市民のみなさんとオオハンゴンソウ駆除作業~利根別自然休養林
~特定外来生物から貴重な自然を守る~

7月26日(日曜日)、岩見沢市の利根別(とねべつ)自然休養林において、この森の貴重な自然環境を脅かす存在である特定外来生物「オオハンゴンソウ」の駆除作業が「利根別自然休養林研究会」の主催で実施され、この作業に空知森林管理署からも署長をはじめ担当職員が参加、協力しました。 |
利根別自然休養林は岩見沢市の市街地に隣接し、市民の憩いの場として親しまれている国有林です。
全域が鳥獣保護区及び水源かん養保安林、保護林に指定されており、トドマツ、エゾマツの針葉樹のほか、シナノキ、ミズナラ、イヌエンジュ、アサダなど約50種の広葉樹とヤマシャクヤク、クルマユリ、ヒトリシズカ、ミズバショウなど300種に及ぶ野草が見られます。また、30種以上の野鳥の繁殖地として学術的に価値の高い森林です。
しかし、近年、もともとこの森には存在しなかった外来植物が侵入、繁殖し、この森の植物を駆逐する勢いとなってきています。
その中でも、北米原産で人の背丈ほどから2メートル以上に成長する大型の多年草であるオオハンゴンソウは、外来生物(海外起源の外来種)であって、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすものとして特定外来生物に指定されています。
そこで、平成23年から市民団体が中心となり、はるかな昔から多くのさまざまな種類の生き物たちが暮らし、作り上げてきた豊かな自然環境を保全していくため、これらの外来植物の駆除作業が行われています。

5回目となった今年は、21名の参加者で、「くじら鈎(かぎ)」を使い、オオハンゴンソウを根こそぎ抜き取る作業を行い、2時間の作業で約50キロを駆除しました。

主催者によると、この5年間の駆除活動で林内のオオハンゴンソウの分布域はわずかながら縮小しつつあり、1~2年以内には根絶を期待できる区域もあるようです。

閉会のあいさつをする田之畑署長(左)と一仕事終えて笑顔のみなさん
当署としても市民のみなさんと協力しながら、利根別自然休養林の自然環境を守って行きたいと考えています。
みなさん、大変お疲れ様でした。
(妻鳥 主任森林整備官(森林ふれあい担当))
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