1 中国や韓国への木材の輸出

 中国では、急速な経済発展にともない、木材需要が増加しています。一方、平成10年に大洪水が発生したことを契機に、天然林の伐採を禁止しているため、木材の輸入量が急増しています。
 このような中、我が国で利用期を迎えたスギ等を輸出する供給側の動きが見られ、国産材の多方面への利用が期待されます。
宮崎県では、森林組合連合会により平成15年4月に、スギ丸太2百m3が輸出されました。その後、宮崎県が中心となり、中国において「宮崎スギ広報員」の設置やモデルハウスの設置等PR拠点を整備したり、中国の建築関係者の宮崎への招待等積極的な普及・宣伝を行っています。また、同県の民間企業は、中国の集成材工場とスギ丸太の継続的な供給に関する契約を取り交わし、平成15年10月スギ・ヒノキ丸太35百m3を、また平成16年2月には島根県からスギ・ヒノキ丸太4千m3を輸出しました。
 鹿児島県では平成15年9月に、県内の木材関係団体が、健康志向により木造住宅やシックハウス対策へのニーズが高まっている韓国の建築関係団体と、県産材のプレカット材と竹炭ボードを輸出する協定を調印しています。
 このような、輸出による国産材の需要拡大を目指す取組に対し、国では、需給動向等を調査し、国産材の輸出の可能性について分析を行っています。国産材の海外での需要が見込まれれば、需要動向に応じた供給体制の整備等を検討していく必要があります。  
 


宮崎スギ中国輸出第一便出発式

船積みされるスギ丸太(島根県浜田港)


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