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北海道森林管理局

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     各地からの便り

    一貫作業システム実行後の現地検討会を開催しました

    【十勝東部森林管理署】 


    平成30年8月7日(火曜日)に「一貫作業システム実行後の現地検討会」を開催しました。
    当日は、十勝総合振興局、当森林管理署管内の足寄町、陸別町、浦幌町のほか、隣接の上士幌町、遠く豊頃町及び市町村森林整備計画実行管理推進チーム構成員である林業事業体からも参加していただき、森林管理局関係者と合わせて73名が参加しました。
    当署では、地域課題の解決に向け、「列状間伐の推進」や「森林作業道の作設技術の普及」、「コンテナ苗の活用」に関わる、低コストで効率的な施業への理解と普及に向けた取組みを行っております。
    昨年度、当署で初めて実施した「一貫作業システム」のうち、大型機械地拵作業の実行中に現地検討会を開催したところ、参加者から「この現地が施業の省力化・軽労化につながるか今後検証して欲しい」との意見が多かったことから、今年度も同じ現地で検討会を実施しました。
    (昨年の現地検討会の内容はこちらをご覧下さい。)

    5月にトドマツを植栽した大型機械地拵箇所
    5月にトドマツを植栽した大型機械地拵箇所
    (今年度の下刈は不要、来年度も不要の見込み)

    初めに署長から「皆様からご意見をいただきながら施業の省力化、軽労化を模索していきたい」との挨拶があり、続いて三間総括森林整備官から、昨年度実施した施業とその後の植栽と下刈について説明しました。

    現地検討会箇所
    現地検討会箇所
    (湿地を挟み、奥が人力地拵箇所、8月下刈済)

    現地は、伐採幅30m、残幅60mの帯状伐採を行った箇所です。
    この地域では、筋刈3m、残し幅4m、苗間1.5mの2条植、ヘクタール当たり2千本の植栽が一般的ですが、この箇所では、将来機械の導入を見据え、筋刈2m、残し幅3m、苗間1.3mの1条植、ヘクタール当たり1.5千本の仕様を検討していること、大型機械が導入できれば、笹根を切断(剥ぎ取り)でき、最低2年は下刈が不要と考えられ、3年目に必要があれば再度大型機械で根茎を除去すると下刈作業自体が不要になると思料されることを説明しました。
    また、以前の検討会で笹根を剥ぎ取ってしまうと、土壌が露出し、雪解け水や大雨で土や苗木が流されてしまうのではという指摘があった点について、筋刈り内に伐根等を利用した緩衝帯を設けて対応することで効果が認められたことを紹介しました。

    将来の機械の導入を見据えた4mの残幅
    将来の機械の導入を見据えた4mの残幅

    この春に植付けを行った請負者から機械で地拵えを行った箇所と人力で地拵えを行った箇所の違いを聞き取りしたところ、「機械地拵の箇所は笹根が切れているため、作業感覚も効率も良かった、特にバケットで笹剥ぎを行った箇所は笹根がないので最も良かった」との感想も紹介しました。
    人力地拵と機械地拵のコストを比較すると機械地拵の方が高いですが、3年目の根茎除去作業でその後の下刈も不要になればコストに差がなくなり、その分下刈の軽労化につながることが期待されます。
    その他、列状伐採の安全性、効率性、一貫作業システムのメリットについても説明しました。

    参加者から「3年目の根茎除去の際、このボサの上を機械が走行できるのか」との質問があり、「ある程度の均しは必要であり、走行に支障あるものは60mの残し幅に存置する」ことを説明しました。
    また、「トドマツを植栽した理由、国有林のトドマツの下刈は5年なのか」との質問には、「この現地はカラ-トド複層林を目標としているが、地域のカラマツ資源保続の観点からカラマツ適地はカラマツを植栽する考えであり、トドマツの下刈は当署では6年であるが、大型機械地拵とコンテナ苗を用いることで地拵から5年での早期の終了を目標に施業の省力化に取り組んでいる」ことを説明しました。

    参加者からの質問
    参加者からの質問

    次に、作設後約1年経過した森林作業道の状況を確認しました。
    樋口森林整備官から「森林作業道の維持には水処理がポイントで、沢側を高く山側を低くすること、現地発生材を用いて路面の補強を行う。道路の傾斜は14度以内におさえる」といった作設時の留意点を説明しました。

    簡易で丈夫な森林作業道
    簡易で丈夫な森林作業道

    北海道森林管理局からは、「北海道国有林では多様な森づくりを進めていること、伐採時から下刈不要の施業を検討する必要があること、トータルで低コストと軽労化を考えること」など森林づくりの方向性について説明がありました。
    最後に十勝総合振興局松田林務課長から「今回の現地検討会で紹介された国有林の取組みをすぐに民有林施業に取り入れることは現在の補助制度上難しい。トータルで低コストや軽労化につながる可能性は理解できる。下刈の軽労化は必要であり、民有林への取込みを考えていかなければならない」とのコメントがありました。

    民有林と国有林では制度等に様々な違いがあり、すぐに普及や定着が進まないなどの事情もありますが、今後も当署では国有林のフィールドを活用して、実証実験やこれまでの取組みで得られた実績や蓄積したデータを示したり、現地検証の場を設ける等して、民有林関係の皆様と一緒に課題の解決に向け取り組んでいきたいと考えています。 

     

    (森林技術指導官 今野)

     

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    総務企画部企画課
    ダイヤルイン:050-3160-6271

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