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北海道森林管理局

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     各地からの便り

    岸苗畑、クリーンラーチ採種園の見学会

    【西紋別支署】 


    平成30年6月4日(月曜日)、網走西部森林管理署西紋別支署の職員を対象に、滝上町にある岸苗畑および、クリーンラーチ採種園の見学会を実施しました。
    苗木のできる過程や、クリーンラーチ・スーパーF1などの品種、コンテナ苗などの新しい技術を学び、育苗技術についての知識を深めるために、今回の見学会が企画されました。
    見学会では、有限会社岸苗畑の社長であり、全国山林種苗協同組合連合会の会長でもある岸紘治氏に、樹種による苗木の特性や、品種開発して作られたクリーンラーチ・スーパーF1の特徴などを解説していただきました。

    岸苗畑社長

    岸苗畑社長・全国山林種苗協同組合連合会会長岸紘治氏

    クリーンラーチとスーパーF1はともにグイマツとカラマツの優れた系統をかけ合わせることによって作られた品種で、クリーンラーチは材積成長が優れ、高い二酸化炭素吸収能力を示し、スーパーF1は材の強度と幹の通直性に優れます。
    また、コンテナ苗は裸苗に比べ育成に手間がかかりコストが高くなるものの、山林に植えたときに根がむき出しの裸苗よりも根付きやすいという利点があります。

    コンテナ苗(クリーンラーチ・挿し木直後)
    コンテナ苗(クリーンラーチ・挿し木直後)

    クリーンラーチとスーパーF1、コンテナ苗はともに今後の普及が期待されています。
    コンテナ苗(クリーンラーチ・出荷前)
    コンテナ苗(クリーンラーチ・出荷前)

    クリーンラーチの苗にとって最適な照度となるようにハウスで光量を調整し、養分の吸収が良いように水にもこだわるなどの細かな工夫についても説明していただきました。


    コンテナ苗の説明を受ける職員
    コンテナ苗の説明を受ける職員

    また、岸社長には採種木の高齢化によって種子生産機能が低下し、苗木を作るための種子が不足している現状についても教えていただきました。

    次に、滝上町林政課千頭課長補佐に滝上町によるクリーンラーチ採種園造成について解説していただきました。

    滝上町林政課 千頭課長補佐
    滝上町林政課  千頭課長補佐

    種子の不足に加え、人工林が利用期を迎え、再造林用の優良な苗木の需要が高まる中、新たな採種園の造成が求められています。そんな中、北海道の「特定増殖事業計画認定」を受けた滝上町によるクリーンラーチ採種園の造成が平成29年に行われました。クリーンラーチの親となるグイマツ精英樹「中標津5号」(特定母樹)とカラマツ精英樹(花粉樹)が合計で360本植えられ、早ければ平成40年頃にはクリーンラーチの種子が採取できるそうです。


    クリーンラーチ採種園造成地
    クリーンラーチ採種園造成地

    今回、岸苗畑、クリーンラーチ採種園の見学をさせていただき、人工林が苗畑による育苗や、採種園からの種子の供給に支えられて成り立っていることが深く理解できました。


    クリーンラーチ採種園の説明を受ける職員
    クリーンラーチ採種園の説明を受ける職員

    最後に参加者全員でお礼の言葉を告げて見学会は終了となりました。お忙しいなか貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

     

    (業務グループ 谷)

     

    お問合せ先

    総務企画部企画課
    ダイヤルイン:050-3160-6271

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