ホーム > 報道・広報 > 報道発表資料 > 第3回九州森林・林業セミナーの開催について
下記のとおり第3回「九州森林・林業セミナー」を開催することとしましたのでお知らせします。 |
私たち人類は、森林から私たちが生存していくために必要な酸素、水、食料、住宅資材、精神的な充足感等の様々な恵みを得て来ました。
これらは生態系、種、遺伝子といったそれぞれのレベルで生物が豊かに存在する「生物多様性」が維持されることにより得られる「生態系サービス」と呼ばれています。
今年は国連の定める「国際生物多様性年」であり、10月には名古屋で生物多様性条約第10回締約国会議が開催されることとなっています。
「生物多様性」という言葉は一般的にはなじみの薄いものですが、実は地球温暖化と同様、私達の生活と深い関わりがあり、その維持に森林が重要な役割を果たしています。
そして、里山の利用の縮小など人間の働きかけの減少や外来生物などによる生態系のかく乱などは「生物多様性」の危機を招き人類の存続にも関わると言われています。
そこで、「生物多様性」の価値や現状、人類の関わりや私たちが行うべきことなどのほか、里山など身近な森林を適切に保全・利用することにより維持される「生物多様性」等について学識経験者により講演をいただくとともに九州国有林の「生物多様性」の豊かさやその保全への取組について報告を行い、多くの方々にこれらのことについて理解を深めていくことを目的として、第3回「九州森林・林業セミナー」を開催します。
日 時:平成22年10月17日(日曜日)13時30分~16時00分
場 所:レンガヒル・熊本県熊本市本荘5丁目10-23
Tel 096-371-6200
(駐車場に限り(50台)があるため、出来るだけ公共交通機関でお越し下さい。なお、会場横に20台分の有料駐車場があります。)
自然の恵みと危機 ~生物多様性の保全と森林の役割~
(1) 開会、主催者挨拶
九州森林管理局長
(5分13時30分~13時35分)
(2) 講演
(ア)九州大学大学院理学研究院教授 矢原徹一
(50分+質疑10分13時35分~14時35分)
・講演内容
演 題:「地球の生き物をなぜ守るのか」
概 要:世界及び日本における生物多様性の現状とその価値、生物多様性の危機をもたらす元凶、私たちが生物多様性をどのように利用し、失ってきたかといった生物多様性と人間との関わり、生物多様性を保全し、自然と共生していくために私たちができること等について講演。
(イ)大阪市立自然史博物館学芸員 佐久間大輔
(40分+質疑10分14時35分~15時25分)
・講演内容
演 題:「里山や草地が担うもの」~生態系サービスの利用と生物多様性の保全~
概 要:集落など生活域の周囲に広がる里山や草地。我々は生活に必要な様々な資源をこの里山に依存し、またある時には現金収入のための商品をこの里山から得ていた。集落をめぐる状況が厳しい今日、里山もまた活用されなくなっている。近畿では人間の働きかけの減少が、深い歴史を持つ地域の生物多様性に深刻な影響を与えている。九州ではどのような観点が重要になるのか、生態系のめぐみを活用すること、そのめぐみの源である多様性の保全を、自給自足の農村という「おとぎ話」ではなく、都市との繋がりの観点から講演。
(3) 報告
九州森林管理局計画部長 宮城勇朗
(30分+質疑5分 15時25分~16時00分)
・報告内容
演 題:九州の森林、危機と対応
概 要:九州・沖縄の森林における生物多様性の現状とこれを脅かす危機の現状、生物多様性の保全に向けた九州森林管理局の取組等について報告。
(4) 閉会(16時00分)
一般市民、森林組合、林業事業体等森林・林業関係者、森林所有者、製材所等木材産業関係者、大学・研究機関関係者、行政関係者等100~150名程度
※参加者自由
参加を希望される方は申込書に必要事項をご記入の上、下記担当までFAX若しくはメールにてお送り下さい。
(e-mail:masahiro_kishikawa@rinya.maff.go.jp)
資 料:参加申込書(ワード:23KB)