「令和3年度 建築物における木材の利用の促進に向けた措置の実施状況」等について

（1）建築物一般における木材の利用の促進に向けた取組（令和3年実績）
令和3年10月の木材利用促進法施行により、都市等における建築物での木材利用をより一層促進するため、基本方針の対象が民間建築物を含む建築物一般に拡大されました。国としては、地方公共団体等と連携して、以下の取組を行いました。
   (ア)木材利用促進本部において、木材利用促進法に基づく新たな基本方針を策定し、これに伴う地方公共団体での木材利用方針改定について、働きかけを行いました。
   (イ)建築物木材利用促進協定制度の周知・働きかけや協定制度に係る相談窓口の設置を行うとともに、事業者や関連団体との間で協定の締結を行いました。
   (ウ)木材利用促進月間を集中期間とした多様な主体との連携による普及啓発などを行いました。
   (エ)建築物への木材利用促進のための利用環境整備に向けて、木造建築物の設計及び施工に係る先進的な技術の普及の促進、規制の在り方の検討等に取り組みました。

（2）国が整備する公共建築物における木材の利用の目標の達成状況（令和2年度実績）
令和2年度に国が整備した公共建築物のうち、令和2年度当時の基本方針において積極的に木造化を促進するとされていた低層（3階建て以下）の公共建築物について、木造で整備を行った公共建築物は132棟あり、林野庁・国土交通省の検証チームによる検証結果を踏まえた木造化率は96％でした。国が整備した公共建築物の木造化・木質化による木材使用量は5,286m3となっております。

（3）公共建築物における木材の利用の促進に向けた国の取組（令和2年度実績）
公共建築物木材利用促進関係省庁等連絡会議を開催するとともに、補助事業等により、国以外が整備する公共建築物の木造化・木質化に対する支援を行いました。また、地方公共団体等向けの木材利用促進に関する講習会、研修等を実施するなど、公共建築物における木材の利用促進に向けた取組を行いました。

（4）実施状況を踏まえて講ずべき措置
国は、基本方針に基づいて、CLTや木質耐火部材等を率先して利用しつつ、国が整備する公共建築物での木材利用を確実に推進するとともに、その取組状況の発信等を通じて、民間建築物を含む建築物一般での木材利用の取組を牽引していきます。また、建築物木材利用促進協定制度の周知等に努め、同制度の効果的な運用を図るとともに、事業者等が建築物での木材利用に取り組みやすい環境づくり、木材利用推進の国民運動の展開等に取り組みます。