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「嵐山国有林の取扱に関する意見交換会」の第2回会合を開催

9月4日(金曜日)に、旅館「嵐山辨慶」(京都市右京区)において、「嵐山国有林の取扱に関する意見交換会」の第2回会合を開催しました。今回の会合では、高田委員及び深町委員から、嵐山国有林の取扱に関する考え方について発表を行って頂きました。
意見交換会には、前回に引き続き、地元関係者6名と専門家4名、計10名に委員として参加して頂きました。あわせて、京都市・京都府の関係部署から4名にオブザーバーとして出席して頂きました。

当日は、まず、福田所長より、本日の会場は、28年前に「嵐山国有林における風致防災対策懇談会」を開催した場所であり、由緒ある場所を使うことができることをうれしく思う旨開会挨拶を述べました。
続いて、高田委員から主に以下の点について発表が行われました。

・嵐山国有林の主な課題は、アカマツ林の再生、ヤマザクラの維持、イロハモミジの世代交代の3点。
・アカマツ林の再生は、技術的には可能であるが、莫大な費用がかかる。資金がなければ、アカマツ林の再生はあきらめるべき。
・ヤマザクラの景観を維持するためには、人為的な植栽が必要。
・イロハモミジの老齢化が進んでおり、斜面安定化のためには、イロハモミジの世代交代を図る必要がある。
・今後、森林を放置すると、斜面の浸食・崩壊、コジイなど特定樹種の優占、サクラを含む落葉広葉樹の減少が進む可能性がある。嵐山の保全のためには、広葉樹の継続的な植栽が必要。広葉樹の植栽は、地元主体で進めるべき。

更に、深町委員から主に以下の点について発表が行われました。

・嵐山の魅力は、山と川と人工物(渡月橋)が一体化した景観にある。
・嵐山の景観は、古来より、様々な図画に描かれてきた。図画からは、かつて、保津川沿いにアカマツとサクラの高木が林立していたことが分かる。
・嵐山における「嵐山らしさ」は、渡月橋周辺のみならず、上流の亀山公園周辺でも高いポイントを示している。
・今後の嵐山の景観保全に当たっては、亀山公園からの眺望、渡月橋及び蔵王権現周辺の森林、二軒茶屋周辺の渓谷の保全に焦点を当てるべき。

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意見交換会の様子

その後、発表を踏まえて、委員の間で熱心な議論が行われました。議論の中では、委員より主に以下の点について発言がありました。

・江戸時代には、産物を生み出すことにより森林が維持されてきたことを考えると、嵐山の保全のためには、森林から何かを生み出して、「生業(なりわい)」の対象とすることが必要なのではないか。
・アカマツの保存だけにこだわる必要はないが、アカマツの歴史的・文化的な価値も考慮すべき。
・アカマツ、ヤマザクラ、イロハモミジのバランスが大事。
・地元関係者には、嵐山は周辺地域の暮らしと一体のものであると考えて、嵐山の保全のために自ら行動して頂きたい。「生業」とするよりも、日常的な関わりが大事。

最後に、次回会合は、10月23日(金曜日)に開催することとしました。次回会合では、獣害及び治山の2分野について、専門委員から発表を行って頂き、その後、現地の視察を行う予定です。


※配付資料(PDF:5,027KB)

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