2015年4月7日(第74号)
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皆さんこんにちは。いかがお過ごしですか?
このところの暖かった日も今日は冬を感じさせる寒さですね。寒暖差が大きいので体調管理にはお気をつけください。
さて、ここ長野市もようやく4月4日にソメイヨシノが開花しました。昨年より7日早く、1953年の統計開始以来、2番目に早い記録だそうです。早足に去っていく桜の季節を楽しみながら満開が待ち遠しいこの頃です。
今回のメールマガジンですが、企画調整課長からのメッセージの他、注目情報には、「木曽悠久の森」の現地見学会及びワークショップについて取り上げています。
最後までお読みいただければ幸いです。
INDEX
1.森林管理局からのメッセージ--------------------企画調整課長
2.注目情報-----------------------------------------「木曽悠久の森」現地見学会及びワークショップ
3.今月のトピックス--------------------------------木材利用ポイント事業
4.お知らせ------------------------------------------平成26年度「地域管理経営計画」及び「国有林野施業実施計画」の公表と
「国有林の地域別の森林計画等検討会」資料及びその概要について
5.広報「中部の森林」---------------------------- 3月号掲載
6.業務関連情報----------------------------------- 公売・入札情報
7.参考情報------------------------------------------林業用語の解説等
森林管理局からのメッセージ
中部森林管理局 企画調整課長 天田 慎一
「木を身近に感じられる暮らしを目指して」
先日テレビで宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」を拝見しました。ゼロ戦の設計に携わった堀越二郎氏を主人公にした映画ですが、宮崎駿監督のこだわりに(勝手に)感心したのが、戦前の日本の山野の描写です。「はげ山だらけ」でした(軽井沢の描写ではうっそうとした森がありましたが)。
戦後のエネルギー革命(薪炭→石油・ガス)、いわゆる「緑の革命」(農業分野における有機肥料や牛馬の使用→化学肥料の使用や機械化)まで、日本の森林は生活・農業に不可欠な資源として利用されてきました。これらの利用が低位になるのと平行して、農山村から都市への人口移動と経済発展により増大した住宅需要等を支えるため、建材に向くスギ、ヒノキ、カラマ
ツ等の針葉樹が植栽され、森林の4割を占める1,000万ヘクタールの人工林が造成されました。少なめに見積もって1ヘクタール当たり2,500本の木を植えたとしても、人の手で250億本もの木を国土の01月04日の面積に植えたわけですから、今では到底なしえない大事業だったと言えるでしょう。
そのように先人が植え、育てた日本の森林の蓄積は、現在49億立法メートルに達しています。これは、日本の1年間の木材需要約7,000万立法メートルの70年分に当たり、木の生長により年間約1億立法メートルずつ増えています。
平成25年の国産材供給量は約2,100万立法メートルで、一時期20%を下回っていた木材自給率は約29%にまで回復しましたが、資源に対する利用割合ではストック49億立法メートルの0.4%、フロー1億立法メートルの2割に止まっています。この資源をいかに上手く利用するかは、国内資源の有効利用という点でも重要であり、特に森林資源が多く立地する地方、農山村にとっては、経済活性化のキーにもなると言えるでしょう。
最近、30万部を超えるベストセラーなった書籍「里山資本主義」では、エネルギー源や資材としての木材の活用に紙幅が割かれています。地域を見渡せば、電力の固定価格買取制度を受けて多くの木質バイオマス発電所が稼働を迎えつつあり、北陸新幹線延伸に伴って、長野駅、飯山駅などでも木材をシンボリックに利用している例が見られます。その他にも、名古屋市内で木材をふんだんに利用した自動車ショールームがオープンするなど、木材利用の拡がりが見られます。また、暖房用の薪の特集を組んだ書籍を店頭でみかけるなど、この業界に身を置くものとしては、森林資源利用の機運が高まっていると心強く感じています。
これらの森林資源利用を進めるには、当然ながら原料となる木材の供給が必要であり、管内4県の木材供給の01月05日~01月04日を占める中部森林管理局としても、安定供給に一層努めてまいります。また、木材の安定供給には、木材を伐って運び出すコストの低減が不可欠であり、その取組も進めてまいります。
