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東北森林管理局

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    湯沢支署(令和3年7月)

    気持ち新たに

    首席森林官 武藤 淳

     

     私の勤務する増田森林事務所は秋田県横手市南東部に位置し、横手市増田町にあります。当地区はかつて岩手県や宮城県への交通物資の集散地として賑わい、当時の街並みや内蔵が多く現存しており、平成25年に国の重要伝統的建造物保存地域に選定されています。
     当事務所は増田・椿川担当区を担当しており、横手市、東成瀬村の1市1村に所在する雄物川上流部の国有林(およそ11,800ha)・官行造林地を管理しています。林況はブナ等広葉樹を主体する天然林が多く、奥羽山脈緑の回廊、栗駒山森林生態系保護地域、栗駒国定公園(岩手・秋田・宮城・山形県にまたがる大規模な国定公園)の一部も管内となっており、豊かな自然環境で貴重な森林や高山植物の宝庫で重要な水源地帯となっています。

    須川湖
    増田の街並み

      
     4月に着任しましたが、今年は残雪が多かったせいか林道等の消雪もかなり遅く、奥地へ行けない日々が続いていましたが、ようやく5月下旬にほぼ通行可能となったことから、できるだけ早く担当する管内全体を把握できるよう日々、巡視に努めています。
     これまでは、非常勤職員2名と3人で遠望での林野巡視、消雪箇所での境界巡検・境界予備調査等を主に業務を行ってきました。境界巡検箇所では4点~6点ほどの小規模な介在民地が数多くあり、急斜面で木も生えないような場所が大半で当時どのような用途で使っていたか不思議でなりませんが、いずれにしても適正な境界管理に努めていきたいと思っています。
     今後は、造林や生産の請負事業の適切な監督業務、林野巡視等では、森林病害虫による被害確認、山地災害の早期発見、不法投棄の未然防止などを行うと共に、関係機関とのタケノコ採りシーズンの遭難防止のための注意喚起看板の設置、秋田・岩手県合同の高山植物盗採防止パトロール、栗駒山周辺のクリーンアップ活動等を通じて、市・村や地域との連携した取組に微力ながら携わっていきたいと考えております。
     これまで、数多くの森林事務所を経験しました。様々な現場があり特色があります。国有林を管理していくことには変わりありませんので、これまでの経験を活かしながら、時には地べたを這いずり回り泥まみれ・汗まみれになりながら山を歩き、若手職員の育成も行っていきたいと思います。
     職場環境もかなり変化し、業務も様変わりしましたが、今一度初心に戻り新たな気持ちで業務に励みたいと思っております。

    遭難防止看板設置ロープ張り