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青森森林管理署

森林官紹介!(平成27年10月)「津軽最北端より」

地域統括森林官(三廐・竜飛担当区)

今  憲人

 

    私が勤務する青森森林管理署三廐森林事務所は津軽半島の最北端にある森林事務所です。青森市から約60km、車で1時間15分程度、外ヶ浜町(旧三廐村)にあります。

    三廐(みんまや)と言う地名は三つの廐(=馬小屋)を表す言葉ですが、源義経の北行伝説に由来しています。義経が北海道への渡海で当地に滞在した時、旅の安全を観世音菩薩に祈願したところ海岸の三つの洞窟に駿馬が現れ無事渡海を果たし、その馬が北海道で役だったとの伝承から来ております。

三厩森林事務所の管轄エリア(緑色)

三廐森林事務所の管轄エリア(緑色)

    当地の名所の一つに、歌謡曲「津軽海峡冬景色」や青函トンネル青森側の玄関口として有名な龍飛岬があります。龍飛岬は津軽海峡特有の強烈な風雪、間近に見える北海道が地勢的特徴です。幕末の志士で有名な吉田松陰が歩いた「みちのく松陰道」は大半が国有林地区内にあります。

    この道は北方沿岸警備の現状を視察するため、吉田松陰が尾根を挟み隣接する日本海側の小泊から当地へ移動したルートであり、歴史遺産を体感できるトレッキングコースとして、最近注目されております。 

吉田松陰が辿った道

吉田松陰が辿った道

    また、管轄区域には「増川ヒバ施業実験林」があります。当実験林のある三廐地区増川川上流部流域は、日本三大美林の一つ「青森ヒバ」の一大産地として長い歴史を有しています。

    実験林は職場の大先輩である松川恭左氏が、下北大畑の国有林と同様に一九三一年に設立した約200haの特別地区です。同氏が確立したヒバ天然林施業の理論に基づき実証実験を行っており、その成果は現在のヒバ天然林施業に生かされています。林業関係者必見の場所となっています。

増川ヒバ施業実験林(1931年設立)

増川ヒバ施業実験林(1931年設立)

    ちょっと大げさな表現で誠に恐縮ですが、私の管轄するエリアは、後世に引き継いで行かなければならない学術的にも貴重な財産がある所と思います。

    私は着任してまだ半年足らずですが、先人が残した貴重な財産を生かし、保全していくことは森林官の責務の一つであるとの認識を忘れることなく、日々の業務に励みたいと考えております。

    津軽最北端の森林官から管内の特徴と見所の一端を紹介させていただきました。

お問い合わせ先

林野庁 東北森林管理局
青森森林管理署
〒038-0011
青森市篠田3丁目22-16
TEL 017-781-0131
FAX 017-766-3775

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