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白神山地の面白い生態(2)

倒木更新

倒木更新

森林では常に更新(世代交代)が行われているが、老齢木や被害木が倒れたあとにコケが生え、その上には稚苗が芽生えやすくなる。稚樹はやがてその倒木を栄養として成木となり、倒木はやがて朽ち果て消えてしまう。写真はかつてあったろうと思われる倒木の跡がトンネルとなっているもの。
(十二湖にて)

チシマザサの天狗巣病

チシマザサ天狗巣病

別名魔女の箒(ほうき)と言われる植物の病気の一種で天狗巣病というものだ。写真は、チシマザサに出たもの。天狗巣病には、このほかサクラ、キリ、モミなどの樹木の他、草本にもある。菌類、マイコプラズマなどが病原として知られている。

ブナの稚樹大発生

ブナの稚樹大発生

平成12年はブナの実が大豊作であった。写真は2次林の林床であるが、足の踏み場もない程だ。見て解るとおり、閉鎖期の暗い林内のため日照不足となり、樹勢は衰え枯死する運命にある。ほとんどが立ち枯れ病やネズミなどにより消失することとなるであろう。空間(ギャップ)が有れば、立つ瀬もあるが、ここでは無理。これも、巧みでダイナミックな自然生態の一面である。

アカネズミ?が大発生

アカネズミ?が大発生

13年度はアカネズミが大発生した。林道、歩道を通ると何度となくネズミが横断する。長く山へ入っている人もこれほどのネズミの発生は見たことがないとの話だ。
タケノコ(ネマガリタケ)の根元をかじられているのをよく見かけるのは、彼らの仕業でないかと思っている。タカなどの高次消費者も喜んでいるだろう。いずれ食糧難が訪れ、自然の摂理が調整してくれることとなる。
(ウラジロヨウラクの上でくつろぐネズミ君)

胴が枯れてもなお、生き残るブナの老木

胴が枯れてもなお生き残るブナの老木

皮一枚で生き残るブナの老木。かつて腐れが入り、樹幹は既にほとんど消失している。しかし、樹皮はしぶとく生き残りその縁の部分は巻き込んで大きく盛り上がっている。なお樹勢は盛んである。上部の樹冠部をみると、たくさんの枝にまだ青々として葉をつけ、光合成をしているようだ。まだ、しばらくは長生きするだろう。その生命力に元気づけられ、思わず拍手を贈りたくなった。
(小岳登山道にて)

チシマザサの開花

チシマザサの開花

竹の開花病というのがある。竹は60年からそれ以上の期間に一度くらい花を咲かせる。普通は長期間花が咲かず、一旦咲くとその一帯の竹は枯れるという。枯れるので病気扱いしているが、ササの開花は咲いても枯れないとのことなので、これも開花病と言っていいのか・・・?。ササは開花すると実がなり、ネズミが発生すると言われる。地名にも残っており、笹子、次年子(いずれもじねんごと呼ぶ)というのがある。
(七座山にて)

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