このページの本文へ移動

北海道森林管理局

    文字サイズ
    標準
    大きく
    メニュー

     各地からの便り

    林木育種技術講習会(カラマツ採種園の再造成)

    勝山カラマツ採種園遠景

    【網走中部森林管理署 


    平成30年5月16日(水曜日)から17日(木曜日)にかけて、勝山カラマツ採種園(置戸町)にて開催された森林総合研究所林木育種センター北海道育種場主催の「林木育種技術講習会」に参加しました。

    勝山カラマツ採種園の整備などについては、カラマツ種子を安定的に生産することを目的として、平成26年に北海道育種場と網走中部森林管理署との間で「勝山採種園の取り扱い(カラマツ)に関する覚書」を締結しており、今回の講習会もその一環の取組として実施されたものです。


     ★なぜ今、採種園の整備が必要なのか★

    山に植えるトドマツなどの苗木は、山から採取した種子(山採り)か、採種園から採取した種子から生産されています。
    特に、採種園から採取された種子は、成長や材質、抵抗性などに優れた苗木を混植し、任意交配により遺伝的に優れた採種木から採取されているため、山採りの種子から生産された苗木よりも優れた苗木を生産することができます。
    また、採種園ではそういった優れた種子を大量に、かつ、安定的に生産することができるのも特徴です。

     
    岐阜トドマツ採種園(北見市常呂町)
    岐阜トドマツ採種園(北見市常呂町)

    北海道や北海道森林管理局では、カラマツやトドマツ、アカエゾマツなどの採種園を道内に35箇所整備しています。
    しかし、近年では、全国的に人工林が伐採と更新の時期を迎えているなかで、採種木の高齢化による種子生産機能の低下が問題となっています。
    特にカラマツについては、苗木の需要が増大しており、種子の供給も山採り種子に依存していることもあり、遺伝的に優れた種子を安定的に供給できる採種園の整備が急がれています。


     ★網走中部森林管理署の取り組み★

    網走中部森林管理署では、こうした状況を踏まえ、平成26年度から勝山カラマツ採種園の整備に取り組んでおり、平成29年度には採種園の伐採を実施し、再造成を実施しています。


    伐採後の勝山カラマツ採種園
    伐採後の勝山カラマツ採種園

    ★林木育種技術講習会の内容★

    講習会当日は、北海道育種場による採種園整備に関する講習に加えて、実際に苗木の植栽も実施されました。
    今回の講習会には、主催の北海道育種場、網走中部森林管理署職員に加えて、北海道水産林務部森林整備課、北海道森林管理局、近隣森林管理署職員の参加もありました。

    北海道育種場千葉育種技術専門役による植栽指導
    北海道育種場千葉育種技術専門役による植栽指導 

    まず、北海道育種場の千葉育種技術専門役より、採種園の整備に関する講義と実際の植栽指導についてお話があり、早速、採種園再造成の作業に取り掛かりました。

    植栽位置の設定
    植栽位置の設定

    採種木は効率的な自然交配を目指すため、方形区画で規則正しく配置する必要があります。ひたすらメジャーを張って距離を測り、正確に位置を決めます。

    植栽の様子
    植栽の様子。しっかりと育ちますように、と思いを込めながら

    植栽位置を決めたら、その位置に決められた苗木を間違えないように確認しながら植えます。
    なお、今回植えた苗木は、つぎ木(台木に増殖の対象となる個体の一部を接合させる方法)により増殖したカラマツの精英樹(成長などに優れた樹木)に加えて、グイマツ精英樹も植栽しました。
    将来的には、これらが交配し、グイマツ雑種F1の種子を生産することを目指しています。
    グイマツ雑種F1は、カラマツよりも成長が早く、ネズミによる食害にも強く、需要の高い樹種です。

    植栽後の様子。
    植栽後の様子。精鋭たちが整然と並びました。

    2日目は雨にも負けず植栽作業を続け、作業が終わった頃には、すっかり晴れ間が広がりました。
    今回植えた苗木たちが順調に成長し、最終的には優良種子の生産の担い手となるよう祈念して、今回の講習会は無事終了となりました。
    網走中部森林管理署では、引き続き採種園の整備を続け、地域林業への貢献を目指して参ります。

    最後となりましたが、今回の採種園整備に協力頂いた北海道育種場の皆様と、北海道水産林務部森林整備課  保護種苗グループ主査様に、この場をお借りして御礼申し上げます。


    (網走中部森林管理署業務グループ  堀田)

    お問合せ先

    総務企画部企画課
    ダイヤルイン:050-3160-6271