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東大寺「お水取り」用に御立籔(おたてやぶ)国有林のマダケを提供

 -籠松明以外の全ての松明に国有林のマダケを使用-

 

2010年2月15日

活動報告

 

当所管内には、木津川市の木津川河川敷に、御立籔(おたてやぶ)国有林があります。御立籔国有林は、全域がマダケの竹林となっており、岐阜、岩国と並ぶ「三大マダケ林」の一つとも言われています。この度、東大寺より、御立籔国有林のマダケを「お水取り」行事用に提供して欲しいとの相談があり、2月9日に、マダケ約50本を提供しました。


御立て籔の竹

 「お水取り」の松明に使われるマダケ

東大寺二月堂の「お水取り(修二会:しゅにえ)」は、毎年3月1日から14日にかけて開催され、毎晩、松明を持った童子が行者を二月堂の堂内に案内した後、堂の欄干で松明を振り回す儀式が行われます。毎晩、10名の行者が入堂し、それぞれの行者に童子が付くことから、10本の松明が使われます。(ただし、3月12日だけは、11名の修行僧が入堂します。)
この松明には、直径8cm、長さ7m程のマダケが使われます。マダケには、先端部にスギやマツの葉を取り付けるなどの加工が行われ、重さ30キロほどの松明となります。燃える部材は毎日取り替えられますが、マダケは2週間にわたって同じものが使われます。(ただし、3月12日だけは、「籠松明(かごたいまつ)」と呼ばれる別の大松明が使われます。)
近年、松明に用いられるマダケの入手は困難になりつつあり、東大寺では、遠方の地からマダケを調達せざるを得ない状態にありましたが、今年は、当所の協力により、籠松明以外の全ての松明に御立籔国有林のマダケを使って頂くことになりました。(なお、籠松明には、各地から奉納されたマダケが使われます。)

 
2月9日(火曜日)には、東大寺の職員約10名により、御立籔国有林においてマダケの伐採・搬出作業が行われました。当日は、林内に生育するマダケ約50本を伐採して、林外に搬出した後、用途別に仕分を行いました。松明用には、15本程度が選ばれ、更に選別した後、10本の松明として使われる予定です。また、その他のマダケは、修行僧が二月堂内で用いる花器などの日用品に加工される予定です。

御立籔竹林整備1 御立籔竹林整備2

東大寺職員による伐竹作業

御立籔竹林3 御立籔竹林4

東大寺職員による運搬作業

花器に加工される根付きのマダケ株


 

 

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