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北海道森林管理局

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    手を取り合って

    民有林施業技術の普及に向けて  −森林施業技術研修会−


                                                                                                                                         【網走中部森林管理署】


    平成30年9月19日(水曜日)、オホーツク総合振興局東部森林室及び北海道森林組合連合会主催により、適正な森林資源管理における森林施業の技術・知識の向上を図ることを目的として、森林施業技術研修会が北見市留辺蘂町の民有林において開催されました。網走東部流域の市町村や森林組合をはじめ、指導林家や各地域林業グループなど42名が参加し、ドローンでの森林空中写真撮影の実演とトドマツ民有林において施業技術の検討を実施しました。

    なお、本研修会は、オホーツク地域林政連絡会議の現地検討会にも位置付けられており、網走南部・網走中部森林管理署もオブザーバーとして参加しました。

    森林施業技術研修会の様子
    森林施業技術研修会の様子

    最初に、民有林伐採跡地でのドローンの利活用について、道立総合研究機構林業試験場より説明と実演がありました。最近ではドローンの一般的な普及が進んでいますが、森林分野でもその利活用が取り組まれています。撮影動画や写真の解像度が高いこと、常に最新の森林空中写真を得られること、そして、何よりもある程度習熟すれば誰でも操作できるのがメリットです。単純に上空から森林の状況を把握したいのであれば、50~100mの高度まで飛ばせば簡単に写真や動画から現況を確認でき、事前に飛行ルートを設定すれば自動航行撮影も可能です。

    ドローン飛行の実演。安全チェックをしっかりと。
    ドローン飛行の実演。安全チェックをしっかりと。

    なお、ドローンの飛行にあたっては、航空法等(高度150mまでの飛行、近隣に建物等がないことなど)に留意する必要があり、当日も、テスト飛行においてチェックシートを活用した安全なドローンの飛行への取り組みも紹介されました。

    興味津々の参加者の皆さん
    興味津々の参加者の皆さん

    参加者の中にはドローンを初めて見る方もおり、興味津々で「購入価格はいくらするのか」「飛行中に鳥に襲われたりしないのか」といった質問が相次ぎ、ドローンを実際に手に持ち重さを確かめる方もいらっしゃいました。 

    次に場所を移して、民有林でのトドマツ人工林施業について現地検討を行いました。国有林や道有林はトドマツ人工林が多い一方で、民有林ではカラマツ人工林が多く、トドマツ人工林施業の方法についてはあまり普及していないのが実状です。ただ、民有林においてもトドマツ人工林面積は一定程度あるため、今後は伐採量も増えていくと想定され、その施業体系の確立が急務となっています。

    指導林家などを交え、トドマツ施業に関する活発な議論
    指導林家などを交え、トドマツ施業に関する活発な議論

    現地は個人所有のトドマツ50年生弱の人工林で、林地条件が良好なおかげで生育は良いですが、全体的には本数が多く少し窮屈な状況でした。

    指導林家からは「過去の間伐方法は適切だったのか」「間伐が遅れている印象がある」といった経験に裏打ちされた質問や意見が出されました。また、損傷や高齢による腐朽被害が多いことから、その原因となる林内作業時の損傷対策や早めの伐採を計画すること、などの施業における注意点も挙げられました。 

    最後に、オホーツク総合振興局東部森林室長から「道産材はこれまで比較的安価な羽柄材や梱包材等に利用されてきた。しかし、今後は集成材やCLTなどの技術開発を進め、道産材のより積極的な活用を進めていきたい」との挨拶があり、本研修会は終了となりました。

    本研修会を通じて改めて、今後人工林が主伐期を迎える中で、ドローンやGIS(地理空間情報システム)を活用した先進的な森林管理システムの技術支援、また、国有林が進めてきた体系的な森林施業方法の普及について、北海道や市町村などと連携しながら取り組みを進めていかなければならないと感じました。

    【各機関の取組の紹介】

    ★国有林の取り組み★

    国有林では、ドローンの各森林管理署への配置を進めています。国有林の森林現況の把握や林野被害の把握のための利用はもとより、市町村等の協力要請に応じて民有林での森林被害の把握のために職員を派遣しドローンを活用しています。網走南部森林管理署林森林技術指導官からは「民有林の協力要請に応じて、今後も積極的にドローンの活用を進めていきたい」と説明がありました。

    また、トドマツ人工林施業について、国有林ではトドマツ植栽を従来から進めてきたこともあり、体系的な施業を実施しています。網走中部森林管理署佐々木森林技術指導官からは、国有林の基本的な施業体系、間伐の方法などについて説明がされました。

    国有林のトドマツ人工林施業についての説明
     国有林のトドマツ人工林施業についての説明
    (網走中部森林管理署佐々木森林技術指導官

    ★北海道・林業試験場の取り組み★

    林業試験場ではドローンの森林分野への活用に関する研究を積極的に進めており、林分現況や森林蓄積把握の実用化を目指しています。トドマツ人工林施業の方法については、「トドマツ人工林施業の手引き(平成27年発刊)」を作成してホームページ上で公表し、その普及を図っています。

    また、北海道は振興局や森林室を中心に本研修会をはじめ、各種検討会等を積極的に企画し、民有林への林業技術の普及を進めています。 



    (業務グループ  堀田)

    お問合せ先

    総務企画部企画課
    ダイヤルイン:050-3160-6271