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5枚葉のツクバネソウ
たいていの植物図鑑では、ツクバネソウの葉は4枚と書いてあるが、写真に見られるように5枚葉のものもある。
フガクスズムシソウ
ブナの樹上に着生するラン科の植物。
密生したトチノキの稚樹
通常トチは、個々に離れて発芽するのが自然の状態と考えるが、この写真のものは密生した状態で一斉に発芽している。この近くではトチの大木が見あたらなかったことから、ドングリ(ナラ類)をリス、ノネズミなどが貯食のため1カ所に集める行動と同じものと推定したが、トチの実に含まれる猛毒のサポニンがそれで抜けるのかはわからない。
多様な森林の動植物の生活の一端か、それとも人の仕業か?森のミステリーである。
オヒョウの葉
ニレの仲間で一見キツネの顔を連想する葉形をしており、九州、四国にも分布するとされるが、このあたりではあまり馴染みがない。
北海道では、かつては、アイヌの人々がオヒョウの樹皮を繊維にして衣服(アツシ)に使ったとのこと。
ブナの普通の波状縁の葉(左)と鋸歯葉(右)
左は普通によく見かける波状の縁をしたブナの葉だが、右は鋸歯をもったブナの葉である。ブナ林を観察していると見かけることがある。トポフィシス(位置の理論)の葉形の変化の可能性がある。このような例としては、このほか、イブキビャクシン、ヤマグワ、カクレミノ、ヒイラギなどにもみられ、一つの個体の中で葉の切れ込みや鋸歯があるものとないものがあり、先祖返りともいわれる。
3枚翼をもつミネカエデの種子
カエデ類の種子の翼は、通常2枚であるが、写真(ミネカエデ?)のものは3枚の翼をもっている。