ホーム > 森林管理局の案内 > 森林管理署等の概要 > 京都大阪森林管理事務所 > 鳥獣被害対策の一環としてワナによる捕獲方法について勉強会を開催
更新日:2012年3月13日
3月6日(火曜日)に、狩猟マイスター(注1参照)2名を講師に招き、ワナによるシカ等の捕獲方法について勉強会を開催し、当所職員13名が受講しました。
近年、野生鳥獣による森林被害は、全国的に深刻化してきています。京都府下の国有林でも、シカの食害によるスギやヒノキ等植栽木の生育不良、広葉樹の枯死、下層植生が衰退したことに伴う表土の流出など被害は深刻化しています。現在、一部の区域においては防鹿柵の設置等により被害防止対策を実施しているところですが、十分な成果は得られていないのが現状です。
こうした状況を踏まえ、鳥獣被害状況及びワナによる捕獲等の鳥獣被害対策についての知識を習得し、有効な対策を講じることができるよう勉強会を開催しました。
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シカに食害された苗 |
下層植生保護のための防鹿柵 |
2年経過後植生が戻った様子 |
当日は、片山上席調整官から勉強会開催の趣旨等を説明した後、狩猟マイスターより午前中に狩猟の講義、午後から現地でワナ設置の実技を受講しました。
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勉強会の趣旨説明をする片山上席調整官 |
ワナについて説明する内田狩猟マイスターと鎗水狩猟マイスター |
まず、講義では、狩猟マイスターよりシカ等の有害鳥獣の特性、ワナの設置方法等について受講しました。特にイノシシは、ワナに付いた油や人の臭いにも敏感であるのでワナの臭い取りや保管方法などについて指導がありました。また、捕獲後に行う「止めさし」は、獣も逃げようと必死に向かってくるので非常で危険であることなど、事故の事例を交えながらわかりやすく説明していただきました。
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ワナ設置の実技を指導する鎗水狩猟マイスター |
続いて午後からは、安祥寺山国有林内においてワナ設置の実技に取り組みました。最初に狩猟マイスターからお手本の実技があった後、職員2人ペアで設置に取り組みました。職員は悪戦苦闘しながらも設置を完了し、狩猟マイスターから個々の改善点について指導をいただきました。最後には、受講者全員が狩猟マイスターから捕獲可能なワナの設置ができたとお墨付きをいただき終了することができました。
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ワナの設置に取り組む職員 |
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設置したワナの稼働状況を確認する職員 |
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まとめの意見交換の 様子 |
今後は、関係府市町村や地域住民の方々とも連携を図りつつ、広域的な防除を検討していきたいと考えています。
注1)狩猟マイスターは、有害鳥獣の捕獲体制を安定的に維持し、継続的に安全で効果的な捕獲を実施するため、捕獲班員の養成と技術の向上、安全対策の徹底、狩猟技術を伝承する指導者の育成などを行うことを目的に狩猟熟練者を対象に京都府知事が認定。 |
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