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北海道森林管理局

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     各地からの便り

    北大雨龍研究林及び幌加内町との相互交流見学会を開催

     

    【北空知支】 


    令和2年10月19日(月曜日)及び、11月10日(火曜日)の両日、空知森林管理署北空知支署管内国有林及び北海道大学雨龍研究林(以下、研究林)において、令和2年度相互交流見学会を開催しました。
    この交流会は、研究林・幌加内町・当支署が幌加内地域の森林施業における課題を共有し、その解決に向け知見を交換すること等を目的とし、毎年研究林・国有林で開催をしています。

    第1回目の相互交流見学会は研究林で開催、総勢23名が参加しました。

    本年5月に発生した「朱鞠内湖畔の森林火災跡地」を見学し、森林火災の規模、鎮火に至るまでの経過、跡地での調査研究等の説明を受けました。
    現地は遠目では葦等が繁茂し、森林火災の痕跡は目立ちませんが、林地に入ると燃えた樹木等が相当数見受けられ、森林火災の生々しさを垣間見ました。

    森林火災箇所の現状
    森林火災箇所の現状

    森林火災により表面が炭化した樹木
    森林火災により表面が炭化した樹木

    次に「筋押し表土戻し及び植栽実施箇所」を見学しました。
    表土の筋押しから約2週間程堆積した表土を戻し、アカエゾマツを植栽したものです。
    実行にあたっては、笹の根茎の復活をある程度抑え、その間に植栽木の生育及び天然更新木の発生の期待を促す等、効率的かつ効果的に更新していることが伺えました。

    筋押し表土戻し及び植栽地
    筋押し表土戻し及び植栽地

    次は、「刈払機掻き起こし・笹地下茎切断実験箇所」でした。
    現地は重機の使用できない現場で、いかに天然更新を発生させるかを課題とし、刈払機で攪乱、ルートカッターを使用し笹の地下茎を切断し回復を抑制する等、「全周切断」「側方切断」「掻き起こしのみ」「無処理」のそれぞれの処理区を設定しています。
    施工3年後の植生現存量と推移、作業実施に要するコスト等について説明があり、現在は、植生がかなり復活してきていましたが、やはり地下茎の切断を実施した箇所においては笹の復活度合の差が見受けられました。

    刈払機掻き起こし・笹地下茎切断実験箇所
    刈払機掻き起こし・笹地下茎切断実験箇所

    最後に「カラマツ天然更新試験実施箇所」を見学しました。
    「表土戻し」「通常掻き起こし」「強度掻き起こし」と異なる掻き起こしの処理を行い、周囲のカラマツ等による天然更新について調査していることや、試験地の設定にあたり、笹の根をすべて剥ぐことに作業を注意し、かつ深くなりすぎないように実施し、表土は約1ケ月程堆積した後に戻し、その後それぞれの処理ごとにプロットを設け調査されています。
    現地に設置してあるシードトラップを見た際には、カラマツ以外にもカンバ類等もあり、今後の天然更新発生が期待されることを感じました。

    カラマツ天然更新試験箇所
    カラマツ天然更新試験箇所

    第2回目は、11月10日(火曜日)、国有林で開催し、前日からの降雪等による悪天候の中、総勢33名が参加しました。

    最初に今年度実施した「鷹泊支線林道新設工事箇所(林業専用道)」の見学を行い、担当者より工事の施工内容、林道・林業専用道の規格、路面排水工・溝渠工等について説明を行い、質疑応答の際に「研究林では直営で林道設営等を行っているので、構造物等を使用することがないので、今回見学ができて良かった」等の意見がありました。

    鷹泊支線林道新設箇所現地
    鷹泊支線林道新設箇所現地

    次に「表土戻し地拵及びコンテナ苗植栽試験箇所」を紹介しました。
    表土戻しは、研究林で長年取組まれてきた天然更新を促進する地拵方法であり、2年前の見学会で研究林の表土戻し施工地を見学し、今回当支署でも初めての試みとして実行しました。
    表土戻し地拵で使用した機械や作業方法、また植栽したコンテナ苗とその植栽仕様について担当者より説明し、事前に撮影した地拵後の写真を準備し、作業の課題など説明し、雪に埋まった苗木を確認するなどしました。
    今後の課題として、8月に表土戻しを行い笹の根茎は切断できているものの、10月には新芽の再生が見られたため、笹の回復の早さへの対策が必要であることを説明しました。
    参加者から「刈幅列の両端の根茎を深く掘ることである程度笹を抑制できるのではないか」「使用機械の爪の間隔を広くすれば、表土を掻く回数は増えるが、笹の地下茎をより切断しやすくなるのではないか」等の作業方法の改善に繋がる意見が出されました。

    表土戻し地拵及びコンテナ苗植栽箇所
    表土戻し地拵及びコンテナ苗植栽箇所(10月下旬撮影)

    クリーンラーチコンテナ苗
    クリーンラーチコンテナ苗

    今回の見学会を通じて、いかに笹等の植生の成長を抑制するかが今後の鍵となると感じました。
    植栽木の成長及び天然更新により発生した更新木等の成長を促すため、根茎の除去を含む表土戻し地拵等作業の更なる効果を発揮できる工程の確立に向け、引き続き相互交流見学会等を通じ、お互いに取組み等の情報・知見を共有し、寒冷多雪地域での森林づくりの課題解決に向けて取組んでいきたいと思います。



    (主任森林整備官 秋葉)

    お問合せ先

    総務企画部企画課
    ダイヤルイン:050-3160-6271

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