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下北森林管理署

「本州最北端の村での森林官生活」

森林官(易国間担当区)

北野 喜彦

  私が勤務する下北森林管理署 易国間(いこくま)森林事務所は、青森県の下北半島の北部に位置する、風間浦村にあります。風間浦村は本州最北端にある村で、東はむつ市、西はマグロで有名な大間町、北は津軽海峡に面し、東西20km、南北8kmと細長く、総面積の約96%が山林、原野という自然豊かなところです。また、森林事務所から歩いて5分ほどで海岸にでることができ、晴れた日には、津軽海峡の向こう側に北海道を望むことができます。

 津軽海峡

津軽海峡

 易国間森林事務所が担当する国有林は、風間浦村の国有林(5,200ha)と、むつ市、大畑町の一部の国有林(1,000ha)を併せた、約6,200haです。そのうち、スギ、アカマツ、カラマツなどを植栽した人工林が約3割で、ヒバ、ブナ、ミズナラなどを主体とする天然林が約7割を占めています。

 多様な樹種がある中で、易国間森林事務所の特徴となる樹種と言えば、やはり日本三大美林に数えられる青森ヒバでしょう。1年前に易国間森林事務所に赴任し、初めてヒバの木を見ましたが、赤みのかかった褐色の樹皮は、スギやヒノキとは違った独特の雰囲気があります。ヒバの成長はスギに比べて遅いようで、昨年、90年前に植えたヒバの木を調査した時は、その多くが直径30センチ程にしか成長していませんでした。ただ、長い年月をかけてゆっくりと成長するからこそ、緻密で狂いが少なく、木目も細やかで美しい木材となるようです。

 ヒバ林

ヒバ林

 近年、ヒバの天然林については大径木が減少し、ヒバ材の供給量も減少しています。このような状況を踏まえ、将来のヒバ林の拡大・充実が図られるようヒバ林の復元を図ることを目的とした取組も進められているところであり、今年度は管内においてヒバコンテナ苗による低コスト育林手法の実証試験を行う予定となっています。

 ヒバコンテナ苗

ヒバコンテナ苗

 普段の業務では、臨時作業員の方2名とともに、森林の状況の調査、保育作業の実施状況の確認、林道の維持管理作業等のために、ほぼ毎日山に出かけていき、整備された登山道ではなく、道無き道を歩き回っています。山の中には、クマ、ニホンザル、ニホンカモシカ等の動物も多く生息しています。こうした豊かな森林を健全に維持し、将来にわたって継続的に利用していけるよう、今後とも、日々の業務に取り組んでいきたいと考えております。

お問い合わせ先

下北森林管理署

〒035-0041
青森県むつ市金曲一丁目4番6号
TEL 050-3160-5885
FAX 0175-22-1134

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