メルマガ読者の皆さんが、木をより一層身近に感じられるよう、国有林を所管する中部森林管理局としても努めてまいりますので、ご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
注目情報
「木曽悠久の森」現地見学会及びワークショップ
中部森林管理局では、世界的に希少で貴重といわれている「木曽地方の温帯性針葉樹林」を数百年をかけて保存・復元していく目的で、木曽地方(長野県木曽郡と岐阜県の裏木曽)の中心部に1万haを越える「木曽悠久の森」を新設しました。そして、平成25年度から山本進一岡山大学理事・副学長を座長とする検討会を開催しながら、具体的な管理方法の検討を始めています。
超長期にわたる順応的管理を必要とするこの取組を進めるためには、モニタリング調査や各種試験研究の実施等が不可欠であり、この点についての研究者の皆様のサポートを強く期待いたします。
今回、全国の大学や研究機関等の皆様に、この新しい取り組みと、木曽の森林の研究フィールドとしての価値を知っていただくために、今まであまり知られてこなかった木曽地方の最深部に位置する「木曽悠久の森」の見学会への参加を呼びかけています。
☆詳しくはこちらをご覧ください。https://www.rinya.maff.go.jp/chubu/keikaku/ontaisei/h27-wa-kushop.html
今月のトピックス
木材利用ポイント事業
木材利用ポイント事業は、地域材の適切な利用により、森林の適正な整備・保全、地球温暖化防止及び循環型社会の形成に貢献し、農山漁村地域の振興に資することを目的としています。スギ、ヒノキ、カラマツ等を活用した木造住宅の新築等、内装・外装の木質化工事、木材製品及び木質ペレットストーブ・薪ストーブの購入の際に、木材利用ポイントを付与し、地域の農林水産品等と交換できる事業です。
「木材利用ポイント」はポイント発行申請期限の平成27年5月31日より前に発行可能なポイント数の上限に達する可能性があります。
上限に達した時点でポイント発行申請の受付を終了しますので、お早めに申請していただきますようお願いします。
☆詳しくはこちらをご覧ください。http://mokuzai-points.jp/
お知らせ
平成26年度「地域管理経営計画」及び「国有林野施業実施計画」の公表と「国有林の地域別の森林計画等検討会」資料及びその概要について
国有林野の管理経営に関する法律(昭和26年法律第246号)第6条第1項、国有林野管理経営規程(平成11年農林水産省訓令第2号)第12条第1項の規定に基づき、千曲川下流、宮・庄川森林計画区の「地域管理経営計画」及び「国有林野施業実施計画」の策定を行ったので、同法第6条第4項において読み替えて準用する法第5条第4項の規定により公表します。
さらに、伊那谷、木曽谷、飛騨川、木曽川、東三河森林計画区において、国有林野の管理経営に関する法律第6条第1項及び国有林野管理経営規程第6条第8項、第14条第2項の規定に基づき「地域管理経営計画」、「国有林野施業実施計画」の変更を行い公表しています。
併せて、平成27年2月10日に開催した「国有林の地域別の森林計画等検討会」の資料とその概要も公表しています。
☆詳しくはこちらをご覧ください。 https://www.rinya.maff.go.jp/chubu/press/kikaku/150313.html
広報「中部の森林」3月号
中部の森林3月号(第132号)
「中部の森林」3月号は、治山・林道工事コンクール表彰式、各地からのたよりには木曽・王滝支援イベント~木曽ヒノキの郷巡り~を開催などの記事が届きました。また、シリーズ「森林官からの便り」には、北信署水内森林事務所の「内藤森林官」からの便りを掲載しています。
シリーズ「ご当地自慢」は、中信署からの「世界ジオパークのまちいといがわ」を掲載しました。
☆詳しくはこちらをご覧ください。https://www.rinya.maff.go.jp/chubu/koho/koho_si/index.html
業務関連情報
公売・入札情報
参考情報
林業用語の解説等(林野庁HP「広報室から」へのリンク)
過去の中部森林管理局メールマガジン「中部の森林」はホームページからもご覧いただけます。
中部森林管理局メールマガジン「中部の森林」バックナンバーです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の「中部森林管理局メールマガジン」もお楽しみに!
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総務企画部総務課広報担当
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