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北海道森林管理局

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     各地からの便り

     訓子府採取園見学

      

    【網走中部森林管理署】 


     

    令和元年1018日、北海道オホーツク総合振興局東部森林室のご協力を得て、訓子府採種園を見学させていただきました。
    訓子府採取園は北海道常呂郡訓子府町に位置し昭和36年から造成された採種園であり、現在は60.88haの敷地を26ブロックに分けてカラマツ、グイマツ、クリーンラーチ、アカエゾマツ、トドマツの種子が採取されています。なかでもクリーンラーチはカラマツを父親、グイマツを母親とするグイマツ雑種F1のうち中標津5号というグイマツの精英樹を母樹とするもので成長が良い、ネズミの食害に強い、材密度が高く強度が高いといったカラマツとグイマツの長所を兼ね備えています。
    グイマツ中標津5号の苗木
    グイマツ中標津5号の苗木

    今回の見学は網走中部森林管理署の若手職員を中心とした7名が参加し、オホーツク総合振興局東部森林室の方にご案内していただきました。採取園の中を歩いていると下の写真のように樹皮の一部が削られたカラマツがありました。

    環状剥皮の痕跡
    環状剥皮の痕跡

     これは“環状剥皮”といって師管を断つことで栄養分を地上部に留まらせ結実する種子を増やす処理で、この処理をすると結実数が大きく変化するとのことです。また、球果から取れる実際の種子の重さは約4-6パーセントであることや、クリーンラーチの苗木は190円とカラマツの倍以上もする高価なものであることや、その苗木の生産本数は少なく供給が追い付いていない現状であること等、種子や苗木に関わる様々な情報も教えていただきとても勉強になりました。最後にはこれからの森林・林業についての意見交換も行いました。

    現在の日本では戦後に造成して伐期に達した森林が増えており、今後は主伐が多くなると予想されますが、その一方で苗木を生産する業者は減少しており、主伐後に植える苗木が足りないという事態も生じています。
    齢級構成を平準化することで苗木業者が安心して苗木生産を続けられる仕組みを作り、伐って植えて育てるという循環を確立することが非常に重要であると感じました。

     

    (置戸事務所 一般職員 平野 )

    お問合せ先

    総務企画部企画課
    ダイヤルイン:050-3160-6271

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