気風を守り、そこで暮らす人たちに新しい交流スタイルを提供し、一層の交流促進と地域活性化を図っていくことを目的に情報発信していくプロジェクトとして実施するものです。
【全体予定】
「森の“聞き書き甲子園”」は以下のスケジュールで進めます。
なお、８月の「聞き書き」事前研修及び11月～12月の「森の“聞き書き甲子園”」に参加することが応募条件となります。詳細は、参加が正式に決定した高校生に通知いたします。
また、聞き書きの成果が特に優れていると認められた高校生には、来年３月に開催を予定している「公開フォーラム」に出席していただき、聞き書きの成果を発表していただきます。平成14年７月19日 ：参加者募集締め切り
８月26日～28日：「聞き書き」事前研修（於：東京）
９月～10月 ：地元での準備期間（「聞き書き」実施計画づくり）
11月～12月 ：森の“聞き書き甲子園”の開催（森の名手・名人を訪問）
平成15年３月 ：公開フォーラムの開催【募集要領】
１．「森の“聞き書き甲子園”」への参加資格は、高等学校等に在校する生徒とします。
（注）専門学校生、定時制、養護学校等を含む。
２．募集定員：全国で１００名
３．参加費用：
① 8月の事前研修については、研修場所（東京）までの往復旅費、研修期間中の食費・宿泊費を当方が負担します。
② 11月～12月の森の“聞き書き甲子園”については、聞き書き実施場所までの往復旅費を当方が負担します。
③ 3月の公開フォーラムへ招待された高校生の公開フォーラムの開催場所までの往復旅費と宿泊費を当方が負担します。４．応募方法
参加を希望する高校生は、所定の申込用紙に必要事項を記入し、 「森の“聞き書き甲子園”」への参加希望動機を書いた作文（原稿用紙１枚（400字）程度）とあわせて、７月1９日までに（当日消印有効）、所属の高等学校担当教諭等を通じ、又は直接、各都道府県の教育委員会まで郵送してください。
（注）FAX、電子メール等による応募は受け付けません。
【決定通知】
申込み者多数の場合、参加希望動機の作文による選考を行います。選考結果は、７月末日までに、すべての申込者に対して郵送にて通知します。
【研修の概要】
「森の“聞き書き甲子園”」に参加する高校生全員を対象に、事前研修を以下のとおり行います。
日 程：平成14年8月26日（月）13時～28日（水）12時（3日間）
研修場所：日本青年館（東京都新宿区霞岳町15番地 ℡03-3401-0101）
宿泊場所： 同 上
研修内容：事前説明・聞き書き実習・著名人による講演等【申込み・問い合わせ先】
本件に関するお申し込み、ご質問等は、以下までお願いいたします。
＜申込先＞
＜問合せ先＞
〒100-8952 東京都千代田区霞ヶ関1-２-１ 合同庁舎１号館
農林水産省 林野庁 森林保全課
緑化推進班 吉 村、善 行(ぜんぎょう)
TEL：03-3502-8111（内線6322）
FAX：03-3502-2104〒100-8959 東京都千代田区霞ヶ関３-２-2
文部科学省 生涯学習政策局 生涯学習推進課
民間教育事業室 酒 井
TEL：03-5253-4111（内線2642）
FAX：03-3597-9197
MAIL：foxfire2002@hotmail.com（林野庁、文部科学省共通）※ お問い合わせは、郵送、FAX又は電子メールでお願いいたします。電話でのお問い合わせは、極力ご遠慮ください。