28年度技術者育成研修(近畿中国ブロック研修)
近畿中国森林管理局では、森林総合監理士(通称フォレスター)の候補となる若手技術者を育成するため、岡山県新見市において演習・現地演習を中心とした「ブロック研修」を行っています。 |
ブロック研修は、「中央研修」を終了した20名(県府職員13名、国職員6名、民間1名)を対象に4日間の日程で、中央研修で取得した知識・技術を再確認し、現地実習を通じて、広域的な視点で森づくり構想、資源循環利用構想を検討する演習を行います。
- 1日目:(1)開講 (2)オリエンテ-ション (3)中央研修との関係、フォレスターの役割の再確認 (4)【講義】森づくり構想 (5)【演習】資源循環利用構想演習
- 2日目:(1)【現地実習】森づくりの構想 (2)【現地実習】資源循環利用構想
- 3日目:(1)【講義・グループワーク】資源循環利用構想 (2)【グループワーク】資源循環利用構想
- 4日目:(1)【演習・プレゼン】路網計画説明、資源循環利用構想、講評 (2)アクションプランの再検討・精査
平成28年8月23日~平成28年8月26日
1日目 (平成28年8月23日)
技術者育成研修(近畿中国ブロック研修) がスタートしました。近畿中国管内の府県(三重県、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、山口県)から20名の研修生が岡山県新見市に集合しました。
開講式
開講式では、林野庁近畿中国森林管理局 高井森林整備部長から「この研修で学んだ、基本的な考え方をしっかり持ってもらうことが、大きな財産となります。
自由な発想で、コミニュケーションを図りながら、目的に向かって取り組んでほしい。そして、この研修を楽しんでほしい。」と挨拶がありました。
林野庁近畿中国森林管理局 高井森林整備部長 |
次に、来賓として、地元新見市の安達産業部長から挨拶がありました。安達部長から「新見市は森林の町ですが、林業を取り巻く情勢は依然として厳しい状況です。
こうした中で、フォレスターの役割は重要だと思います。研修に参加された皆さんが、益々活躍されることを期待しています。」と歓迎のご挨拶がありました。
新見市安達産業部長 |
オリエンテーション
研修の進行役であるプロセスマネージャー(研修の進行、時間管理を担当)の近藤氏から、紙芝居プレゼンテーション(KP法)により、
研修の目的やスケジュール等の説明が行われ、参加者全員で確認・共有しました。
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共同で作業するため仲間を知ることが大切です。アイスブレイクにより自己紹介を行いました。
今回の研修への意気込みを話し、自己紹介が終われば、いよいよ研修のスタートです!
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中央研修との関係、フォレスターの役割の再確認
林野庁近畿中国森林管理局企画官 積講師の説明により、フォレスターの役割・中央研修で学んだ知識について、再確認を行いました。
フォレスターへの熱い思いを胸に、新たな知識習得へ気持ちが高まります。
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【講義】森づくり構想
森林総合研修所関西支所 奥田講師から、目標林型と施業方法の選択の考え方等について講義がありました。木材生産機能と公益的機能を調和させながら、科学的・技術的な知見と森林づ
くりの思想・理念に則った森林施業・森林管理が基本であるとの理解を深めました。
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森林総合研修所関西支所森林生態系グループ長 |
真剣に講義を聴講する研修生 |
奥田講師の講義に一息入れて、講義の内容について班毎でペチャクチャタイム(ディスカッション)。
ディスカッションすることで、講師に聞きづらい小さな疑問を、同じ班の仲間と共有し解決できたり、講義への理解がより一層深まります。
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ペチャクチャタイム |
ペチャクチャタイム |
【演習】資源循環利用構想
林野庁近畿中国森林管理局森林整備部 積企画官及び西村企画官から、現地実習に先立ち、森林資源循環利用構想の策定に向けた概要を説明。1,000ha程度の団地を対象として、どう市
町村森林整備計画に結びつけるのか、どのようにして間伐の計画や林道専用道の整備計画を組むのか、机上での演習を行いました。
林野庁近畿中国森林管理局企画官 積講師による講義 |
林野庁近畿中国森林管理局企画官 西村講師による講義 |
【間伐の計画や林道専用道の整備計画を検討する研修生】
各班毎にやり方はそれぞれですが、意見を出し合い、悩みながら検討していきます。
翌日の現地実習において、実際に検討箇所を歩いてみて、机上で思い描いた林業専用道と現地では、どの程度の差異があるかを確認します。
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検討終了後、質疑や明日の現地実習の事前説明などが行われ、1日目の講義終了です。
お疲れ様でした!
