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東北森林管理局

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    仙台森林管理署(令和3年4月)

    蔵王と水と、時々、ラーメン

    川崎森林事務所森林官 橋 本 敏 之

     

    蔵王山頂レストハウス駐車場から見える雲海 国有林の現場業務中に見つけた美しい紅葉

      私の勤務する川崎森林事務所は、仙台市中心部から車で国道286号線を山形方面へ1時間ほど走った川崎町にあり、宮城県南西部の川崎町と村田町の約9,300haの国有林を管轄しています。
    川崎町は、宮城県と山形県の県境に連なる雄大な蔵王連峰に代表される自然豊かなところで、国営みちのく湖畔公園、青根温泉、峩々温泉、みやぎ蔵王セントメリースキー場など自然の恵みを満喫できるスポットが数多くあり、宮城県内はもちろん近県からの観光客も多く、自然を愛する人たちのオアシスとなっています。川崎町には「仙台市のみずがめ」と称される釜房ダム、村田町には同町を含む3町の生活を支える村田ダムがあり、村田ダムの上流域に位置する約800haの森林は「谷山水源の森」として平成7年8月に林野庁が選定した「水源の森百選」にも選定されるほど、蔵王からのきれいな水に恵まれた地域でもあります。
    そばやラーメンを提供する店が多いのも川崎町の特徴です。町民だけでなく、多くの観光客に”口福“をもたらしてくれるのも、蔵王の恵みのおかげなのかもしれません。
    かくゆう私もラーメンが大好きで、川崎町内のお店を食べ歩きました。昔ながらの中華そば、濃厚な辛みそラーメン、ピリ辛具沢山なあんかけラーメンなどその店ごとのオリジナリティに富んだラーメンは、どれも甲乙付けがたく、赴任して3年目の今でも迷ってしまうほどです。
    当事務所管内の国有林の名所といえば、やはり御釜です。御釜付近の国有林には行政機関や大学の火山観測等の施設が複数あるため、現地調査へ向かうと、馬の背登山道で多くの登山客とすれ違います。
    沢山の方と挨拶を交わし、中には「お疲れさまです」とねぎらいの言葉をかけて下さる方やヘルメットや腰鉈等の装備を見て珍しそうに声をかけてくる方もいます。国有林の現場業務では、人のいないところで黙々と作業することが多いので、御釜付近を歩いて挨拶を交わすと、業務を忘れて登山客の一人になったような楽しく豊かな気持ちになれます。
    蔵王の山々がこれから先も国民のみなさんから愛されるような美しい姿でいられるように、業務に取り組んでいきたいと思います。

    雪の残る御釜 R2.5.11