保全センターからのお願い
外来種対策
小笠原諸島の自然環境は、海洋島として独自の進化を遂げた多くの固有種と独自の生態系から形成されています。
このようなことから、島の自然と人間が共生していくための持続的な仕組みを築くとともに、外来種の侵入を始めとした人間の活動に起因するインパクトを少なくし、森林生態系の再生の手助けを行っています。
小笠原の生態系は海洋島であることから外来種の侵入に脆弱で、様々な外来種の侵入による生物多様性への影響が続いており、本来の小笠原固有・在来種の生態系が破壊されつづけています。保全センターでは、小笠原固有の森林生態系を後世に残すため、アカギ、モクマオウ、リュウキュウマツ等の外来種駆除を実施していますので、ご理解とご協力をお願いします。
指定ルートの利用について
小笠原諸島の国有林の面積は、小笠原諸島の面積(668ha)の約63%、6,620haです。 そのうち5,579haを森林生態系保護地域に指定し、利用による固有の生態系へのインパクトを軽減するために、森林生態系保護地域への入林については、指定されたルートに限定させていただいております。
また、利用にあたっては、当センターが実施する希少な動植物の生息・生育環境の保全と利用に関する講習「利用講習」を受講し、入林許可書の交付を受けるか、交付を受けた方(ガイド等)の同行が必要です。
1 同行者がいる場合は、その人数は10人以内です。
2 アカガシラカラスバトサンクチュアリー(父島東平)の一部は、特別な許可を受けたガイドの同行が必要です。
3 南島は15人以内です。(※一日当たりの利用人数制限があります。)
4 母島石門は5人以内です。
外来植物の拡散防止
外来植物の種子等の拡散防止のため、指定ルートの入口(父島の指定ルート、母島の石門入口)には、靴の泥を落とすためのマットや衣服に付いた種子を除去するための粘着テープ(通称コロコロ)、プラナリア対策として酢酸スプレー(シュツシュ)を設置していますので、利用者の皆様のご協力をお願いします。
※クリックすると拡大します。
|
||||
種子除去の説明をするガイド |
プラナリアを除去する酢酸スプレー(シュッシュ) | 粘着テープが入っています。 |
利用講習
小笠原諸島森林生態系保護地域及び指定ルートを利用する場合の、利用講習は下記のとおりです。
1 簡易講習(一般村民が指定ルートを利用する場合に受講していただく講習です。)
2 調査・研究者講習(各種調査研究機関等の調査員等が、地質・土壌、動植物種、その他の調査のため、森林生態系保護地域内に入林する場合に受講していただく講習です。)
3 ガイド・環境教育指導者講習(ガイド及び森林環境教育指導者向けの講習です。)
*1,2の利用講習についは、月に1度定期的に開催しています。なお、3の講習についてはお問い合わせ下さい。
2の講習については東京でも開催しております。詳しくはこちらをご覧ください。
また、入林する方は、講習終了後、小笠原総合事務所国有林課への入林申請が必要です。
お問合せ先
小笠原諸島森林生態系保全センター
担当者:専門官
ダイヤルイン:04998-2-3403