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東北森林管理局

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    置賜森林管理署(令和元年9月)

    吾妻の山々に見守られて

    米沢担当区  首席森林官
    大戸  剛

     

      私が現在勤務している米沢森林事務所(米沢・玉庭担当区)は山形県の南東部に位置します。山形県の形はよく人の横顔に例えられますが、当事務所の管轄区域は首の付け根から後頭部にかけての辺りです。
      米沢市・南陽市・高畠町・川西町・飯豊町の2市3町に渡り、国有林の管理面積は17,456haです。どこに行くにもとにかく移動距離が長く、森林事務所の管内だけで1日に180kmの距離を走ったことも・・・。元は「官行造林」主体の米沢営林署(当時)であったものの、後に民有林を買受けし国有保安林としたため、奥羽山脈や吾妻・飯豊連峰の脊梁部に国有林が存在することとなったためです。
      広域に所在する国有林の恩恵を受けたのか・・・ 観光・食べ物では有名なものばかり。米沢市の上杉神社をはじめ「なせば成るなさねば成らぬ何事も」の名言で知られる、米沢藩9代藩主・上杉鷹山公にまつわる名勝旧跡。吾妻山周辺への登山(火山レベル上がると危険)。飯豊町の白川ダムの雪解け時期の水没林はとてもきれいで、カメラマンが早朝から訪れます。春季限定のカヌーでの水没林散策も有名です。

     
                         米沢城跡の上杉鷹山像                     飯豊町白川ダムの水没林


      そして、食べ物。まず一番に「米沢牛」が挙げられますが、お察しのとおり高くてなかなか手が出ません・・・が、しかし、米沢には財布の味方「米沢ラーメン」があります。雑誌には載ってない、地元で昔から食べられているおいしいお店の多いこと。
      また、国有林に囲まれた温泉も多く、白布・小野川と有名どころがありますが、とりわけ姥湯温泉は自家発電の一軒家で別世界を感じる秘湯です。しかし・・・、別世界にたどり着くには、切り返し(スイッチバック)をしないと通過できない鬼のようなヘアピンカーブ(貸付地)が!!平日でも県外ナンバーの車両が多く、姥湯へ向かう場合はとにかくライトをハイビームで点灯した上で、対向車に十分な注意が必要です。

                            米沢市姥湯の絶景


      平成30年4月から首席森林官として勤務しておりますが、十数年ぶりの森林官で、まさに「浦島太郎」状態で解らないことばかり。境界巡視を始め、生産・造林請負等の監督業務や自治体対応など旧米沢営林署管内の仕事を汗をかきながらこなしております。
      現在、管内での大きな事業として、風力発電所4基が福島県境に近い板谷地区の国有林内に建設されており、当該貸付地の使用状況調査に足を運びながら進捗状況も確認しております。これから他の貸付地も更新手続きのための現地確認の時期になりますので、特に標高の高い吾妻山登山道の貸付地確認にあたっては、おいしい物を蓄えたお腹を引っ込めることを心がけて、適切な保全管理業務の遂行に邁進したいと思います。

                  珍しいスイッチバックの道路