ホーム > 森林への招待状 > 森林官紹介! > 森林・林業日本一の町の様々な取り組み


ここから本文です。

 

三陸中部森林管理署

森林・林業日本一の町の様々な取り組み

森林官(世田米担当区)

安藤 菜穂

 

 

私の勤務する世田米(せたまい)森林事務所は、岩手県の南東部に位置する住田町にあります。

森林資源の豊かな住田町は『森林・林業日本一の町づくり』を宣言し、様々な取り組みを行っています。例えば、町産材を活用するため木工団地を設立し、全国に先駆けて森林認証を取得しました。

近年では、東日本大震災の際、独自規格の木造仮設住宅をいち早く供給したことや、町産材を使用した役場新庁舎の完成が話題を呼びました。

 

住田役場

町産材を使用した住田町役場の全景

  

また、地域の森林に精通した人や、学識者を講師に招く森林講座を開催し、人気を博しているほか、用具に木材を使い、子供からお年寄りまで楽しめるスウェーデン生まれのスポーツ『クッブ』の普及活動も行っています。

クッブ2

クッブの巨大オブジェ

 

 町の林業関係者の間でも、様々な取り組みが自主的に行われており、その一つに、有志で開催する『丸太早切り大会』があります。

 安全で効率的な伐木作業の基礎は、チェーンソーの目立てにあります。正しく目立てされた歯を使えば、切断速度が格段に上がるほか、機械の振動も小さくなり、使用者の身体の負担が少なくなります。早切りの競技を通じ、目立て技術等を普及し、安全意識を向上させたいとの思いから始め、昨年で第七回を数えたとのこと。伐木技術の世界大会である『世界伐木チャンピオンシップ』の規定にならい、安全のための防護服も完全着用です。

 自分も昨年、主催者より声をかけていただき、大会に挑戦することになりました。

 用具等はお借りしての参加でしたが、目立てだけは自分で行いました。30㏄のマシンを手に、38センチのスギ丸太に挑んだ結果、タイム33秒47。同じ排気量のトップ選手に対し、倍近くの差をつけられての最下位でした。意気消沈しながら目立て仕直していると、周囲の選手から口々に指導が入ります。まさに大会を通じた技術交流。ちなみに最速の選手は、70㏄のマシンを使い、3秒台で切断します。まるで豆腐を切るかのよう!少しでも近づきたいものです。

 この他にも、町内の様々な取り組みに参加する機会をいただいています。貴重な経験を業務に生かすとともに、町作りのお手伝いにもなれば幸いと感じています。

 

開始2

切断  

観客の見守る中、競技開始

切断する選手とレフェリー

 


  

お問い合わせ先

三陸中部森林管理署
〒022-0003
岩手県大船渡市盛町字宇津野沢7番5号
IP:050-3160-5910
TEL:0192-26-2161
FAX:0192-26-4279

森林管理局の案内

リンク集