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マツノマダラカミキリ Monochamus alternatus

 

分類

コウチュウ目 カミキリムシ科

分布

北海道を除く各県

(青森県では被害は発生していない)

被害

マツ類の穿孔性害虫。松枯れの原因マツノザイセンチュウの媒介者。マツ内にマツノザイセンチュウが侵入すると、1週間程で樹脂の流動が止まり、やがて衰弱して枯死する。

生活史

成虫の脱出は東北では6月~7月。成虫は健全なマツの枝を食べるが、このとき体内のザイセンチュウがマツに感染する。雌は衰弱・枯損したマツの樹皮に噛み痕をつけて産卵する。幼虫は形成層を食害した後、材内に穿孔して材部を食害する。東北地方では幼虫で越冬し、翌春蛹化、羽化脱出する。一年一化であるが一部に2年一化のものもいる。

 

産卵痕

産卵痕

被害木

産卵痕(右は拡大)

被害木

 

マツノマダラカミキリ幼虫

幼虫

幼虫

穿入孔

 脱出孔

ザイセンチュウ

 材入孔

  脱出孔

マツノザイセンチュウ

←ザイセンチュウが侵入し、樹脂滲出が停止したアカマツ。葉が赤くならない初期には、この方法でセンチュウの侵入を診断する。

 

→健全木では樹脂が滲み出る。このため、カミキリは産卵できない。

松枯れ(健全木)

天敵

巣箱

巣箱

アカゲラ

アカゲラはカミキリの幼虫を捕食する能力が高く、生息密度の高い地域では材内の幼虫の90%以上が捕食された例もある。 キツツキ類を誘致することによって松枯れ被害を軽減しようと、巣箱設置の取組が行われている。

お問い合わせ先

朝日庄内森林生態系保全センター
電話:0235-58-1730
FAX:0235-58-1731
〒997-0404 山形県鶴岡市下名川字落合3