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北海道森林管理局

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    北海道森林管理局長  新年のご挨拶

    渕上北海道森林管理局長北海道森林管理局長  渕上和之

    平成29年の新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

    昨年の日本経済は、緩やかな回復基調が続いたと言われる一方で、個人消費や設備投資に力強さを欠き本格的な回復基調には至らない中、英国のEU離脱決定や、米国の次期大統領選挙の結果などにより、不確実性の高まりが強く感じられる一年でした。

    北海道内の出来事を振り返りますと、北海道新幹線の開業といった明るいニュースもありましたが、何といっても未曾有の台風被害で記憶される年になると思います。

    1シーズンに2つ以上の台風が上陸したことのなかった北海道に、8月中下旬に4つの台風が連続して上陸ないし接近し、道内の広範な地域において、道路や河川、鉄道等のインフラ、農地、農作物等に大きな被害をもたらしました。

    国有林内の林地や林道にも甚大な被害が発生しており、早期復旧に全力で取り組んでいるところです。

    森林・林業行政におきましては、昨年5月に、「資源の循環利用による林業の成長産業化」、「原木の安定供給体制の構築」等を柱とした新たな森林・林業基本計画が閣議決定されるとともに、この基本計画の具現化に向け、森林法等の5つの法律が改正されました。

    これらにより、新たな施策の方向付けができましたので、今後、現場における具体的な取組を推進していくことが重要と考えています。

    特に、主伐・再造林の推進と造林の低コスト化、多様な森林づくりなどの課題にしっかりと取り組み、民有林に普及していくことが国有林の重要な使命と考えています。

    このような中、私ども北海道森林管理局では、新しい一年におきましても、以下のような課題に職員一同全力で、挑戦していく考えです。

    公益的機能の高度発揮につきましては、天然力も活用した多様な森林づくり、知床をはじめとする原生的な森林生態系の保全・管理や、レブンアツモリソウやシマフクロウ等の希少野生動植物の保護管理、関係行政機関等と連携したエゾシカ被害対策等に取り組んで参ります。

    森林資源の循環利用等につきましては、人工林資源が成熟しつつある中、道内の林業・木材産業が、競争力のある産業として発展できるよう、新たな取組に挑戦する事業体などへの木材の安定供給に努めるとともに、木質バイオマス需要増に対しても、計画的な販売や未利用資源の有効活用等により、安定供給に貢献して参ります。

    また、コンテナ苗や優良品種の導入、大型機械地拵えの拡大等により、造林の省力化・低コスト化にも取り組んで参ります。

    更に、職員一人一人の技術力や組織力を高め、地域にどのような貢献ができるのか、地域の方々と十分に対話を重ねながら取組を進めていきたいと思いますので、引き続きご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

    最後に、新しい年が皆様にとって良い年となるとともに、地域の森林・林業の再生と活力ある地域づくりの飛躍の年となることを祈念して、新年のご挨拶といたします。