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プレスリリース

平成24年8月20日

東北森林管理局

早池峰山周辺地域のニホンジカの生息状況・森林影響等調査の結果について(概要要旨)

 

早池峰山周辺地域において、ニホンジカが森林内で散見されるとの情報があったことから、昨年の6月から早池峰山周辺地域森林生態系保護地域におけるニホンジカの生息状況や森林への影響の調査を実施しました。

その調査結果について、お知らせします。

 

1 調査結果

(ア)生息密度調査
   20km×20kmの調査対象区域を100メッシュ(1メッシュ:2km×2km)に分けて、各メッシュごとに、調査を実施したところ、ニホンジカの生息密度は、0.2頭/km2~87.1頭/km2で平均3.9頭/km2と推定された。 
   文献で示されているニホンジカの森林被害許容密度は「針葉樹林では4頭/km2、広葉樹林では12.5頭/km2」とされているが、調査結果の平均3.9頭/km2は森林被害許容密度を下回っている。一方、調査対象区域内におけるシカ生息密度4頭/km2以上のメッシュを抽出すると24メッシュで、ほとんどは調査対象区域の北東側と南西側のメッシュである。

(イ)森林影響・食痕調査
    自生植物に食痕のあったメッシュは82メッシュで、木本ではウワミズザクラ、オオカメノキ、ミヤマガマズミ、ヤマグワ、ミツバウツギ、エゾアジサイ、草本ではウワバミソウ、クマイザサの食痕が多かった。

 (ウ)希少植物調査
    早池峰山山頂南斜面の高山植物地帯に生育する希少植物のニホンジカによる摂食状況を調査した結果、指定植物11種のうち、   ナンブトウウチソウ1種にシカ類による食痕を確認した。なお、高山植物地帯における生息密度は0.0 ~2.9頭/km2 と低い結果となった。

2 被害防止対策の検討

シカ生息密度が森林被害の許容密度を上回っている箇所が24メッシュ存在すること及び早池峰山頂付近でニホンジカを目撃したという未確認情報もあることから、今回実施した調査プロットに加えて、生息密度の高い箇所に、新たに調査プロットを加えて、ニホンジカ監視モニタリング調査を引き続き実施する。さらに、岩手県と連携して、捕獲頭数を増やす等の生息密度調整などについて検討を行う。

プレスリリース(PDF:65KB)

 

 



 

 

お問い合わせ先

担当者:企画官(自然再生)
代表:018-836-2014(内線2492)
ダイヤルイン:018-836-2211
FAX:018-836-2012

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