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更新日:2014年3月28日
平成26年1月29日(水曜日)、衣笠山国有林(京都市)において京都市立金閣小学校の5年生(78名)の児童を対象とした「森林教室」を開催しました。
当日は、協力ボランティアとして京都森林インストラクター会から5名、金閣小学校から先生4名、箕面森林ふれあい推進センターから田中自然再生指導官、当所から増田所長・遠藤森林整備官・大槻地域技術官がスタッフとして参加しました。また、京都新聞社の記者の方1名も同行されました。
開会にあたり、京都森林インストラクター会のメンバーより、本日の目的と注意事項、スライド「衣笠山と人とのつながり」を使った森の役割の説明を受けた後、3班に分かれて衣笠山周回コースを出発しました。
最初に訪れたのは、現在の6年生が2年前にナラ枯れ伐採跡地に落葉広葉樹を植樹した場所です。ここでは今の季節は落葉していて幹しか見ることができなかったものの、夏と冬では樹木の様子が違うことや周りを囲っているシカ防護柵の役割などを学びました。
次に向かったのは樹齢125年といわれるヒノキの人工林のところ、ここでは遠藤森林整備官より、家やお寺の柱、家具など、用材として使えるよう木を育てるためには、間伐など人の手がかかせないことや、用材として使えない端材は、割り箸、チップ燃料にするなど、木は余すところなく利用できる資源であることを説明しました。
尾根筋にはマツクイムシによるマツの枯損木があり、梢が赤茶になった様子や生きている松の木との違いを確認した後、枯損木の伐倒作業を見学しました。どの子も皆じっと見つめて、迫力ある伐倒の様子に見入っていました。また、森林インストラクターから「なぜ、松が枯れたのでしょう?」の問いかけに、「カシノナガキクイムシ」と元気に答える子がいました。ナラ枯れと混同しているとはいえ、前回学んだことを少しでも覚えていてくれたことを嬉しく思う場面でした。
冬の森では一際目立つソヨゴ、カナメモチ、ピラカンサの赤い実や、ネジキの赤い冬芽の観察、松ぼっくりに残るリスの食痕、(通称「エビフライ」)やイノシシが樹木に体をこすり付けてできた泥の痕跡の発見、落ち葉が積もってできたふかふかの土を踏みしめながら衣笠山を一周しました。
下山後、各班で振り返りを行い、こども達からは「動物の痕跡があったので、姿は見えないけれど、森にはいろんな動物が棲んでいるんだね」「いろんなキノコを見たよ」「森林が災害を防いでいるんだね」「景色がきれいだった」「大人になっても森林を大切にしたい」等の感想が聞かれました。
最後に京都大阪森林管理事務所長より「今日はいろんな生き物が棲んでいる森を観察して来ましたね。また、こうした森が色々な形で人間の役にも立っていることを知ってもらえたと思います。これからも、このような多様性のある森に関心を持ち続けてください。」との閉会の挨拶で終了しました。
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ヒノキ林の説明をする遠藤森林整備官 |
マツクイムシ被害木の伐倒作業を見つめる生徒達 |
京都大阪森林管理事務所
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