2日目 (平成28年8月24日)
2日目は、朝から新見市内の国有林において現場実習が行われました。
【現地実習】森づくり構想
林野庁近畿中国森林管理局森林整備部技術普及課企画官 倉石講師及び近藤プロセスマネージャーから日程等の説明を受けたあと演習場所である国有林へ移動しました。
林野庁近畿中国森林管理局森林整備部技術普及課企画官 倉石講師 |
近藤プロセスマネージャー |
さあ!現地向けて出発です! |
入開山国有林現地に到着後、積講師から現地検討の進め方等について説明を受けました。
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各班に分かれて現地の状況を確認し、森づくりについて検討します。
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午後からは、神郷保険センターへ移動し、各班毎に午前中の現地検討の結果を取りまとめ、プレゼン用資料を作成します。
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プレゼン(現地検討結果発表)
検討結果の発表です。
この森林の現在の評価・当面の施業方法等について、視点は各班様々ですが、フォレスターとしての視点で森林所有者に納得してもらえるようプレゼンします。
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講評(現地検討結果発表)
発表終了後、奥田講師より講評をいただきました。
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ふりかえり
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近藤プロセスマネージャーから本日の「ふりかえり」について説明がありました。 各班毎に現地実習の「ふりかえり」を行い、2日目の講義終了です。
暑い中、現場実習お疲れ様でした。
3日目(平成28年8月25日)
3日目は、昨日の現場実習につづいて、机上演習等が行われました。
近藤プロセスマネージャーから日程の説明を受けました。3日目のスタートです。
机上演習・現地実習のまとめ
積講師から現地実習のまとめ及び演習・発表方法の説明がありました。
積講師から現地実習のまとめ及び演習・発表方法の説明 |
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【講義・グループワーク】資源循環利用構想策定
最初に林野庁近畿中国森林管理局森林整備部企画官 清水講師から地域の木材の需要動向等流通販売の講義を受けました。
林野庁近畿中国森林管理局森林整備部企画官 清水講師による講義 |
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続いて、積講師より、パワーポイント資料の作り方及び演習計算シート(蓄積区分等)の講義を受けました。
積講師によるパワーポイント資料の作り方及び演習計算シート(蓄積区分等)の講義 |
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更に、近藤プロセスマネージャーから、KP法によりこれから実施する演習概要の説明を受けました。
近藤プロセスマネージャーから、KP法によりこれから実施する演習概要の説明 |
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【グループワーク】資源循環利用構想策定
一通り講義が終了し、いよいよグループワークに入ります!
講師のアドバイスを得ながら林業専用道の線形の再検討、10年間の間伐計画、木材販売、営業収支等の林業ビジョンの検討を行います。
また、地域の森林・林業をいかに発展させるか様々な視点から意見を出し合い、各班で検討を行い戦略、構想を取りまとめます。
【1班】 |
【2班】 |
【3班】 |
【4班】 |
【5班】 |
明日の発表に向け、終了ギリギリまで資料作成を行い、3日目は終了です。お疲れ様でした。
4日目(平成28年8月26日)
いよいよ研修最終日!4日目は、これまでの研修成果を発表します。
発表方法のおさらい
最初に近藤プロセスマネージャーより発表方法のおさらい
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【説明・ディスカッション】路網計画説明等
各班毎に路網計画の考え方を説明しました。
発表順は、2班、5班、3班、1班、4班の順です。
【2班】 |
【2班】 |
【5班】 |
【5班】 |
【3班】 |
【3班】 |
【1班】 |
【1班】 |
【4班】 |
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各班の説明終了後、全体ディスカッションを行い、倉石講師よりコメントをいただきました。
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【発表(プレゼン)・ディスカッション】資源循環利用構想演習
地元新見市長代理として、新見市農林課 安達係長、津島主査にお越しいただき、新見市長へのプレゼンを行いました。
研修生は、フォレスターになりきって、森林経営ビジョンの提案を行います。
発表は、1班、2班、5班、3班、4班の順です。
【1班】 |
【1班】 |
【2班】 |
【2班】 |
【5班】 |
【5班】 |
【3班】 |
【3班】 |
【4班】 |
【4班】 |
聞き手側の研修生は、自身が市長や市職員になったつもりで質問し、発表者側は、フォレスターとして回答します。
他の班の発表を聞くことで、別の視点に気づき、新しい発見につながります。
質問をする研修生 |
質問に対し自分達の思いを伝える研修生 |
【講評】資源循環利用構想演習
各班の発表と質疑が終わると新見市 安達係長をはじめ各講師陣から講評をいただきました。
新見市 農林課安達係長 |
林野庁近畿中国森林管理局 森林技術・支援センター所長細川講師 |
林野庁近畿中国森林管理局 森林整備部企画官積講師 |
林野庁近畿中国森林管理局 森林整備部企画官西村講師 |
【講義】資源循環利用構想演習(1000ha演習)
林野庁業務課企画官 唐澤講師から講評に代えて資源循環利用構想演習(1000ha演習)について、講義をいただきました。
林野庁業務課企画官 唐澤講師 |
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【講義】地元森林総合監理士からのメッセージ
フォレスターである倉石講師より、民国連携した取り組み等のメッセージがありました。
フォレスター倉石講師によるメッセージ |
KP法を用いて分かりやすくメッセージを伝える倉石講師 |
ふりかえり
近藤プロセスマネージャーより「ふりかえり」について説明がありました。
近藤プロセスマネージャーによる「ふりかえり」の説明 |
「ふりかえり」を行う研修生 |
アクションプランの再検討・精査
研修最後のカリキュラムである「アクションプランの再検討・精査」について、近藤プロセスマネージャーより説明がありました。
近藤プロセスマネージャーより「アクションプランの再検討・精査」について説明 |
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「アクションプランの再検討・精査」について説明が終わり、いよいよ閉講式です!
閉講式
閉講式では、 林野庁業務課企画官唐澤講師より挨拶いただき、すべての研修日程を終えました。
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研修生の皆さん、お疲れ様でした!
お問合せ先
森林整備部 技術普及課
担当者:企画官(民有林連携)
代表:06-6881-3500(内線3524)
ダイヤルイン:050-3160-6786
FAX番号:06-6881-3553