平成13年2月
林野庁国有林野部
温暖化等地球規模の環境問題が深刻化し、風力や水力、森林バイオマスなどの地球に優しい、再生可能なエネルギ−資源の利用に対する期待が高まっています。わが国の森林の3割を占める国有林野に賦存する、豊かな資源の活用が期待されます。 |
海岸部や半島部の国有林野のうち、適地については、自然環境に配慮した上で、風車を集中的に立地させ、事業的に風力エネルギ−資源を活用していくことが期待されます。また、国有林野に所在する森林レクや森林環境学習の関連施設においても、環境学習に活用しながら、資源を活用していくことが期待されます。 |
発電事業の規制緩和や発電装置の改良によって、既設の堰堤や小渓流を利用した小規模な水力発電を容易に行うことができるようになっています。このため、既存の権利関係と調整を図りながら、農業用途や民生用途、公共用途等農山村地域の需要にきめ細かく対応して、資源を活用していくことが期待されます。 |
森林内に発生する端材や太枝、間伐材はもとより、工事に伴う支障木など再生可能でクリ−ンなエネルギ−資源である森林バイオマスの活用が期待されます。そのためには、廃棄物の再利用とは別に、地域のクリーンな資源を十全に活用する観点で、それぞれの地域の条件に応じて、熱と電気の併給(コジェネレ−ション)や炭等のものづくりも含めた新たな資源活用システムを整備することが期待されます。 |
公共施設などの地域の安定したエネルギ−需要と供給を結びつけ、地域の資源を有効に活用しながら、地域の活性化を進めていく上で、市町村のコーディネート機能の発揮が重要です。そうした市町村の取組に積極的に連携を図りながら、国有林野から用地や資源を提供することにより、「魅力ある農山村づくり」に貢献していくことが期待されます。 |
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