管内の国有林
上小阿仁支署管内の国有林を紹介します。
保護林
原生的な天然林や貴重な動植物の保護、遺伝資源の保存等のため、特に重要な国有林を「保護林」に設定しています。管内には以下の5箇所の保護林が所在しています。
番鳥森(ばんどりもり)・大仏岳(たいぶつたけ)生物群集保護林(2055林班)
番鳥森から大仏岳に至る一体に分布している原生的なブナ林の保護および大仏岳山頂付近の風衝地に分布する岩壁植生の保護のため設定しています。(面積 80.84ha)
太平山周辺生物群集保護林(2068林班ほか)
急峻な地形内に広域的に分布する高齢級ブナ林の保護およびオサバグサ、コアニチドリ等の貴重群落・貴重種の生育環境の保護のため設定しています。(面積 4,439.10ha)
森吉山クマゲラ希少個体群保護林(1034林班ほか)
昭和40年に国の天然記念物に指定されたクマゲラとその他鳥獣の生息地および繁殖地を保護することを目的に設定しています。(面積 329.80ha)
奥羽山脈北西部生物群集保護林(2018林班ほか)
秋田県内では標高700m~800m程度以下に分布している天然スギが、標高950m付近にまで孤立的に群生しているほか、クロベキタゴヨウ、ブナ等がまとまって混生分布する原生的な天然林となっています。(面積 1061.85ha)
幸屋ウダイカンバ林木遺伝資源希少個体群保護林(2005わ林小班)
ブナ二次林内に混生している密度の高いウダイカンバの林分が存在しています。(面積 14.24ha)
レクリエーションの森
「レクリエーションの森」は、自然観察教育林、森林スポーツ林、野外スポーツ地域、風景林、風致探勝林、自然休養林の6種類に区分され、それぞれの森林の特徴や利用の目的に応じて設定されています。
自然観察教育林
自然の変化に富み、小中学生の自然観察学習に適した森林です。野生動植物を観察したり、森林の働きなどを学ぶことができます。
上大内(かみおおない)沢(上小阿仁村)132に林小班ほか
大正13年来、収穫試験地として調査してきたところで、往事の天然スギ林の構造を知るうえで、貴重な林分(林齢約230~280年生)となっています。近くには林齢80年生以上のスギ人工林があり、天然林と人工林の施業方法の違いを手近に観察することができます。
また、当地には「森の巨人たち100選」(林野庁)の一つに選ばれた「コブ杉」もあります。
野外スポーツ地域
スキー場やホテル施設が一体となった地域です。雄大な自然の中で、爽快な汗を流すことができます。
森吉山阿仁スキー場(北秋田市(旧阿仁町))2003林班ほか
雪質と積雪量に恵まれ、ゴンドラ・リフトが整備されています。ブナ林を縫うコースは、眺望に優れ、爽快なスキー・スノーボードを楽しむことができます。
その他のみどころ
小又(こまた)峡(北秋田市(旧森吉町))1029林班ほか
ノロ川原生林に源を発し、大小100余りの瀑布とおう穴、深渕からなる原生峡で、昭和4年に秋田県の史跡名勝天然記念物に指定されました。全長は約6kmあり、そのうち約1.9kmに渡って遊歩道が整備されています
桃洞(とうどう)・佐渡(さど)スギ(北秋田市(旧森吉町、旧阿仁町))2019林班ほか
標高800~950mのブナ帯上部に分布し、天然スギの垂直分布と比べ異例であることから学術的価値が高く、昭和50年に国の天然記念物に指定されています。
安(やす)の滝(北秋田市(旧阿仁町))2019林班ほか
旧阿仁町の自然を代表する壮麗な滝で高さ90mと30mの二段構造となっています。新緑や紅葉が滝とマッチした情景を楽しむことができます。
なお、この滝は悲恋伝説が伝えられており、この滝に登ると恋がかなえられるといわれています。
お問合せ先
林野庁東北森林管理局米代東部森林管理署 上小阿仁支署
〒018-4401秋田県北秋田郡上小阿仁村沖田面字野中376-13
IP:050-3160-5820 TEL:0186-77-2422