5 日本・インドネシアの違法伐採対策協力

 世界の森林減少の原因の一つに、森林の違法伐採があります。違法伐採は、持続可能な森林経営を著しく阻害するものと考えられています。違法伐採は伐採が行われている国のみならず、その木材を輸入している国を含めて対応すべき問題です。
 世界有数の木材輸入国である我が国は、違法に伐採された木材を使用すべきではないとの考え方に基づき、この問題に対応すべきであると様々な国際会議の場で主張してきました。平成13年9月に開催された「森林法の施行に関する東アジア閣僚会合」では、東アジア地域として違法伐採問題に対応することが約束され、二国間や多国間での協議や協力の必要性をうたった閣僚宣言が採択されました。
 我が国は、平成15年6月にインドネシアとの間で、二国間協力による先駆的な事例となる「共同発表」・「アクションプラン」を策定し、両国大臣間で署名、公表しました。インドネシアは我が国の合板製品の主な輸入先のひとつであり、英国とインドネシアとの合同調査によると、インドネシアで生産される木材の50%は違法伐採木材であるといわれています。「共同発表」は、違法伐採及び違法に伐採された木材・木製品の貿易に取り組むための両国間の協力を促進することを約束したものであり、「アクションプラン」はインドネシアにおける違法伐採問題の解決のための合法伐採木材の確認・追跡システムの開発等を定めたものです。今後も、これらの協力を通じて、違法伐採を防止していく必要があります。
 

共同発表・アクションプランの署名・公表状況

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