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東北森林管理局

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    青森森林管理署(令和3年10月)

    北のはずれの青い森にて

    森林整備官 宮腰 有紀

      私の勤務する広瀬後潟森林事務所は、本州北端の半島の一つである青森県津軽半島の陸奥湾側にあります。半島の脊梁をなす津軽山地のうち、管内には「蓬田三山」と称される大倉岳・赤倉岳・袴腰岳があり、いずれも人気の登山コースとなっています。
     連なる山々を水源に平野には稲作地帯が広がり、そして穏やかな陸奥湾へと流れつく、山と海の結び付きを感じられる地域です。管内の蓬田村はトマト栽培にも力を入れていますが、そのトマトを加工して作られたトマトケチャップがとても美味しいです。新青森駅などの土産屋にも売っていましたのでお土産におすすめです!

    蓬田三山(国有林)と稲穂



     昨年度から当事務所に異動し、しばらくは(急に森林事務所勤務とか…無理だわ)という思いでいっぱいで、次々とやってくる業務になんとか立ち向かっていく…そんな日々でした。
     業務に慣れてくるのと同時に、危険と隣り合わせな林業を目の当たりにして、何より安全のために工夫しなければ、と思うようになりました。例えば、内業でGISや紙資料等を駆使して可能な限り情報を整理しておき、現場で冷静な判断ができるよう努めています。またドローンを活用して現地確認をしてみるなど、新たな技術も習得して、結果として現地に合った細やかな施業ができるようになればいいなと取り組んでいます。

    ドローン撮影し間伐前の林況を確認 雨上がりのヒバ林内 落ち葉が多様です



     当地域は幸いにもニホンジカやマツ枯れ等の病虫獣被害が深刻化しておらず、森林の中で気になることを観察したり調べたりと、業務の傍らで森林に興味深く接する時間を持つことができています。特に、青森県内では特徴的に自生している針葉樹種である「ヒバ」について、管内各地に様々な姿で生育しているヒバを見かけては、なぜこんな林況になったのだろうと思いを巡らせています。
     縁もゆかりもなかった青森ですが、期せずして3年半、豊かな森の中で数々の学びを得ています。ここで培っている現場目線の経験は今後どのような業務にも活きると思いますので、まだまだ多くの経験を積んでいきたいと思います。