ホーム > 森林管理局の案内 > 森林管理署等の概要 > 空知森林管理署 > 四季を通じたプログラムで美流渡の森を感じよう~美流渡小・森林教室全5回シリーズ実施(目次) > 第5回:美流渡の森の”身体測定”をしよう!


ここから本文です。

 

ここから本文です。

 

 森林のこともっと知りたい岩見沢市立美流渡小学校

第5回:美流渡の森の”身体測定”をしよう! (平成28年2月18日)

森林官の仕事には、森林づくりの計画を立てたり、その森を守り育てるために”森の身体測定”とも言える「森林調査」(林況調査)というものがあります。

第5回のプログラムは、美流渡小学校の子どもたちにとって身近な森林である「美流渡神社」の鎮守の森の木々の高さ・太さなどを森林官が山仕事で使う調査用具を使って”身体測定”(調査)することを通して、森林への親しみをさらに深めてもらおうと企画したものです。

さて、どんな結果が出るでしょうか?

調査の説明

当日は、まず教室で”森の身体測定”とも言える「森林調査」は、森林づくりの計画を立てたり、その森を守り育てるために大切なものであることをスライドを使って説明しました。

そして、この作業で使う、木の高さを測る「ワイゼ式測高器」、「測竿(そっかん)」、幹の太さを測る「輪尺」を実際に使って、測定方法の練習を行いました。

 

 輪尺の使い方

これは、木の幹の太さを測る「輪尺」(りんじゃく)といいます。

山で使う大きな「ノギス」です。

大人の胸の高さとほぼ同じくらい、地面から1.3mの高さで、木の幹にあてて測ります。 

 

 

 

 早速、先生に木になってもらって、その太さ(笑)を測る練習です。

 輪尺の練習

 

 

 

 ワイゼ式測高器の使い方

 続いて、木の高さを測る機器の一つ「ワイゼ式測高器」の使い方の練習です。

 

 

 

 こちらは「測竿」といいます。

どんどん伸ばして、木のてっぺんまで届いたら目盛りを読みます。

早速、教室の天井の高さを測ってみました。

測竿の使い方 

 

 子どもたちは、「輪尺」で先生や友達の「直径?」や、「測竿」、「測高器」を使って教室の天井の高さを代わる代わる測って練習しました。

「ワイゼ式測高器」の使い方が難しいようでしたが、使い方を子どもたち同士で教えあいながら、しっかりマスターしていました。

 

スノーシュー装着 

 調査用具の使い方を覚えたところで、雪の上を歩くためのかんじき「スノーシュー」を長靴に装着し、校舎の近くにある美流渡神社へ向かいました。
 

 

 

鎮守の森には先人たちによって植えられ、大きく育った杉林が広がっています。

「それでは、森の”身体測定”をはじめましょう!」 

 

 「ワイゼ式測高器」は、ちょっと難しいな~。

 測高1

 

 

 

 測高3

「この木の高さは40mじゃないかな!」と子どもたちの予測。

 

 

 

「ワイゼ式測高器」を使って測ってみると結果は「約20m」。

「もっと高いと思った!」と、ちょっと残念^^  

測高2 

 

 

 

 立木調査8

測定結果は「調査ノート」にしっかり記録。 

 

 

 

続いて、木の幹の太さも「輪尺」で測りました。 

立木調査10 

 

 

 

 立木調査11

 幹の太さは地面から1.3mの高さで測るという基準があるため、輪尺を当てる位置は「もう少し上じゃないかな?」などと声を掛け合いながら進めていきました。

 

 

 


調査内容の確認中。

これで全部OKかな? 

 立木調査7

 

 

 

リスの足跡1 

 森の中に小さな足跡発見!!

 

 

 

 どうやらこれは、エゾリスの足跡のようです。

冬の森を元気に走り回っているようですが、今日は賑やかすぎて隠れちゃったかな?

リスの足跡2

 

 

美流渡神社の前で 

木の名前、高さ、幹の太さなど、調べた内容は「調査ノート」にしっかり記録して教室へ戻りました。 

 

とりまとめ1 

教室に戻ると調べた内容のとりまとめです。

子どもたちは調べてきた木の高さ・太さから木の体積である「材積」を求めることができる「材積換算表」を使って計算進めていきました。

 

 

  いつもは筆算だけど、小数点以下3桁の計算なので、今日は特別に(笑)電卓でスピードアップ。

とりまとめ2 

 

 

 

とりまとめ4 

 計算が終わると、模造紙にまとめることの相談です。

 

 

 

  

相談がまとまると、調べた結果をどんどん書き込んでいきました。

とりまとめ3

 

 

 

とりまとめ5

 森を歩いて気づいたことや感想なども書き込みます。  

 

 

 最後に、この模造紙を黒板に貼ってグループ毎に調査結果の発表会を行いました。

発表1 

 

 

 

 発表2

「幹の太さが58㎝で、高さが20mの杉の木は材積が2.07立法メートルでした」と正確な数値の発表や、「(子どもの背では)輪尺で測る位置が高くて大変だった」、「測高器を工夫しながら使って楽しかった」、「森の中で見つけたエゾリスの足跡がかわいらしかった」、「森林調査に行って森林の色々なことがわかった」など沢山の感想も出されました。 

 

今回のプログラムは、調査用具を使うものでしたが、子どもたちはすぐにその使い方を覚え、工夫しながら、楽しく”森の身体測定”に取組み、調査結果をしっかりと発表してくれましたした。

その発表からは身近にある森に、さらに親しみを感じてくれたことがよくわかり、大変有意義な一日となったのではないかと思っています。

 

 発表3

発表2 

 

さて、平成27年の初夏から5回シリーズで行ってきた美流渡小学校のみなさんとの森林教室も今回で一区切りとなりました。

森林の中を歩き、五感で感じてもらったことは、子どもたちにとって数々の「気づき」につながり、森林への興味・関心を深め、さらにはみなさんの住む町「美流渡」の自然のすばらしさを改めて感じてもらう機会となったのではないかと思います。 

スタッフ1 

スタッフ2 

講師3

空知森林管理署の森林教室スタッフも美流渡小学校のみなさんと、本当に楽しい一年を過ごすことができました。

また、みなさんと一緒に、元気に美流渡の森を歩ける日を楽しみにしています。

主任森林整備官 妻鳥

  業務グループ 島田

  総務グループ 若林


 

第4回に戻る 目次に戻る

 

お問い合わせ先

空知森林管理署 
ダイヤルイン:0126-22-1940
FAX:0126-22-3386